無変化と変化
物心付いたときから、俺のそばにお前がいる。
「ずっと聞くのが怖かった」
だけどいうと決めた。
「だから、」
知りたくなかったということをごまかすように
「お前はなんなんだ?」
と聞いた。
・・・
俺は、物心付いたときからずっと俺のそばにこいつがいる。
身長は170くらい、触ることも触られることもできなくて、喋ることもできない。
体は黒8割と肌色2割。
行動から察するに知能はあるみたいだ。
こいつ一体なんだろうか。
影みたいな、闇の人間みたいな。
そしてこいつは、俺だけしか見ることができない。
「なあ、本当に困ってる事はないのか?」
「ないって」
「そうか。でも本当に困ったら頼っていいんだぞ?家族なんだから」
「わかったから」
食器を重ねて、逃げるように部屋に向かった。
中2、秋の終わりごろ。
宿題をやらなければ。
時間がない。
――翌日
「今日は、どうだった?」
「。」
「俺はな、弁当この机に置きっぱなしだったから、コンビニでご飯買ったんだ」
「へー」
「そう、あと立場が上のやつにな、散々怒られまくったんだった」
「そうなんだ」
「そういえば、次のテストっていつなんだ?」
「結構、先」
「そうかそうか!今のうちから少しずつ勉強するのが大事だぞ」
「わかってる。ごちそうさま。宿題してくる」
「おかわりはー.......すまん、なんでもない。宿題頑張れよ!」
「うん」 ありがとう。
――翌日
「ただいまー!飯できたか?」
「もうすぐ、できる、」
「そうか、急いで風呂入ってくるわ」
「うん、」
「「いただきます」」
「父さん、俺、転校したい」
「。 そうか。」
少し下に向いていた顔を父さんの顔に向けた。
父さんは、どこか笑顔だった。
「わかった!できるだけ早く転校できるようにするから。
明日から、どうしたい?」
「休みたい。」
「わかった、連絡しておこう」
そこからは、父の今日の出来事の話ばかりだった。
しかし、最近の父の話の中で一番、面白かった。
「「ごちそうさまでした」」
少し視界が明るい。
部屋に歩いて戻る。
なぜか、どこか違う。
秒針の音が俺の中で響く。




