9話 ソフィア②
そうだ、見栄を張るのだ。
月のように神々しい彼女が買える?
胸の高鳴りを感じる。
おちつけおちつけ。
奴隷だからと言って何でもできるわけじゃないと思う。
「PTを組めばより効率的に狩りができることになります。ヒデナオ様のようにソロやコンビなどの冒険者もいますが、通常は4人ですが、特殊な条件の6人全員を揃えたほうが有利です」
PTメンバーは通常は4人までみたい。条件をクリアすると6人まで登録できるようになるらしい。
24時間一緒にいれば一緒の少なくともお布団で寝ることくらいできるはずだ。
ソフィアと添い寝かぁ…………
思わず口元が緩む
YES! ロリータ.NO! タッチ
俺が気を引き締めると
「しかしPT人数を揃えることにも問題があります。冒険者稼業は、はじめから分配が決まっているクエスト報酬料ならともかく迷宮やフィールドは一攫千金が狙える場所です。その分配はどうなるでしょう? 白金貨を超える価値のある国宝級の魔道具が出たら。あるいはドラゴンなどの高額素材をだした? あるいは貴族王族が爵位や領土を与えるとなったら? もしくはPT内の優位性を持つ秘密技術などを知り得たら」
「もめるだろうな?」
「価値があるものであれば犯罪を犯すもの出るでしょう」
「そうか」
あの、かわいいソフィアが買える。
ロリコンって言われようがかまわないじゃないか?
あの妖精が手の内になるんだぞ。
いや、ロリコン認定されたら社会的に死ぬぞ。普通の女の子は来なくなるぞ。それでもいいのか?
頭の中の天使と悪魔が戦っている。
うるさいが、頭の中はそれでいっぱいだ。
「もちろんPTメンバーはよっぽど信頼が置ける人でなければなりません。あるいは師弟のような明確な力量差があれば問題を防げるのかもしれませんが、それでも起きてしまうのがPTの揉め事です」
「仲間内で殺し合いが起こるのか?」
「ありえない話じゃありません」
コロシアイがあるのか?
修羅場になるのか?
ソフィアを買っておくのか?
「そうか」
「そこで使われるのが奴隷です。PTメンバーが奴隷であれば見つけたもの手に入れたものはすべて主人のものになります。さらに秘密情報も命令しておけば言えないのでもれることもないですね。もしくは契約呪文を使って契約させるというのもありますが、奴隷契約である奴隷を使うのが手っ取り早いでしょう」
契約呪文ていうのがあるのか、気になっていて最初に取っていたなぁ。
そうか奴隷なら揉めることがない。
お前のものは俺のもの、俺のものは俺のものというジャイアニズムが発揮されるのか。
ソフィアを俺の者にしたい。
「奴隷が裏切ったり、刺しに来たり、逃げたりすることはないのか?」
「まず奴隷契約の制限で苦痛がありできないはずですが、奴隷が所有者を殺した場合そのすべての奴隷は殉死します。なので奴隷を複数お持ちの方だと主を同僚に殺されると自分も殉死するので互いに目が光っておりそんなマネはまず起きません」
「なるほど」
「奴隷契約で命令違反をすることは苦痛を伴いますので、よっぽどひどいことをしてよほど恨まれない限り命令違反も起きませんので秘密も守られます」
「ほうほう」
「よっぽどひどいところでない限り奴隷が逃げ出しても元より良い生活を送れる可能性は僅かでしょう。奴隷ならば、主人が衣食住を用意する義務があります」
よほど信頼できるものでないとPTが組むのにリスクがあるというのは大変だ。
ソフィアを買わないといつまでもソロプレイということになる。
もしくは、裏切られ騙されることになるかもしれないなぁ。
ソフィアは可愛かったな。
「先程の彼女はレンジャーとトレジャーハンターでございます。PTメンバーとしてもすぐにお役に立ちましょう」




