19話 ピンチを呼んだ少年。
狼や芋虫が辺りに、ちらほら。
森に比べると、見通しもよく魔物も目視で確認できる。
それでいて、こちらに襲ってくる気配もない。
「ここは平和なのかね?狼見えるけど、襲ってこないね。」
「わたくし達より、Lvが低いからとか?」
「あ〜それあるかもね。」
まぁ襲ってこないなら、それでいいけど。
とりあえず、道があるって事は、どこかしらの町や村に繋がってるんだろう。
「どっちに向かう?方角も分からないから、適当になるけど。」
「太陽らしきものが、元の世界と一緒であれば。あちらを南として、北か南どちらに行きますか?」
「ん〜じゃ南。」
「であれば、そちらに行きましょう。」
「「おぉ〜」」
方角も何も分からないから、別にどっちでも良いんだけどね。
おそらく北だろうの方角に歩いて、雪国とか初期装備で行きたくない。
南なら多分だけど、何とかなると思いそっちに進む。
道中の魔物は、僕達が道を歩いていても何も反応がない。
追いかけてまで、倒す必要もないかなって思うんだけど。
「ほほ。火弾」
―ボボボ。
『『『ギィィィィ…!』』』
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《ワームLv8を倒した。1(4)の経験値を得た。》
《ワームLv8を倒した。1(4)の経験値を得た。》
《ワームLv8を倒した。1(4)の経験値を得た。》
―クロイは魔法【火魔法Lv3】になった
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正直ね、クロイ無双だよね。
森もないから、使えなかった火の魔法を使いまくる。
芋虫とか、燃える燃える。
その全てを、1撃で仕留めていくクロイ。
途中。体が鈍りそうだと、お父さんは狼の群れに突っ込んでいく。
襲ってこない狼も、流石に敵意剥き出しのお父さんが近づくと襲ってきた。
鋭い爪の攻撃をいなし、体当たりしてくる狼を受け止める。
僕は少し様子を見ようと、その一部始終を見守る。
メニューのパーティ項目から、HPの減り具合をみる。
「爪の攻撃自体は、いなしてるからいいとして。体当たり受け止めて一桁のダメージしか無い…普通に硬いなお父さん。」
「私も見てるだけじゃなぁ〜ゴウ回復してもいい?」
「いいんじゃないかな。もしこっちに来たら、僕が倒すよ。」
「は〜い。治癒。」
お母さんが回復すれば、ヘイトがこっちに来るかなって思ってた。
いつでも石を投げられるように、手に持っていた。
……。
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《ウルフLv8を倒した。1(4)の経験値を得た。》
《ウルフLv8を倒した。1(4)の経験値を得た。》
《ウルフLv8を倒した。1(4)の経験値を得た。》
―ゴウはスキル【蹴撃Lv4】【拳撃Lv4】になった。
―エイリは魔法【治癒Lv3】になった。
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皆んな強いな…。
芋虫を火魔法で次々と倒すクロイ。
狼の群れをお父さんが殲滅。
傷ついたダメージをお母さんが回復。
僕と言えば、皆んなのHPの減り具合とか、暴れるクロイのMPを眺めるだけ。
危なげなシーンも何もないから、手に持ってる石をアイテムにしまう。
あれ?僕だけ何もしてない?
皆んなで強くなるのに、これはいかんな。
「お父さん!お母さんの事を任せて平気?」
「はい!エイリは必ず護ります!」
「はぅ…不意打ち。」
「ん?お母さん大丈夫だよね?」
「ええ!大丈夫よ。はは。」
「ちょっと、離れるね。」
そんな訳で、お母さんを任せて、僕にしか出来ない事をしようと思う。
あの空高く飛ぶ…何だか分からない鳥が気になってたんだ。
「さっきからこの辺ぐるぐるしてるんだよな。…石投げて届くかな?」
適当な石をアイテムから取り出す。
狙うはあの鳥……。
「そこだぁぁ!!」
―ビュゥゥン……
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―ソラヤはスキル【投擲Lv5】になった。
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「あれ?倒したとか何も出ない。スキルは上がったから、当たったって事だよな…。」
遠くにいる鳥を見るけど、今も飛んだまま。
…なんか少し大きくなった?気のせいかな。
…おや、何か足で掴んでる?気のせいだな。
…結構でかい?とりあえず、もう1発。
「……ん。少しよろけたから当たってるんだろう。でも倒せてない。もしかしてあの鳥強いのか?」
だんだん大きくなる鳥。
何か足で掴んでいるみたいだけど、石が当たっても離す事はない。
食事でも運んでんのかな?
