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五つの塔の頂へ  作者: 夜々里 春
【名もなき少女の挑戦】
488/492

◆第三話『初めての塔』

「説明は以上となります。それでは、神アイティエルへの道が切り開けるよう祈っております」


 塔の管理人による説明も受け終えた。

 あとは塔の扉を開けて中に入るのみ。

 いよいよだ。


「みんな! 新人が塔に入るみたいだぜ!」

「おいおい、大丈夫か? パパもママも連れてねぇじゃねえか?」

「助けて欲しかったらいつでも言えよ! 俺らが優しく介抱してやるからよ!」


 塔の扉を前にした途端──。

 あちこちからバカにした声が聞こえてきた。


 チームで挑んでいる挑戦者たちが待ち合わせのためか、塔の前には多く待機している。そのうち笑っているのは4、5人程度。なんとも意地の悪い人たちだ。


「そういうこと言ってくる人に限って大体弱いのよね」

「えらく生意気な嬢ちゃんだな」

「べーっ!」


 島には喧嘩をしにきたわけではない。

 それ以上相手にせず扉を開けて中に入った。



     ◆◆◆◆◆


 だだっ広い空間だ。

 石造りの床や壁はまるで遺跡のような見た目だ。

 長い歴史を感じさせる傷みや風化がそこかしこに見られる。


「さてと、気持ちを切り替えますか」


 髪をしかと結べているか後ろに手を回して確認する。髪は肩にかかる程度でそう長くはないが、戦闘で視界に入るのが鬱陶しくて結んでいる。


 得物は正統的な長剣一本。戦闘衣は軽装。

 硬い箇所は左腕のアームガードぐらいだ。


 ただ、これは有事の際しか使うつもりはない。腕だけで受けると大半の場合で痺れたり腫れたり、悪いときは折れたりするからだ。


「よし、それじゃ行きますかっ!」


 剣を抜きつつ、奥に向かって歩き出す。

 待ち構える門は見上げるほど大きく重厚だ。


 一気に開くか、慎重に開くか。


 戦闘能力には自信はある。

 だが、世界最強と謳えるほどでないことは理解している。いずれはと思っているが、いまはまだその道程。あくまでいまの自分は正しく〝挑戦者〟だ。


 わずかな逡巡を経て、ふぅと息を吐いた。


 門の正面からずれたのち、足の裏で左側を少しだけ押してみる。と、火矢がこめかみのそばを通り抜けていった。すっと血の気が引いたような感覚に見舞われた瞬間、とてつもない昂揚感が湧き上がってきた。


「ゴフッ!」


 どんっと音が響いた。

 門の内側から衝撃が襲ってくる。


 ニニは反射的に体を門に押しつけた。

 どうやら内側から敵が門を押し開けようとしているらしい。


 試しに剣を隙間へと勢いよく刺し込んでみた。

 ぎゃっ、と汚い慟哭とともに内側からの圧がなくなる。

 どうやら内側から門を押してきていた敵は倒せたようだ。


「いきなり殺しにきてるなぁ……でも、このぐらいなら!」


 再び片側の門をゆっくりと開けてみる。

 ちょうど人1人が通れるだけの隙間が開いた、瞬間。


 なにかが飛び出してきた。

 尖った耳に緑色の肌。

 ゴブリン。

 あらわになったのは、その頭部だ。


 半ば本能的に剣を振って斬り落とす。

 と、首無しになったゴブリンを足蹴にし、べつのゴブリンが飛び出してきた。剣を持ったファイター型だ。くるくると機敏に回転しながら着地すると、そのまま剣を突き出してくる。まるで曲芸師のような身軽さだ。


 ゴブリンは試練の塔でも現れる魔物だ。

 しかし、こんな動きはしない。


 突き出された剣からそらすように体を開いた。さらに自身の剣の腹を添え、安全に軌道をそらす。ぎぃ、と金属のこすれる音を響かせながら近づいてくる敵の胴体。


 ──ここっ!


