74話 お試し戦闘といつもの戦闘
前脚を斬られても倒れないボア。
エッジはなかなかセンスがいい。
『ブモ!ブモ!』
「ふ!そんな体当たりじゃ、俺には効かんぞ!」
「シー、ナイト。ソラヤとエッジの後ろに。」
「はーい。」
「待ってたわ。」
その場に留まり、攻撃を繰り返すボア。
走ってない事と、前脚を斬られたからか攻撃自体に重さはない。
盾を使いお父さんは、その場でボアを足止めする。
そこにローゼが追加の指示を出す。
「ソラヤ、エッジ。合図で前に出て突きよ。回避もしくは当たっても、シーとナイトは追撃、離脱で。ゴウさん!」
「おう!うらぁ!!」
ローゼの合図でお父さんが、ボアを盾で押し出す。
そこに僕とエッジが前に出て突き、狙うは…両目!
『ブモォゥ!?』
さらに屈み致命傷を避け、突きは頭部を掠めた。
だがそれは、自分を地面に縛る回避方法。
僕らの後ろから現れる影には、対処できなくなる。
―ドゴッ、ドゴッ。
『グモッッ!!』
息のあった二人は、両サイドから胴体めがけて拳を繰り出す。
もろに食らったボアは大きく息を吐く。
「全員退避。ゴウさん抑えて。エイリさんは回復を。」
「任せろ。」
「お任せ〜。」
ローゼの指示で4人はまた下がる。
お父さんはまた前に出て盾を構えて、そのタイミングでお母さんは回復する。
ここまでは流れるような動きに、エッジさんもしっかり着いて来れている。
「クロイ、雷魔法を。その後鞭で拘束をする。シー、ナイト。その後ソラヤ、エッジで。」
「ほほ。それでは少し痺れるますぞ。」
―バチィ…バチバチ!
『グモォ!?』
昼間の青空で、突然雷が落ちる。
雨雲とかなんかイメージしてたけど、クロイが言うに空気中のイオン濃度で、どうのこうの言ってた。
聞いても分からないから、話半分しか聞いていない。
―シュルゥ…パァン!
『グッ!』
雷で動きを鈍らせたボアを、鞭で完全に止める。
それを待っていた2人が飛び出す。
「これで…。」
「いっくよぉ…」
「「サンドイッチ!」」
―ドドン…ズゥン!
『ブ…ガフ!?』
2人だからこそ出来る同時攻撃。
サンドイッチっとなんか可愛く聞こえるが、中身はとんでもなく凶悪。
両サイドから全力で殴られた事により、衝撃が一度体内にいく。
そして、シーとナイトの衝撃が体の中でぶつかる。
すると体内で衝撃同士が爆発する…。
血を吐いたボアだが、立っているのがやっとにも見える。
「エッジ、行くよ。」
「はいっす。」
そして僕は合図のみで、何も言わずに下段から刀を滑らせる。
エッジは…構えを上段に変えていたのが見えた。
「狙うは…。」
「その首!」
―ザザァン!……ぼと。
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《ボアLv30を倒した。21(150)の経験値を得た。》
―ソラヤはスキル【刀Lv2】になった。
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お。刀のスキル上がった。
相手がLv30だし、何度か斬りつけているからかな。
とは言えラッキーだ。
「うん…刀は有りだな。もう少し短くても良いかもだけど。」
「太刀は大振りになりますから。短刀もありますよ?」
「せっかく貰ったものだし、しばらくこいつでやってみるよ。」
「言ってくれれば、刀は沢山ありますので。」
「あーうん。ありがとう。」
なぜ刀が沢山あるんだろうか?
気になるけど、今は違う事を先に聞かないと。
「エッジ。さっきの戦闘どうだった?」
「はい。正直驚いてます。レア度が低いと言われるボアですが、Lv30を無傷で…。尚且つあの速さで討伐するなんてと思ってます。」
「無傷ってまぁお母さんがいるし。傷が出来ても、分からないうちに治ってるね。」
僕は中衛が多いから基本的にダメージは負わないけど、シーやナイトは前衛だからたまに受ける事がある。
そんな時もお母さんがいるから、致命傷でもない限り傷は残らない。
「ローゼちゃんの指示は、怪我をしにくい動きだからね〜。」
「俺もエイリさんの言う通りだと思います。ローゼさんの指示が仲間の安全を、そして相手を攻めると言う最短ルートをしっかり見ていると思いました。ローゼさん凄いっす!」
「あぁ…どうも。」
戦闘しながらでも、よく周りを見れる人なのか。
ローゼが褒められ、少し照れているように見える。
「ローゼから見てて、エッジはどう?」
「最低限の指示出ししかしてないが、ソラヤに動きを合わせ連携もうまく取れていたと思うな。若干反応が遅れるのは、慣れでしかないしな。」
「そうだね。でも戦闘パターンや僕の真意も汲み取ってくれるから、戦闘のセンスはいいと思う。」
「ありがとうございます!」
「よし、じゃ〜次は僕とクロイを中衛。エッジを前衛にしたのでやってみよう。」
次の戦闘はいつもの動きにエッジを前衛にした動き。
さっきは貰った刀を試したい事もあったけど、近くでエッジの動きを見たいと思ったから前に行った。
結果的に十分立ち回れそうだったから、僕は元の位置に戻った。
いつもの戦闘スタイルってやつかな。
そしてさらに100メートル先にボアがいる。
同じ流れでボアが突っ込んで来るものを盾で受けるお父さん。
「ふん!これくらい大したこともない。」
「エッジ!」
「はい!」
短くエッジに合図を出すローゼ。
さっきの動きを見ていたからか、細かい指示は出していない。
今度は1人なので、右脚を斬るエッジ。
「クロイ右。」
「了解。水よ。」
―ガチャ、ズゥゥン!
―バシャ…ザブン!
ソラヤ銃で左目を打ち抜き、クロイが水で左目を遮る。
『ブモモ……!』
「行くよ!」
「うん!」
「「サンドイッチ!!」」
『ガブゥ…?!?!』
ボアが一緒両目の視覚をなくした事を見逃さないシー、ナイトが追撃する。
そして、そのネーミングが気に入っているのか。本日2回目の極悪サンドイッチ。
あれ、かなりダメージ負うから、これもいけるか……。
―ガチャ、ズゥゥン!
クラクラしているボアに、追撃で眉間を打ち抜く。
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《ボアLv30を倒した。21(150)の経験値を得た。》
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狙い通りだな。しかし、さっきよりもだいぶ早い討伐だったな。
「あ、今ので俺のスキルが【刀Lv6】になりました。」
「おお。おめでとうエッジ。」
「長年5を超えられず……もう限界だと思っていたけど………やっぱり師匠と入れて良かった。」
「いやいや、僕は何も教えてないし。エッジの努力の結果だよ。」
静かに空を見上げるエッジ。
余程思い悩んでいたんだな〜
まだ2戦しかしてないし、特に何か教えたわけではない。
これも運が良いからなのかと思ったけど。
今は言わないでおこう。




