0 災い渦巻く世界
こちらプロローグです。
あまり分かりやすい話ではないと思うので、頭空っぽ!右から左!みたいな感じで内容頭に入ってなくても大丈夫です!!!!
※主人公等が出てくるのは次に投稿する1話からになります。
遠い、遠い昔のこと。私が生きているこの世界は"東京"と呼ばれていたらしい。
色んな動物やヒトが居て、色んな植物が沢山あって、色んな国という同じ種類のヒトが集まってできた概念があったんだとか。
そんなの今では考えられない。
こんな "災いと荒んだ欲で溢れた世界" では。
――――――
国と言うには、この世界は小さすぎる。この世界(世界と言うにはいささか規模が小さすぎるが)、災淵世界と呼ばれる地球の残された地表は元の一割にも満たない。
その一割にも満たない地表のうち、奇跡的に多少建物が壊れた程度の被害で済んだ唯一の土地がこの"東京"と呼ばれていた地。今は3つの組織に分割され、それぞれの組織の呼び名で呼ばれていた。
東部を雪月花、中心部をライブラ、西部をアビスと言う。
雪月花という組織の支配する東部の地は、強大な力を持った能力者が多い割には能力者一人一人の自我がはっきりしていることが多く、統率が取れているために支配地内の治安は最も良いと言われる比較的平和な地。
ライブラという組織の支配する中心部の地は、均衡を保つ事に異常なほど固執する異常者の集まりである組織の支配の下、仮初とも言える平穏を享受されている地。
この地は、定められたルールを破ればライブラの刺客に即座に暗殺されるという異常な環境により成り立っている。
アビスという組織の支配する西部の地は、組織の名が冠する通り、地獄と形容するのが最も合っているだろう。
ルールというものが存在しないと言っても過言では無い程にこの世の悪、闇社会がそこには広がっている。
はっきりと決められた上下関係は【アビス>その他】という狂いに狂ったもの。
アビスはその地に於いて絶対であり、牙を向ければ即刻始末される。例を挙げればキリがない。
さて、ここで能力者というものについて説明しなければいけないかな。
能力者というのはその名の通り、能力という特別な力をその身に宿した特別な生物、という認識で今は構わない。
……何故はっきり全てを言わないのか、だって?そう結論ばかりを知ろうとするのは良くない。真実や結論というものは、徐々に明らかになるからこそ味が出る。初めから全てを知っている事ほど退屈なことは無いよ。後は……そうだな、あまりにも複雑すぎる事情が絡むから説明が面倒なんだ。そのうち真実を話すと思うよ。
幼子でも理解できるように説明するならば先程の説明だけど、みんなにはもう少し詳しく話しておこうかな。
能力が何故突然人に宿ったのか。それはね、この世界の地表が遠い昔と比べて何故一割にも満たないほどまでに減ってしまったのかということに関係してくるんだ。
遠い昔、宇宙規模で大災害が起こった。
それはビッグバンとも言えるほどの途方も知れない超質量エネルギーの大爆発。
それは宇宙に存在するほぼ全ての星(恒星、惑星、衛星全て関係なく)を消滅させた。この事は壊宙災禍って呼ばれてるの。
銀河の端に位置する太陽系は辛うじてその形を保ったんだ。
でも、壊宙災禍の瞬間に宇宙の中心側の周回軌道にいた海王星と木星、太陽に近い水星と金星はその原型の殆どを失った。例えるなら……三日月みたいな感じ、かな?
