第9話 ギルド内で会話と襲撃! 改訂
「他に質問はないね?それじゃ、この登録用紙に記入してくれるかな?」
そう言ってプリントを配る。
全員にプリントが行き渡ると、生徒達は色々会話しながら記入していく。
テーブルには備え付けの鉛筆があるから、これで生徒達は記入するのだ。
「それが終わったらこっちに持ってきてね~」
女性がそう言うとカウンターに戻っていった。
他にも作業があるのだろうか?
しばらくして生徒達が記入し終わると彼女の元へと持っていく。
それを受け取ると彼女は魔法のように指を鳴らしてファイリングを呼びだしてそれに留めていく。クラス順にまとめていくようだ。
「仕事の内容を見たいならあそこにある掲示板を見てね?」
「お兄ちゃん達、見にいく?」
「そうだな、どんな内容なのか興味あるし」
ふと気付いた女性がそう言い、示した方を見てからつぐみが尋ねると龍星は頷いた。
そしてつぐみ達は掲示板の方を見に行く。
「黒き勇者…それを張るつもりですか?」
「もちろん、まずは模擬戦闘をして実力を知らないとね~♪」
呆れながら凛が言うと雅がにこにこ笑顔で答える。
とても楽しそうに見えるのはなぜだろうか。
掲示板の方を見ると『模擬戦闘依頼』と書かれた紙がはられてあった。
いつから用意していたんだろうか。
「先生、なんか楽しそうだね」
「うん…70個のアクセサリーをつけているのにね?邪魔だとは思っているみたいだけど」
双牙が苦笑いして呟くとつぐみは頷いて雅を見る。
「先生は、能力制御のアクセサリーをつけたまま模擬戦闘を行うんだろうか?」
「………(そうかもしれないね?)」
龍星の呟きに隣いる芹香が笑顔で頷いた。
「かけれたか?」
「フジ君、いつまでわたしを抱き上げてるの////?」
抱き上げたままで希に尋ねる富士也、そんな彼を見上げて恥ずかしそうに顔を赤らめて抗議する希。
仲の良い2人である。
*****
深紅side
うーん…こんなに人が多いと見るのも大変やな
掲示板の紙が見えにくいやんけ。
初音と結華も見るのが困ってるみたいやしなぁ。
さて、どうしたもんやら。
「結華はどれにする?」
「ん~……どれもいい経験値になりそうもねーしな」
千秋は結華の腰を撫でながら会話しとる、こらこら。
なにしとるんや!
「わたし達はお邪魔みたいだね?深紅」
「そうやね。お邪魔なわっちらは掲示板の確認でもしにいこか」
初音がそう声をかけてきたので笑顔で答えてわっち等は結華達をおいて掲示板の方に向かう。わっちらは馬にけられとうないからなぁ♪
『あ、ちょ!深紅に初音!どこに行くんだ!?』
『?何をそんなに焦ってるの?』
焦る結華の声に不思議そうな千秋の声が後から聞こえた。
達者でなぁ~♪という意味でわっちと初音は笑顔で手を振るとそのまま掲示板を囲む人混みの中につっこんでいく。
「結華には悪いことをしたかな?」
「別にえぇんちゃう?恋人同士の間に割り込むなんてことはよくないことやし」
依頼の内容を確認しながら初音がそう呟くとわっちは笑顔で言う。
すでに2人だけの空間に突入しそうやったからしゃーないと思うんやけど。
「それもそうだね」
「せやろ?うーん…てっとりばやく模擬戦闘でもしてあげた方がえぇかな」
初音があの光景を思い出して納得したので模擬戦闘の紙を見て呟いた。
けど、相手は黒崎雅という天然教師が試験官らしい。
どれくらいまで渡り合えるかが問題である。
「あ、シミュレータルームがあるよ」
「確か…シミュレーション内で戦闘のセンスを磨くことができる物やったな」
初音が一枚の紙をとるとわっちに見せてくれた。
回復薬の材料を集めよ!という内容やな。
チンケというか、最初はこんなもんなんやろうなぁ
さて…どちらにするか決めないとあかんな。
深紅side end
****
掲示板前で万里達は資料を見ていた。
万里side
「そういえば、そもそもツクモってなんだ?」
「資料によりますと…霊的な物の残りカスらしいです」
俺が疑問をもって呟くと日菜がそう教えてくれた。
そもそもこの学園には不思議な力があり、それは俺達が潰されるくらい凄い力らしい。
それがないように調整しているうちに、ツクモが出現するようになった。
どこにでもツクモは出現するが…クイーンだけはどこかに封印されているらしい。
この学園内かと言われれば違うようだ。
詳しくは知らないが、どこかの山奥じゃないかと噂されている。
信憑性があるかどうかは不明だがな。
「どうする?戦う?」
「模擬戦闘をする方が一番の近道だから、戦う方がいいんだろうけど」
「けど、勝負になるかね~」
瑠奈と希と富士也も悩んでいるようだ。
それもそうか、あの天然教師との戦いとはいっても…気が抜けない相手なのはかわらないからな。
模擬戦闘…いっちょやってみるか?とそう考えていたら…塔が揺れた。
まるで地震が起きたみたいに。
ツクモがでたのか?
こんなに早くでるもんなのだろうか。
とりあえず、見にいくか
「あ、万里!待ってください!」
「ちょ、万里!待ってよ!」
「いきなりどうしたんだ?」
「万里くん!?」
後から日菜達がついてくる声が聞こえる。
ついてこなくていいのになぁ。
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