 すれ違いざまに剣を思いきり振り上げる。

 と、敵の胴体を股から肩に向かって上手く斬り裂けた。勢いのまま通り過ぎた敵が紫の血を噴出させながら倒れる。


 綺麗にさばけたが、感傷に浸っている暇はない。すでに追加の敵2体が門の隙間から姿を見せていた。慌てて剣を突き刺して1体を処理する。が、もう1体が死んだ個体を盾に見立て突っ込んできた。


 その理知的な行動に思わず驚いてしまうが、はっとなった。よく考えてみれば、ゴブリンの小さな体では盾になりえない。体重を乗せ、死体ごと敵を貫いて倒した。


 追加の敵を警戒して体勢を整える。

 が、一向に敵は襲ってこない。


 倒したゴブリンは4体。

 ただ、これで終わりとは思えない。


 最初に矢を放ってきた個体もまだ倒していない。

 それに中からかすかな息遣いがもう1つ聞こえてくるからだ。


 ゆっくりと門を開いていく。

 先の部屋はこちら側に比べてそう広くないようだ。


 半分が見えても敵は出てこない。

 機会を窺っているのか。

 警戒しつつ、さらに門を開いた、瞬間。


 アーチャー型のゴブリンが転がりながら飛び出してきた。すでにいつでも放てる体勢だったらしい。間髪容れずに放たれた矢が頭部めがけて飛んできた。


「くっ」


 思いきり上体をそらした。目先を轟々と燃える火矢が通り過ぎたのを見計らい、ニニは後ろへ回転。すぐさま体を起こすと、待っていたとばかりにファイター型のゴブリンが飛び込んできた。


「ゴフゴフッ!」


 まさかゴブリンがこんな連携を見せるとは。

 少し嫌気を覚えてしまうが、それ以上に楽しさも感じてしまう。


 ニニは口の端を吊り上げながら身を横に投げた。

 転がりながら足裏を叩きつけて勢いよく立ち上がったのち、着地で膠着中のゴブリンに肉迫。素早く2度斬りつけて倒しきった。


 そのまま止まらずに疾駆。

 部屋の奥で背負った筒から矢を取り出すアーチャーへと接近し、始末する。


「ふぅ……びっくりしたー。ゴブリンがこんな強いなんてねー」


 やはり試練の塔とは違うようだ。

 とはいえ、どうにもならない敵ではない。


「これがジュリーかな?」


 倒れたゴブリンたちが無数の点となって散り、青い宝石となった。からんと音をたてて床に転がっている。案内人のシャオから受け取ったジュラル島の財布──ガマルが姿をあらわすと、長い舌を出して次々と宝石を丸呑みしていく。