当然、太陽も4分の1は余波と他の星の破片で消滅。そんなこんなで、地球と呼ばれる私たちのいるこの災淵世界も当たり前のように大災害が起こって生物が生きていける地は一割にも満たない程度になってしまったんだ。
海はある。でも、何が何だか分からないものに汚染されていて生物は全くいないし、入れば死ぬ。汚染濃度が高い場所だと近づいただけで死んじゃう。
……とまあ、こんな感じでこの世界の地表は一割にも満たない程度になっちゃった☆
だけど、文明が退化するには至らなかったんだ。それは何故か。ここで"能力"が関わってくる。
能力というのは初めから備えられていたものじゃない。 壊宙災禍の日、突然人々に宿った個人差の激しい特別な力。
壊宙災禍を生き残った東京の地に当時居た人々は能力の存在に戸惑いつつも、それぞれに宿った能力を駆使してなんとか文明レベルを保った。
幸いなことに、合計100年の年月をかけて生活の安定化に成功したんだ。人の適応能力ってのは凄まじいね。
そこまでは良かったんだ。…………そこまでは。
やがて、能力を己の欲の為に使う者が現れた。その者……いや、彼は東京の地を支配する為に再び災厄を世界に振りまいた。
いつしか東京の半分は彼の支配地へと堕ちていた。
これがキッカケになったのは間違いない。
いつしか東京の地は彼の様に自らの欲に従い、争いが耐えない、有り体に言えば世界征服をしようとする者で溢れた。
弱きは淘汰され、強気は君臨する。
後の研究により判明したのは、能力というのは人の願望、欲望に強く反応して生じた自らの魂を表すものであるということ。
……さて、ご理解頂けたかな?まあ、難しいと思うよ。私も能力について完璧に理解出来てる訳じゃないからね。
ただ、『能力というのは人の"魂の形"そのもの』ということを理解してくれればいいかな。
能力が無い人ってのも稀にいるけど、そういう人は大抵能力の発現に必要な何かの要素が致命的に欠けているの。
例えば?そうねぇ……喜怒哀楽とかの"感情"だとか、"欲望"とか"願望"もかな。あとは"理性"かな。逆に言えば、これらの要素が"自我"という形ではっきりと現れていれば、能力というのは宿る可能性があるんだ。
さて……と、能力についてはこれくらいかな。
あと君が今知っておくべきことは……あ、そうそう。さっき3つの組織があるって話したよね。
この世界にはね、組織のボスが死んで代替わりした時に必ず強大な力を持った人が誕生するんだ。それも、各組織の支配地に1人ずつ。
その各世代の3人を『 渾沌の世代 』って言うの。そして、その『 渾沌の世代 』の3人が必ず組織のボスになるのよ。
境遇や性格なんかは何もかもがどの世代も共通点なんてほとんど無い。でも、一つだけ全てに共通していることがある。それが、能力。
それぞれの組織のボスとして君臨している全ての『 渾沌の世代 』は、その能力が共通している。
それぞれ所持している能力は違うけどね。
もう少し分かりやすく言うなら、"雪月花"のボスはその歴代のボスと能力が同じってこと。他も然り。
それぞれのボスはそれぞれの歴代のボスと能力が同じなの。
まあ、完全に一致している訳じゃないけどね。
ただ、その能力の系統がほぼ同じだし、絶対的な力を持つという点は変わらない。だから見分けるのは一瞬でできるんだ。
さてと、ここで感のいい人なら思ったでしょ。「なんで同じ系統の能力なのに対策されないんだ?」みたいなこと。それだけ『 渾沌の世代 』が持つ能力ってのは強力なの。周りが多少対策しようとしたり力をつけた程度じゃビクともしない。
能力は魂の形そのもの。魂の格が高ければ能力の本質や力ってのはそれだけ強くなる。
能力を獲得するのは自我がはっきりと芽生えてから。
どれだけ早くても7歳くらいで、だいたいの人は12歳までには能力を獲得してることが多い。
『 渾沌の世代 』ってのは自我が芽生えるのも早くて、遅くても7歳までには能力を発現させてる。
これも見分けるポイントの1つかな。
これである程度理解出来たかな?
この世界はどうなっていくのかな?君はどう思う?
壊宙災禍が起こる前のような世界に戻れるのかな?それとも破滅に向かって混沌の道を進んでいくのかな?
想像できる?まあ、世界の命運なんてそう簡単に想像できるものじゃないよね。じゃ、君の目で見届けてよ。
この――
絶望塗れの災厄の世界をさ。
暁星と申します。
まずはここまで読んでくださりありがとうございます。
更新頻度は疎らかもしれませんがお暇な時にでも読んでいただけると嬉しいです。
また、何かおかしい所などあると思いますのでアドバイスやご指摘など頂けると助かります。
これからよろしくお願い致します!




