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二話になってもシリアス…信じられない
気が付くと、私は空を漂っていました。
黒づくめの少年が、女の子を揺さぶっているのが見えます。
灰色の修道衣に漆黒の藁靴を履いた… あれはきっと私ですね。
世界に拒絶されている彼は生き残り、全てを救おうとしたした私はどうやら今生の役目を終えたようです。
また、彷徨いながら新しい体を探すとしましょう。
もう何度も繰り返してきた転生、この世に縛られた浄化する事のない魂に諦めと絶望を感じながら新しい宿り木を探すため天上へと向かって、飛び立とうとしました。
「飛び立てない?…どうして?」
私は今まで何百回と繰り返しできた転生ですが…この日初めて転生に失敗してしまいました。
それは、彼の望みであり、私の夢だったのかもしれません。
突然、地上にある亡骸になった私から銀色の糸のようなものが放たれ、私の魂を羽交い締めにしました。
目の前が暗転し、そこで私の記憶は途切れました。