4話 兄と姉と知らない誰かの話。
連日投稿。
どこまで続けられるか…。
真っ白な世界に一人。
ここは…空様は…?
『はい、こんにちわ。』
「うわ!あ、こんにちわ。」
『貴方がソラヤ君の言ってた人かな?座標は近くに居たから、そうだよね。』
「空様はご無事なのですか?」
『うん。元気だと思うよ。』
「そうか、良かった。」
『ふふ。貴方は優しい人ね。』
よく分からないけど、空様は無事と言う事だ。目の前に現れた謎の女性は、初めて会うが嘘は言っていないと思う。
『じゃ、ちゃちゃっと進めていけば、すぐに会えるから。』
「なんと!!貴方様は空様の所に、連れて行って頂けるのですか?」
『え?あーうん。じゃない。はい。女神であるわたくしには、造作もない事です。』
「おぉ。なんと神々しい…有難き幸せ。」
目の前の女性はなんとも輝いて見えた、実際あの髪が輝いているのかもしらない。女神様であったかと思わず跪いてしまう。
『では、そなたの名を申してみよ。』
「は!豪と申します。」
『ゴウっと…歳は幾つであるか?』
「28になります。」
『えっと28っと…容姿に問題はあるか?』
「いえ、今のままで何も問題御座いません。」
『そのままっと。』
畏まった喋りかと思えば、時折小声で可愛らしい喋り方をする人だな。そこには触れずにやり過ごすとしよう。
俺は馬鹿でも空気は読める男だ。
『職業を選択するのだが、戦士に魔導師、神官と…あとなんだっけ?…盗賊と商人と…。』
「私めには職業が如何なるものか分かりません。始めの戦士とはどう言う物なのでしょうか?」
『え?あーはい。では心して聞きなさい。戦士とは戦闘の要の職業です。仲間を守り、皆を導く職業と言われている。』
「では、その戦士でお願いします。」
『次に……へ?戦士でいいの?』
女神様。言葉が砕けておりますよ。だがここはあえて流しておこう。
「は!私めは空様を守る為の力が頂きたく思います。」
『そ、そうか。ならば己が武を極めて見せよ!』
「は!精進致します。」
その後メニューなる説明を受けた。
よく分からない。こう言う事は後で、空様に聞けばいいかと流して見る。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
ステータス アイテム▶︎プロフィール
―ゴウ Lv1
年齢/28
職業/戦士
スキル/女神の加護
▶︎ステータス アイテム プロフィール ???
―HP 16/16 MP 11/11 SP6/6
―STR/10・DEX/10・VIT/10・AGI/2・INT/1・MND/1・LUK/10
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
色々説明は聞いたけど、結局分からない。女神様曰く、魔法適性は無いわね。生粋の脳筋…戦士タイプとの事。
空様を守れるならなんでもいい。
目の前がまた明るくなり目を開けるとそこには。
「あ、豪ニィお帰り。」
「空様!ご無事で何より。」
「そんな畏まらなくていいのに。」
「そうでした。ここはいつもの庭では無いのでしょうか?」
「そうみたい。肝心な事聞き忘れたから、よく分からないんだよね。」
「そうですか。そう言えば栄理と黒様はどうなったんでしょう。」
「家の中だと思うけど。それを確認してからでいいか。」
そう言うと家の中に戻る。部屋の中に光るポイントを見つけた。場所的にも栄ネェだろうと、僕達はそこで待つことにした。
その間、メニューについて豪ニィと話して待てばいいし。
♢
……ここは?真っ白な部屋なんてあったかしら?
ん〜誰かいないかな?
『はい。呼ばれました?』
「わ!びっくりした。お、お姉さんは?」
『私は女神です。早速ですが、お名前をお聞きしても?』
「私は栄理よ。」
女神とか自分で言うあたり怪しい。名前を聞かれて答えちゃったけど、次から慎重にいこう。
『エイリさんっと…お幾つでしょうか?』
「…29です。まだ30じゃ無いんですよ!」
『あ、はい。容姿はそのままで大丈夫でしょうか?』
「……気持ちもうちょっと大きければなとは思うけど…。」
『大きくですか?出来ますが、身長ですか?』
「いや、その。む、胸が…。いやいや、私は初めて会う人になんて事を!?」
『ん〜こんな感じでどうですか?』
そう言われて自分の胸を見る。まっ平らじゃ無い!気持ちあるよ!これで豪にも…っていやいや!
