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転生勇者は異世界で少女たちと戯れたい。  作者: 上城ダンケ
第一章 天空要塞のフレイア
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ルラルちゃんの唇

 ルラルがハーブティーのポット、およびカップ&ソーサーをお盆に入れて持ってきた。

 俺の右斜め前に座って、俺の前にカップを置き、ハーブティーを注ぐ。


「どうぞ。よかったら……ハーブクッキーもあります。手作りだから……あまり美味しくないかもです……」

「ありがとう、頂くよ」


 薄黄色のハーブティーからはとても良い匂いがしている。

 レモンのような、オレンジのような、そういう柑橘類系のちょっと刺激的な香りだ。

 

「……お口に合いませんか?」

 ルラルが自信なさげに、下を見ながら言った。

 ワンピースのようなドレスはどことなく幼い印象を与える。色は薄いミルク色。生地はとても薄いようだ。

 下着を着けているのかどうかわからないが、胸の形はかなりはっきりわかる。それも、かなり。胸のすべての部分が、色まで透けて見えそうだ。


 え、えろい。


 ルラルの胸はとても小さい。フレイアの半分もない。

 だが、問題ない。

 俺の守備範囲は太平洋よりも広い。俺は自分の守備範囲の広さを確認しつつ、ルラルの胸のあたりを見つめ続けた。


「まさか、とても美味しいよ」

「よかったです」

 ルラルが笑う。頬がほんのり桜色だ。俺と目が合うと、あわてて目線を逸らす。緊張しているのだろう、脚がもじもじしている。


 脚。俺はルラルの脚に注目した。

 テーブルの下越しにルラルの脚が見える。膝丈より短いワンピース風の衣装だったので、座ると白い太ももが露わになっている。もじもじする彼女の動きに合わせて華奢な筋肉の動きが見える。


 え、えろい。


 さらに、両膝がくっついてなくて、げんこつ一個分くらい隙間があって、その奥は闇になっているんだけど、けっこう奥の方まで太ももの内側が見えるわけで、とても柔らかそうで、つまり、その……


 え、えろい。


 俺はルラルの太ももを凝視し続けた。すると、さすがにルラルは俺の熱い視線に気がついたらしく、膝をぴたっと閉じた。


 しまった。俺のスケベな視線がばれてしまったに違いない。ロファール様のえっち、変態……そんなルラルの罵倒を覚悟しつつ、俺はまずは謝ることにした。


「す、すみません!」


 謝ったのはルラルの方だった。


「こ、こんな部屋着でロファール様にお会いするなんて……すみません、こんな下着みたいな服で……お許しください。すぐに……すぐに、白魔法使いのローブに着替えてきます」

 全然オッケーだ。むしろ下着が良かったくらいだ。

「いや、俺こそすまない。いきなり君の部屋に約束無しにやって来たんだ。部屋でどんな格好でくつろいでいようと、それは君の自由さ」

「ありがとうございます。ロファール様は……お優しいのですね」

 ああ、俺は優しい。あと、やらしい。


「では……お言葉に甘えて……このままでいいですか?」

「ああ。ルラルはその服が好きなんだろ?」

 ルラルがニコッと微笑む。

「はい、お母様が、今回の出陣の前に……安全祈願の祈りを込めて、作ってくれたんです」

 お母さん、こんな薄い生地、こんな短い丈、グッジョブだ。


 さて、これから先の展開どうしよう。

 俺は引き続きルラルの太ももを見ながら考えた。

 はやくあの太ももを両手でつかみ、ぐっと開きたい。

 そして、いきなり挿れる? 


 いや、それは駄目だ。

 紳士たれ。

 やはり自然な感じで≪契り≫に持って行かないとな。


 自然な会話か。うーむ、難しい。彼女いない歴二十八年にとっては英検2級並みに難しい。


 仕方ない、とりあえずはこの前のお礼からだ。


「ところで、ルラル。この前は本当にありがとう。君の治癒魔法のおかげで助かったとフレイアから聞いたよ。その……≪命の息吹≫だっけ?」

 ルラルの顔が真っ赤になった。


 か、かわいい。


「もももも申し訳ありません! ロ、ロファール様の唇に、私のような者の唇を重ねるなんて、私……」

「いいんだよ。俺は気にしていない。いや、むしろ感謝しているんだ」

「……ほ、本当ですか?」

「本当さ。とても気持ちよかったよ、ルラルの唇」

 ルラルは耳の先まで真っ赤になった。


「か、からかわないでください……わ、私の唇なんて、ぜんぜん……」

 俺はそっと人差し指をルラルの唇に当てた。

「こんなに柔らかいのに?」

「ひゃう!」


 ルラルの身体が固まった。目は閉じられている。俺はゆっくりと指を動かし、ルラルの唇をなでてみた。

「はううう……じょ、冗談は……や、やめて……ください」

 ルラルちゃん、その声、色っぽいよ! えろいよ!


「ルラルの唇、いい気持ちだよ……。もう一度、君から≪命の息吹≫をもらいたいな」

「だ……だめ……ですぅ……むぁぁ」

「なにが駄目なんだい?」

「怒られます……フレイア様に……あ、あ」

「どうしてだい? この世界では、男は誰とでも≪契り≫を交わしていいんだろ?」

「ち、ち、ちぎり……≪契り≫? 私とロファール様が、≪契り≫を……!?」


 ルラルは大きな声を出し、目を開けた。今や全身真っ赤だ。


 かわいいなあルラルちゃん。そんなに照れなくても……。

「わ、わたしと、ロファール様が、ち、契るなんて、そ、そんな恐れ多いこと、いえ、だめです!」

「なんで? 遠慮はいらないよ。さあ、契ろう!」


 そのとき、ルラルの部屋の扉が轟音を立てて開いた。

 そこには金髪を逆立たせ、目を青く光らせ、両手に青白い炎に包まれた巨大なフレイムソードを持ったフレイアが立っていた。


「ちょっと何しているの、ロファール様! そしてルラル!」

 鬼としか言いようのない表情で、フレイアが俺とルラルに向かって叫んだ。


 えーと、えーと、なんで怒ってるの? 別にいいんだよね、誰と≪契り≫交わしても?

 俺はあわてて人差し指をルラルの唇から離した。とりあえず何か言い訳をしよう。

「あのな、フレイア、これはだな」

 俺の言葉をさえぎって、ルラルが叫んだ。

「ち、違うんです、お姉さま! ご、誤解です!」


 え? お姉さま?

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