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少年と執事とお手伝いさんと。〜全ては時の運〜  作者: みけな
第四章 人間と天使と神様と。
189/203

189話 ラスボスって?

「あの人がミカエル……。」


見た目は金髪パーマのイケメン。椅子に座っている様子が気怠そうにしている。


「ここまで来たって事は、上の者共は倒されたか?」

「ええ。相手にもなりませんでしたよ。」

「だろうな。貴女に勝てるとは、僕も思っていないからね。」

「私は何もしていません。倒したのは彼らです。」

「ほう。人間に魔族か。ん?龍族に天使族?」


気怠そうに座っていたミカエルが、僕らに興味を示したか見る目つきが変わった。


「多種族の混合パーティか?中々に面白い組み合わせだ。」

「でしょう?」

「この天界に来るくらいだ。さぞ強いのだろう?」

「それをはもう!」


サリエルさんが胸を張り満足げに自慢をする。僕らってそこまで長い付き合いじゃ無いはずだが。まるで自分の事の様に喜んでいる。


「ふむ。強いのであれば僕も興味が出てきましたね。」

「渡しませんよ。」

「ふん。今の貴女では僕に勝てないぞ?」

「この状況でも引けは取るつもりはありません。」


―ヒュン。


目の前にいたミカエルが突然消えた。椅子に座っていたミカエルは、サリエルさんの後ろに現れる。


咄嗟にサリエルさんを抱き寄せる。


―ビュン!


「ほう。我の動きを見切るか。面白い人間もいたものだ。」

「でしょう?」

「サリエルさん。そんな余裕でいると危ないから。」

「大丈夫です。守ってくれるのでしょう?」

「そうですけど。」


実際に戦って無いけど、あのくらいの攻撃なら避けられるはず。動きも少し遅く感じる。


「もしかして、力を封じられてたりする?」

「気づきました?ここに入ってから、少し違和感があります。」

「それは我のテリトリーだからな。天使は力の半分しか出せなくなる。」


それでさっきからずっと余裕そうなんだな。


「まぁ小細工なしでやれば勝てなくもないだろうが。僕の計画を邪魔されても嫌なんでね。」

「計画とは人間界と魔界を襲った事ですね?」

「やはりその事ですか。100年も音沙汰無しでここに来るなら、要件はそれしか無いですね。」

「率直に言います。止めなさい。」


ストーレートだな。まぁ僕も結局それを言いに来たんだし。どうなるか見守ろうか。


「……そちらの人もそうか?」

「ん?そうだよ。話し合いに来た。」

「話し合いか……。」


―ツカツカ。


始めに座っていた椅子までゆっくり歩くミカエル。


「思ったより早くて助かりました。不安要素は消しておきたいですから。」

「交渉決裂ですね。では。」


―カツン。


「身体強化、魔法障壁……これが限界ですか。」

「はは。僕を退屈させないで下さいね。サリエル!」


また消えたミカエル。そう何度も同じ技を使う事は……


―ズゥゥン!


「っふ。」

「……目が慣れちゃうよ。」

「人間風情が。僕と戦うか?」

「話し合いは出来そうもないから。止める方法は戦って倒す!でしょ?」

「ええ。」


天使って種族は短気なのだろうか。話し合いもすぐ諦め、説得も何もなし。いきなり特大の魔法を撃ったり、戦闘も合図もなしに突然始まる。


「全く皆んな血の気が多いな。」

「会う前から弾丸込めてるソラヤに言われたくないよ。はい、弾丸。」

「そんな事ないと思うけどな。風と氷と重か。」

「聖魔弾はダメ。マレットくんの協力があれば別だけど。渡してはおけない。」

「いや、これで大丈夫だよ。メイクは下がってて、ちょっと戦ってくるから。」


銃に弾を込めてミカエルを見る。


「もう良いか?僕は戦いたくてうずうずしているんだ。」

「わざわざ待っててくれるんですか?それはすいません。」

「では参りましょう。ソラヤと…仲間達よ。」


サリエルさんがそう言うと、僕に横にはメイクが。


「戦わないとは言ってないよ。」

「でも天使族は力の半分は制限されているって。」

「私は別になんともない。もしかしたら片翼だからかも。」

「天使の基準は羽根だけなのか?いっそ自分以外を制限すれば良かったのに。」


この制限された空間は、サリエルさんには効果がありメイクにはない。2枚の羽根で判断しているのか?それならそもそも自分以外を制限すればいいはず。何を考えているんだろう……。


「…………その手があったか。サリエルの事しか頭になかった。」

「……皆んなラスボスだよ。気を引き締めていこうか!」


いきなり戦う事になったけど。よくよく考えればこの争いの原因が目の前にいる。普通もっと色々あって辿り着くものだと思うけど。これも幸運の一つなのか?


「指示は……ローゼに任せる!僕は前で戦うよ。」

「任せろ。サリエルさんはどうしますか?」

「ソラヤの援護します。前線での戦闘はあまり得意ではないので。」

「分かりました。マレットくん、大変だとは思うが皆のフォローを。」

「はい!」


「リナさん、フォローはブルームとナイト。」

『我に遅れをとるでないぞ?』

「大丈夫!どんと来いだよ。」

「ふふ。気合い十分ね。」


「エイリはゴウの後ろを離れるな。」

「はーい。」

「私とクロイでソラヤのフォローをする。」

「ほほ。畏まりました。」


ローゼは皆んなにちゃんと指示を出してくれていた。僕はと言うと…。


―ギン!


「シンプルではあるが良い剣だな。筋も中々に良い。」

「まだまだ余裕がありそうですね。」


待ちきれないミカエルの相手をしていた。

少し短めになった。書き続けたらキリが悪いかなって。

読んでくれた皆様、ありがとうございます(*´ω`*)


次回は3月26日(火)12時予定です。

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