2話 電気とネットと水は大切だ!
おはようございます。
現在AM6:00メンテが開ける時間です。すぐさまPCを起動して待望のアップデートにいざ!
「おや?ネットに繋がらない。」
まさか無線LANが壊れた?
いや、wi-fiは繋がってる。そうなると回線かな?他にネットにつながる機種で、試してみたいけど持ってない。
「そうだ!豪ニィならスマホ持ってたはず。」
俺は急いで庭に出る。
なんだ?今日はすっごい霧だな、それより豪ニィは?
あ、いたいた。水道の前で豪ニィを発見。
「豪ニィおはよう!一つ聞きたいんだけど、スマホwi-fi繋がる?」
「空様、おはようございます。今日は早起きですね。」
「ゲームのアプデがあったからね。それで事件があって!」
「事件なんですか?私のスマホは、ネットが繋がらないですね。」
「え〜そうなると回線か。豪ニィ分かる?」
「いえ、この手の管理は全て黒様ですから、俺にはなんとも。」
「よし。今すぐ起こそう!」
「私もご報告しておきたい事があるので行きますか。この時間なら起きていらっしゃると思いますし。」
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……※※※を…パーティ…加えま……
▶︎yes no
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もちろんyesだ!
「??何がyesですか?」
「え?yes?……何がだろう?それより黒ジィの所に。」
何か頭によぎった気がするけど……それより回線が気になるから今はいいか。
2人で黒ジィの部屋の前まで来る。
―コンコン
「はい?」
「黒ジィ事件だ!入っていいか?」
「事件で御座いますか?どうぞ。」
部屋の中に豪ニィと一緒に中に入る。
「豪さんもですか。一体何の事件ですか?」
「それが大変なんだ!ネットが繋がらない!」
「………。」
「その顔をするのも分かるけど、とにかく今日はアプデがあるんだよ。」
「あ〜言っておられましたね。空矢様には事件で御座いますね。」
「そして豪さんもその事件ですか?」
「いえ、私は庭の水が出ない事を報告に来ました。」
「それはそれは。しかし問合せるにも時間が早過ぎますね。ネットの方はサーバーエラーがないかネットで調べてみましょう。」
「おお!さすが黒ジィ!」
スマホを取り出して早速調べてくれる黒ジィ。
「おや?wi-fiも携帯の回線も繋がりませんね。」
「なんだってぇー!?」
「ふむ。何か別の異常でしょうか?とりあえず居間のモデムを見てみましょうか。」
リビングに行くと明かりをつけようと電気をつけようとした。
「つきませんね。そうなると、ネットは停電が原因なのかもしれませんね。」
「おぉ、さすが黒ジィ!天才か!ブレーカーに向かおう!」
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……※※※を…パーティ…加えま……
▶︎yes no
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よく分からないけどyesだ!
頭をよぎる何か……そんな事よりブレーカーを見に行こう!
おや?ブレーカー前に行くと1人の影が。
「空ちゃんに黒様に…豪までどうしたの?」
「栄ネェ、それが電気がつかなくて。電気が落ちているのかと思って、ブレーカーを見に来たんだよ。」
「空ちゃん達も?私もそう思って来たんだけど、ブレーカー落ちていなかったよ?」
「えぇ〜どういう事?」
「ふむ。そうなると電気会社に問合せですね…時間は9時からだったはずですね。」
ネットも水道も出ないこの状況。出来るのはここまでらしい。
9時まで3時間くらいあるじゃないか…。
何の為に早く寝て、早く起きたんだか。ネットも電気も無い状況では、僕は何も出来ない。復旧してくれる事を祈るしかない。
「まぁせっかく皆んな起きたんですから、朝食にしましょう。」
「そうだね…。じゃリビング行こうか。」
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……※※※を…パーティ…加えま……
▶︎yes no
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さっきからなんだこれ?