『嫌ですか?もっと大きく?それとも元に「これでお願いします!女神様ありがとう!!」…あ、いえ。』
自分の胸を少しだけ触ってみる。これは本当に大きくなってるよ…ぐすん。
女神様ありがとう。私これからも頑張ります!!
『えっと次いいでしょうか?』
「はい!何なりと!!」
『…そんな迫って来なくても。それで職業なんですが戦士と魔導師、神官に盗賊と他にも…えっとなんだっけ?』
「職業?お手伝いさんですよ。」
『ごめんなさい、そんな職業は無いと、無いよね……うん、無い。どんな職業なんですか?』
「炊事や洗濯をする人で、人に気持ちよく過ごしてもらうといいますか…癒しの空間を作りたいと思います。」
『それなら神官でどうですか?回復や病気や怪我を治す職業です。』
「ならそれでお願いします。」
『あ、はい。……ここまで皆んなポンポン決まるよ。私は楽でいいんだけど、もっと聞いて欲しいとか、そんな事を思うのは贅沢なのかな?』
何やら本をめくりながら女神様が何かを呟いている。何か聞いた方が良かったのかしら?
その後メニューの使い方をレクチャーしてくれるらしい。
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
ステータス アイテム▶︎プロフィール
―エイリ Lv1
年齢/29
職業/神官
スキル/女神の祝福
▶︎ステータス アイテム プロフィール ???
―HP 17/17 MP 14/14 SP6/6
―STR/7・DEX/10・VIT/6・AGI/3・INT/1・MND/10・LUK/10
➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖➖
スキルって言うのが、空ちゃんが気に入られたから貰えたみたい。女神の祝福で、対象を完全治癒と言う効果で、一度使うと24時間使えないものみたい。
ん、必殺技的なものかしら?
それにステータスを教えてもらった……数字がいっぱいでよく分からない、これも後で空ちゃんに聞けばいいか。
そうして目の前に…。
♢
「お、やっぱり栄ネェだ。」
「栄理大丈夫だった…か?」
「空ちゃんに豪はどうして首をかしげるの?ってどこ見て…。」
豪ニィは栄ネェを上から下まで見た後、その目線が上半身で止まる。
そして首を傾げる。
「豪ニィどうかした?」
「いや、何か…いや、分かるんだが。変わったか?」
「もう!豪ったらどこ見てるのよ!いつも通りよ!ソウヨネ?」
「そんなに揺さぶるな……「空ちゃんの前よ?」…ソウダナ栄理はいつも通り。」
2人に何があったんだ?豪ニィがものすごい勢いで、揺れてたぞ。
お互いが納得しているからいいのか?僕がそこには踏み込んではいけない。ただそんな気だけはする。
「ほら、2人とも。次は黒ジィとこ行くよ。」
「うん。行こっか空ちゃん。」
「…分かった。」
先を急ぎたがる栄ネェ。何か腑に落ちない感じの豪ニィ。
あ〜何があったんだか。すっごい気になってきた。
そんなこんなで黒ジィの部屋、窓際の椅子に光るポイントを見つけた。
今度は栄ネェにメニューについて聞かれた。
2人ともお姉さんの話をちゃんと聞いてないんだろうか?
一通り話した。
でも黒ジィの光は、まだ消えることが無さそうだ。
慎重派の黒ジィの事だから、色々聞いてるんだろう。
本棚に並ぶ本をなぞって行く。
「なんか難しそうな本ばっかりだな。」
「まぁ空ちゃんには難しいかもね〜。」
「俺にも黒様の本は難しいぞ?」
「豪は大人でしょ?これくらいの本くらい…これなんて読むんだろう?」
結局皆んな分からないと。そう言えば2人のINT1だったなぁっと、心なしか納得している自分がいる。
そこへ光るポイントが、消えていく。その光が人の形になる。
「おや、皆さんお揃いで。」
そこには自分と変わらないくらいの男の子がいた。
4/16 言い回しなど直しています。
4/27 システム系表示を線で区切りました。
12/11 段落整理