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パラノイア

作者: タマゴ大臣

「パラノイア」って知ってますか?

精神病の1つです。


悪口が聞こえたら、自分のことかな

笑い声は、笑われている

なんてよく思いませんか?

僕は思います。

ああ、また俺の事見てる


笑ってる…俺のことの事かな


悪口が聞こえる、それ俺に言ってるの?


日々の雑音が自分に向けられた凶器の様に感じる。

今の悪口も後ろからそうっとナイフで刺されたみたいだ。


いつからこんな事考えるようになったのかな。


思い出せない、昔は友達と遊んだり

馬鹿な事もたくさんしてた。


前から歩いてくる女性と目が合った。

彼女は僕の事をどう思うだろうか。

傲慢な人? 怠惰な人? それとも人情がある人?

いや、どれでもなく

ただの 「人」なのかな。


「あいつ死なねぇかな」

ふと前を歩く学生から声が聞こえた


『あいつって誰だよ。 …俺の事? 君は俺の事を知ってるの?』


頭では自分ではないと分かっている

でもどうしても自分の事と思ってしまう。


ああ、どうすればこの思いを殺せるのかな。

毎日同じ事を同じ様に行って、

その場しのぎの嘘をついて生きてる。

これを止めても、きっと収まらないだろう。


大通りのビルのモニターに

自殺をした人のニュースが流れている。


『 死ねば楽になれるのかな。 』


頭に一瞬だけ過ぎる。

綺麗なアナウンサーが

「悲しいですね…… 」と暗い顔をして言う。


『 その顔は本心か? 』


赤の他人が自殺して、悲しいのか?

俺には分からない。


その時、電話がかかってきた。


「何処で油売ってんだよ、はやく帰ってこい!

お前が居ないと新しい企画進まねぇだろ!」


上司からだった。

すぐ戻りますと言い電話を切る。


『俺が居ないと駄目なの?』


俺が考えた企画も、自分が考えたネタみたいに

使うんだろう。


もうめんどくさい。

俺って何なのだろう。


一瞬、垣間見た考えがまた頭を過ぎった。


心の病って薬はないですよね。

僕は「言葉」が薬になるじゃないかなっておもってます。

「ありがとう」、「ごめんなさい」、「すき」、「きらい」

言葉って合法的な薬物じゃないでしょうか。

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