とりあえずyesでいいや。
4人でリビングに行く。
栄ネェは朝食の準備を始めた、水道も電気も使えないので食パンにジャムとテキパキと用意をしてくれる。
「しかしこんな事もあるんですね。」
「本当だよ〜」
「空矢様そんな落ち込まなくても、ゲームは逃げませんよ。」
「ん〜違うんだよ。こっちにも予定というものがだね…。」
「ほっほ。空矢様ならそれくらいの遅れ、ハンデにもなりますまい。」
「そ、そりゃ〜ね。」
「「(うまい!さすが黒様。)」」
なんかうまく誤魔化された気がしなくも無いけど、ジタバタしても事態は変わらないし、しょうがないか。
皆んなで仲良くパンを食べる。
テレビをつけ……つかないんだった。
「そう言う時こそ、紙でございます。新聞を見て世の情勢を知る事も大切で御座いますよ。」
「えー電気とネットが復旧してからwebでニュースまとめ見る方が早いよ。」
「空矢様はすっかり現代っ子で御座いますね。」
「そう?世の中そんなもんじゃない?」
「あ、そう言えば朝ポストに見に行きましたが新聞ありませんでしたよ。」
「ほう?いつも時間に正確なのに珍しいですね。」
「霧が濃かったから、その為かもしれませんね。」
確かに僕が豪ニィを呼びにいった時、凄い霧だった。ネットや電気も、もしかすれば霧が原因なのかもしれない。そうなると水道も何かしら電気使っているっけか?たまたま重なっただけなのかな?
しかし暇だな…。
電気とネットが無いって、こんなに不便なのかあ、水もだな。風呂に入れないとか、トイレとか困る。
黒ジィは部屋に帰って本を読みに行った。
栄ネェは箒とちりとり片手に掃除をしている。
豪ニィは外に花壇に行って…何してるんだ?
「水やりは出来ませんし、雑草も昨日手入れして無いですね。」
「豪ニィは何してるの?」
「ん〜特にやることはなく、どうしようかと思っています。」
「それなら外見に行かない?周りの家もどうなってるか聞きに行けるし。」
「そうですね。空様と朝の散歩も楽しそうだ。」
そんな訳で豪ニィと散策開始。意気揚々と玄関を開ける。
―ゴブ?
「「え?」」
え?目の前には人と犬を合体させたような…そう、オンラインゲームでよく見たゴブリンが居た。
「これは犬ですかね?でも二本足で立ってますね。それに何かナイフのようなものを?」
「豪ニィ!下がって!扉閉めて!」
「は、はい!畏まりました!」
―バタン、ガチャ
門を閉めて鍵をかける。
しばらく様子を見ていたが、門を破って来る気配は……無いみたいだ。
そして家の前にあるはずのないものに気がつく。
「こんなでかい木って言うか森なんて無かったはず…。」
「空様?あの犬の様な生物は何ですか?」
「あれは、多分ゴブリンって言うゲームによく出て来る獣人だよ。」
「獣人ですか?初めて見ましたよ。」
「僕だって初めてだよ。こっちではね…。」
どうなってるんだ?あれは確かにゴブリンだった。
それに門から見えるあの大きい木、森が見えるのは気のせいではない。
そうか、初めから色々おかしかったのは夢だからか。軽く自分の頬を叩いてみる、全力だと痛いしあくまで夢かどうか確かめる程度の。
―パンパン
「ん〜普通に痛みを感じるな。夢じゃないのか?」
…み……た!…つけた!
「豪ニィ何か言った?」
「いえ、何も?」
『見つけた!こんな結界の中にいたんだ。どうりで探せない訳ね。』
「な、なんだ声がする?どこからだ?」
…空様……うか…まし…か?
女の人の声がしたと思ったら、豪ニィの声が段々と聞こえなくなってきた。
そして目の前が真っ白になり、目の前に大人の女性がたっていた。
『ごめんね、見つけるのに戸惑っちゃった。さて、お仕事しようかな。』
頭に響いてた声に聞き覚えがある。そう言えばパーティがどうとか言ってたな〜
さてこの女神様はどんな仕事をしに来たんだろう。
この現実とも夢とも受け止めきれない、この世界の異常にワクワクしてるのは、気のせいでは無いと思う。
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