それよりこの距離なら、お母さんに見てもらおうかな。
「おか〜さ〜ん!」
「な〜に〜?」
「あれ。どんな強さ〜?」
「あれ〜?」
少し離れていたから、大声で聞いてみる。
クロイやお父さんにも、その存在に気づいてもらう。
皆んな戦闘がひと段落して、上を見上げる。
お母さんが、僕の元に駆け寄る。
大声で伝えるのは、大変だろうしね。
僕はなんて事ないって感じで待っていた。
「空ちゃん、あの鷲どうしたの?」
「あ、ワシなんだ。いやね、遠くの方でぐるぐるしてたから。」
「してたから?」
「石投げた。1回は当てて、2回目は当たったか分からないけど。近づいて来たから、お母さんに見てもらおうかなって。」
「ん〜空ちゃんあれ倒せるの?」
「どういう事?」
「名前はハッピーイーグル。Lv32でレア度Aって出てるよ。」
ハーピーイーグルと…ハーピーってあれか?鳥と人がくっついた。
でもお母さんはワシって言ってたな。
……そんな事よりだ。
「Lv32でレア度Aなんだね……そうか、そうか。ありがとう、お母さん。」
まだ距離はあるからと余裕で構えていられない。
けど、焦って皆んなに慌てさせるのもよくない。
そしてここは草原!見通しが良くて、隠れる場所もない。
どんどん大きくなる鳥。
ここまで近づいて来ても、スキルの【危険察知】が反応しないのは問題ないからか?
それとも僕から手を出したから?
よし、近づく前に迎撃だ。
1発でも多く当ててやる。
「おし、撃ち落とす!お母さんは父さんの後ろに。」
―ビュン、ビュン、ビュン。
正直、話す余裕もないです。
「うん?大丈夫なの?」
「エイリ、ソラヤが言うんだ。問題ない。」
「そう?空ちゃん何か隠してると思うんだけど。」
っぐ。鋭いな。
首を傾げつつ、お父さんの後ろにいく。
―ビュン、ビュン、ビュン。
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―ソラヤはスキル【投擲Lv6】になった。
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いや〜Lvもレア度も高いからか、ゴリゴリスキルが上がるよ。
僕の後ろにクロイが近づいて来た。
「ほっほっほ。ソラヤ…後でお話がありますぞ。」
「………。すいません。少し手伝って下さい。」
「元よりそのつもりです。水弾用意しておきます。それまで石を投げていて下さい。」
「はい。かしこまりましたー!」
―ザァァァ、ボコ。ザボ、ザボ、ザボ……
そう言うとデカイ水の玉に、小さい水の玉がどんどん増えていく。
「そんなに出来るんだ。」
「備えあればです。なにせLv32でレア度Aと、未知の敵ですから。」
「…はい。よろしくお願いします。」
―ビュン、ビュン、ビュン……
―ザボ、ザボ、ザボ……
もう目でも分かる距離まで……って?
石を投げるのをやめた。
「どうかしました?」
「クロイ、あの鳥の足で掴んでるの、やっぱり人に見えるんだけど。」
「母さん、あの鳥の持ってるの分かりますか?」
「見てみる……魔物じゃないね、名前かな?シー・ブルーム/13歳 Lv9って見える。」
「人間じゃん!?……石当たってないかな?」
「HPは減っているけど、0になってないから大丈夫じゃない?」
「なんで?」
「空ちゃんの石当たってたら、Lv9の子なら一撃で…。」
「…………。」
怖いこと言わないで下さい。
でも当たればシャレにならない。
石投げるのどうしよう。
「ほほ。ここからは私の出番です。見ていて下さい。考えはありますので。」
そう言うと後ろにいたクロイが、前に出る。
4、5メートルはありそうな水の玉と、数え切れない水の玉を引き連れて。
「では、作戦を伝えます。皆さん準備を。」
「「「はい。」」」
クロイ指示のもと、大きなワシとの戦闘が始まろうとしていた。
ゴールデンウィーク投稿が遅れるかもしれません。
連休お出かけ…
いえ。仕事です_(:3」z)_




