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少年と執事とお手伝いさんと。〜全ては時の運〜  作者: みけな
第一章 神様と友人と仲間と。
51/203

51話 悪魔降臨でも平和です。

少し短かめ。


そんな訳で皆んなにどっちがいいか、話を聞いてみた。


「ほほ。このレールガン…どうやって持っていくんですか?」

「……ちなみにこれは重量いくつ?」

「砲台だけで40㎏はあるよ。」

「持ち歩けないし。」

「手で持てるレールガンなんて無いからね。演出は1番だと思うんだけど。どうだい?」

「私持てるけど?」

「いやいや、それ以外持てなくなっちゃうから。レールガンは無いな。」


1番初めに出された時に思ったんだよね。

この重量感と大きさ…これは固定砲台?銃ではなくないか?

実際の重さも40㎏はあるとの話。

僕は一体何と戦うんだと思っているんだろう。

そんな訳でスナイパーライフルと言われるものを…。


「いや!まだ、これ買うとか言って無いし!」

「っち。」

「売る気満々じゃん。この前言っていた言葉はどこ言ったの?」

「いや、なんかもう買う乗りじゃん?だったらいい物買って欲しいじゃん。」

「じゃ〜さっきのスナイパーライフルいくらなの?」

「前に言ったろう。金貨1枚でいい。今なら特性聖魔弾もプレゼントしちゃう!」

「ただの在庫処分だよね?さっきの威力をどこで使えと?地上で使ったら被害はんぱないよ?」

「……さぁどうするよ。ライフル自体はさっきので、どんな子かは分かってもらえたと思う。」


試し撃ちした限りでは、とても使い易かった。

ステータスでアシストがあるからか、なんとなくこう狙えばいいが分かる。

重量自体は7㎏と弾丸持っても、僕なら問題なく持てる。


狙いも頑張れば1,000メートル超えれそうだし。

何よりこのパーティで遠距離はいないし、大きいやつと戦ったり、きっと近距離で撃てばこの銃も…。


「まぁパーティの戦力として買っておこう。レア度高い魔物用にでも。」

「まいど〜!普通の弾丸10発と聖魔弾29発渡しとくから。」

「いやいや、比率。おまけの方が多いじゃん。」

「重量考えると、これで8〜9㎏くらいだ。これくらい持ち運べるだろう?」

「あー……うん。ギリ。」

「はっは。頑張れ。」


僕のSTRは5しかないから、所持重量は10㎏まで。

この先もしかしたら少し増やさないとかも。

銃と弾丸と石で重量いっぱいいっぱいだ。



これである程度のお買い物は済んだかな。

銃は弾丸の単価の問題で、バンバン撃つ気はない。

これまで通り、石主体の戦闘にはなるだろう。



次にどこ行こうか悩んでると、遠くからこっちに向かって走って来る。


「皆さん酷いっす。呼んどいて攻撃して来るわ、放置するわでこんな仕打ち…。」

「あなたは…誰でしょう?」

「誰!?私を呼んですらいないと?」

「知りませんし、呼んでいません。」

「はぅ!じゃ私は何でここにいるの?」

「知りませんよ。そもそもあなたは誰ですか?」


黒いローブを頭から被って、声は女の人っぽい。

この世界に知り合いはいないから、きっと初めましてのはず。

クロイに呼ばれたとか言われてるから、もしかして、もしかしなくてもあの雲の…。


「私は悪魔よ。名前はないから好きに呼んでちょうだい。」

「悪魔ってあの悪魔?」

「どの事を言ってるか分からないけど、こんなかんじよ。」


フードを下ろして、顔を出す悪魔。

真っ黒で長い髪、目は赤い色で透き通っていそうなくらい白い肌色に、耳が尖ってて角が2本。

一瞬人間に見えるけど、耳とか角は悪魔っぽい。


「まぁ悪魔と言われればそうなのかな〜?あの雲から来たんだよね?」

「雲?あーあの小さな抜け道の事かしら。」

「抜け道?」

「魔界と現世を繋いだ道の事よ。小ちゃいから手だけ入れて確認したの。」

「そうなんだ。そうなると闇魔法はどこかと空間を繋ぐ魔法って事になるね。」

「ほほ。どは少し頑張ってみましょう。仕組みが分かれば、何とでもできますよ。」


あの闇魔法すっごいな。移動手段でワープとか絶対便利なはず。

きっとイメージ同士で繋がってるとかコツはあるはず。

今度クロイと確認しようっと。


「それよりもっと驚きなさいよ!悪魔よ?魔王軍なのよ?」

「魔王軍…って何?」

「えぇ〜私もしかして、次元すら超えてきちゃった?」

「あー超えてきたの僕らなんで、悪魔さんは関係ないよ。」

「なんか調子狂うわね。まぁいいわ。とりあえず、神官どこかにいないかしら?」


そう言うとボロボロの右腕を見せて来る。


「転移の反動なのかしら?何かに当たったのよ。穴空くし焦げてるわで散々よ。」

「……。」

「ほほ。困りましたね。」

「傷なら英理が治す。」

「空ちゃんのせいだもんね。なら私が直すよ。」

「え?神官さん?呼び出した人のパーティにいるなんてラッキーだわ。症状酷いから時間かかるだろう…。」


「女神様…癒すを…。」

「変わった詠唱ね。」

「思いが届けば何でも良いんだよ。はい、終わり。」

「へ?終わりって、あの怪我がそう簡単に……治ってる!?」

「神官だからね〜次からは変な穴に手を突っ込まないようにね。」

「あ。はい。」


じゃ行こうかと僕らは移動する。

その後ろからついて来る悪魔さん。


「あれ?傷も治ったから帰るんでは?」

「そこの少年が帰れと言わない限り。私はいるわよ。」

「あ、そうなんですか。では帰っても大丈夫ですよ。」

「分かった。じゃゲート開いて。」

「ほほ?ゲートとは?」

「さっきやったでしょう。闇魔法よ。」

「ふむ…ダーク!」


―……。


「何も起きないわね。」

「起きませんね。MPも足りないかもしれませんね。」

「ふーん。じゃ、いいや。しばらくあなたに着いて行くわ。」

「戻れなくても良いんですか?」

「出来ないんでしょ?じゃ〜しょうがないわ。諦める。」

「切り替えが早いですね。」

「くよくよ悩む時間が勿体無いわ。今生きればそれで良いと思うの。」


なんだかよく分からないけど、クロイが黒魔法を使いこなすまで?

悪魔の女の子がパーティに加入して来た。

僕らこれからどうなるんだ?


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