5/14
伊月の弟も透のことが好き⁉
僕は伊月の弟―青木 悠誠。
さっき兄が『透は俺が守るんだ』とガッツポーズをしていた。
思わずは?と言ってしまったが当たり前だ。
透さんを守るのは僕なんだから。
ふざけないでくれ。
変な兄から僕は透さんを守るんだ。
大体なんだ。どうしてそんな話になったんだ?
透さんに何かあったのだろうか?
仕方なく兄の部屋に戻る。
「なぁ兄さん」
「どうした?」
「透さんになんかあったのか?」
「あぁ!変な男、五人に告白されて困っているんだ」
「困るって何があったんだよ?」
「俺を選べってうるさいらしい」
「それって本当にその人達は透さんの事が好きなのか?」
「俺もそう思った。だから守るって言っているんだよ」
「そうか。なら僕も守るよ」
「は?悠誠は別に何もしなくていいんだよ」
「僕は自分のしたいようにするから」
「どういうことだよ?あっ!悠誠お前、まさか」
「そのまさかだよ」
困惑している兄を放って僕は透さんを守るともう一度心に誓った。