表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
少年と執事とお手伝いさんと。〜全ては時の運〜  作者: みけな
第四章 人間と天使と神様と。
181/203

181話 言葉の力。

 戦いも終わり、飲み物の用意も終わる。


「ふぅ……スキルだったな。先に言っておくが私のスキルは、そんな派手な能力では無いからな。」

「その前置きして、実は……。」

「無いから。強いスキルが欲しいなら龍神を倒せば良い。まぁ倒せるならスキルも要らんだろう。」


 もう持っている訳だけど。皆んなは僕らが女神や龍神のスキルがある事は知っている。人言ったりはしたく無いから、この場もそのままやり過ごす。


「でだ。精霊とも話して決めた事なんだが。これからある言葉を言う。皆には直感で選んでもらう。」

「直感ですか。」


 言葉を選ぶって何か意味はあるんだろう。精霊とも話して決めたと言っているし。


「精霊と話した?」

「あぁ。私に力を貸してくれるのは火と闇だけどな。」


 それぞれの手から赤と黒の炎が上がる。人魂の様にフェンスの周りを飛び回り始めた。


「では聞き逃さない様に……。戦火(センカ)灯火(トウカ)防火(ボウカ)烈火(レッカ)砲火(ホウカ)耐火(タイカ)。さぁ選んで。」

「僕はレッカで。」

「ソラヤは決めるの早いですな。わたくしは宝華(ホウカ)で。」

「直感ね〜。なら私は対価(タイカ)で。」

「皆んな早いな。俺は防火(ボウカ)だな。」


 僕に続いてクロイと母さんと父さんが答える。僕は烈火を選んだ。直感って言ってたし、ら行の響きが何となくかっこいいからって理由で。クロイ達は何でか知らない。


「う〜ん。う〜ん。」

「ブルーム。こう言うのは何となくでいいのよ。私は戦果(センカ)で。」

「直感と言っていたしね。私は桃花(トウカ)を選ぼう。」

「決めた!私はレッカにする。」


 悩んで決めたシー。ナイトとローゼはすんなり決まる。意外にも皆んなばらけるもんだな。


「メイクさんはどうします?」

「私は等価(トウカ)にする。」

『私は断然!戦火(センカ)だ!ほら、マレットが最後だぞ。』

「え?じゃ〜僕は……対価(タイカ)ですかね。」

「これで全員ね。ちょっと纏めるわね。」



 空中に赤い炎が文字を書く【戦火】と。


「あら?戦火って書くのね。火じゃなくて成果の方だと思ってたわ。」

『どちらでも良い。戦うのだ。』

「この文字はそのままだな。前で道を切り開く者へ。効果はSTRプラスだ。」


 ナイトとリナ。前に出て戦うって感じ2人にはぴったりだな。



 空中に赤い炎が文字を書く【灯火】と。


「基本的に火がつくんだな。灯すに火な…初めから分かっていたし。」

「分かってたんだ。ローゼさん凄い。私は等しい価格の等価を思ってたよ。」

「この言葉は火を持ち上げると言う意味らしい。皆を支え助けてやってくれ。効果はDEXプラスだ。」


 ローゼとメイク。支えてくれる役割か、少し似た雰囲気もある2人である。よく気がつくしぴったりだな。



 空中に赤い炎が文字を書く【防火】と。


「……。」

「この文字には防ぐと言う意味がある。皆をこの力にて守る為、効果はVITだ。」


 静かに受け取る父さんは動じず。最近の父さんはなんか貫禄が出たきた気がするね。



 空中に赤い炎が文字を書く【烈火】と。


「これ選んだのは、僕とシーだけか。」

「どんな意味があるのかね?」

「この烈には燃え盛る炎を切り抜ける様な意味がある。そんな君達にはAGIプラスだ。」


 文字にはそれぞれステータスの恩恵があるのか。シーが戦うじゃないのは少し意外だったが、今の自分に欲しい力だったのかもしれないない。



 空中に赤い炎が文字を書く【砲火】と。


「砲の字でしたか。」

「この文字は石を包み投げる。離れても攻撃できるINTがプラスだ。」


 ここまで適当に選んでいるはずの言葉だけど、皆んなが上げたいものにぴったり当てはまる。そうなると次の言葉は……。



 空中に赤い炎が文字を書く【耐火】と。


「耐火ね。成る程、うんうん。」

「そのまま耐え凌ぐと言う意味だ。何より心を強く持つ必要がある。なのでこれはMNDだ。」


 やはりそうか。直感と言っても皆んな知らないうちに引っ張られるのかな。言葉は昔から強い意味を持って、人と人を繋げるとかあったもんな。代表的なのは名前だと思うけど。




「さて。適当に選んでもらった割に、自分の個性を伸ばすスキルを選んじゃう皆様なので。もう一つはこちらで決めます。皆様にはVITをプラスの闇を。ゴウさんだけはSTRですからね。」


 赤と黒の火の玉が僕らの周りをくるくる回り始める。


「ソラヤどうだ?スキル欄に何か増えたかな?」

「えっと……ありますね。【烈火の夕闇】ですか?AGI+VITにボーナス。」

「成功したみたいだな。他の者も確認してみてくれ。」


 全員自分のステータスをみて確認できた。皆んなそれぞれ名前が違うけど効果は同じ。


「2項目+25ずつか……。」

「あまりドカンとは無いが、こんなもんだ。」

「いや、これはこれで凄い事ですよ。50とかLv9分のポイントですから。」

「そう言ってくれるとありがたい。娘と息子を頼みます。」


 頭を下げるフェンス。黒焦げにはしていたけど、やっぱり心配なんだろう。


「分かりました。今度は皆んなで遊びに行きます。」

「母上。フリージュ姉は僕が守ります!」

「ん。頼れる弟だわ。無理しないようにお姉さんが気をつけなきゃね。」

「えぇ。気をつけて……いってらっしゃい。」


「「いってきます!」」


 そして森へと繋がる扉に足を運ぶ。

なんとか時間までに間に合った。


次回は3月10日 (日)12時予定ですo(^-^)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