「おもしろ~っ。これから一杯食べさせてあげるから覚悟しなよ~。うりうり」


 宝石を食べ終えたガマルを掴んで頭を撫でた。

 喜んでいるのか、頬を膨らませたりへこませたりしている。


「なんか可愛いかも」

「グェップ」

「うわっ、ゲップしたー!」


 とくに臭いはしない。

 ただ、気分的にいやなことは間違いない。

 可愛いという評価も一度撤回したほうがよさそうだ。


 とにもかくにも、初戦は見事快勝で終われた。

 だが、まだ挑戦は始まったばかりだ。


「よ~し、この調子でどんどん進んでいくぞー!」



     ◆◆◆◆◆


 と、意気込んだのも束の間。

 すぐに勢いをそがれてしまった。

 想像以上に魔物による襲撃が頻繁だったのだ。


「今日中に10階まで行けたらって思ってたけど、ちょっとこれは難しいかなー」


 ちょうど見つけた安全地帯で一休みしていた。

 壁によりかかりながらずるずると腰を落とす。


 かなり先まで進んだが、まだ出口が見えない。

 これでまだ1階というのだから驚きだ。


 昔、1日で10階まで到達した人がいると塔の管理人から聞いたので、自分も出来ればと思っていたが、これは難しそうだ。正直、5階到達も怪しいかもしれない。


「やっぱり上には上がいるもんだな~……」


 そんなことを呟いたときだった。


 奥のほうから金属音が響いてきた。

 ゴブリンの叫び声も聞こえてくる。


 戦闘が繰り広げられている。

 音だけでもそう感じるほど激しい音だ。


「き、気になる……っ」


 幸い、先の通路にはゴブリンが3体のみ。

 大した相手でもないので処理するのに危険はない。


「行ってみよ!」


 そう決断するやいなや、ニニは飛び出した。

 行く手を阻むゴブリン3体を難なく倒したのち、先へ進む。すぐ近くの角を曲がった先で戦闘が行われているようだ。


 身をひそめながら、恐る恐る覗き込んでみる。

 と、2人の女挑戦者がゴブリン集団を相手に戦っていた。


 相手のゴブリンは弓が2に剣が8。

 それにリーダー格と思しき小斧を持った兜付きがいる。


「そいつ、シュリちゃんしか見えてないみたい!」

「ではこのままわたくしが兜を引きつけます! エミナさんは雑魚を!」

「わかった!」


 シュリと呼ばれた杖持ちが兜付きの相手を。

 もう1人のエミナと呼ばれた弓使いが雑魚をさばいている。


 どちらも接近戦を強いられている。

 後衛向きの装備をした彼女らにはどう見ても難しい状況だ。しかし、2人は意外にも上手く立ち回っていた。


「ちょこまかと動いて! もう、面倒っ!」


 弓使いのエミナは迫られてもまるで舞い落ちる木の葉のようにひらりと躱し、次々にゴブリンを射抜いていく。……避けるたび、両側でくくった短めの髪がぴょこぴょこ跳ねるさまが少し可愛い。


「おるぁぁッ! おらっ! ファイアボールッ! なんで避けるんだよ! この筋肉だるま、死ねッ!」


 シュリのほうは杖を豪快に振り回している。

 その威力は相当なようで兜付きの小斧を幾度も弾いていた。


 加えて、合間には火球の《ファイアボール》を放っている。ただこちらは予備動作が大きいゆえか、読まれて避けられてしまっていた。


 なんとも勇ましい姿だが、意外なことこのうえなかった。なぜなら彼女の風貌が白ローブにくるくる巻かれた蜂蜜色の長髪という、いかにも可憐なお嬢様然としているからだ。


 状況は互角といったところか。どちらにも転ぶ可能性はある。奥に階段があることからも、おそらくこの大広間が1階最後の部屋なのだろう。


 助けに入るか悩みどころだ。

 勝手なことをするなと怒られるかもしれない。


 う~ん、と悩みながら戦闘の様子を窺っていた、そのとき。


「避けてッ!」


 エミナの声が大広間に響き渡った。

 1本の矢がシュリのほうへ放たれたようだ。


「くっ!」


 エミナの警告もあって身をよじって回避に成功したシュリ。だが、好機とばかりに兜付きが払い攻撃を繰り出していた。シュリはなんとか杖を割り込ませるが、体勢が崩れていたこともあって耐え切れず、後ろへ倒れてしまう。


「きゃっ」

「シュリ!」


 エミナが加勢に入ろうとするが、群がる雑魚に邪魔をされてなにもできずにいる。その間にも兜付きは小斧を振り上げ、シュリにトドメを刺そうとしていた。


「ゴフ、ゴフゥ……!」


 このままだとシュリは死ぬ。

 シュリが倒されればエミナも死ぬ。

 つまり彼女たちは揃って命を落とすことになる。


 さすがにこの状況を見過ごすわけにはいかない。

 そう判断するや、ニニは駆け出した。


 ただ、兜付きとの距離は大股15歩程度。

 このまま駆けるだけでは絶対に間に合わない。


 ──こんな下階で使うつもりはなかったけど、仕方ないよね……!


 ニニは思いきり上半身を前に倒した。


 父より受け継いだ、血統技術。目ではっきりと捉えた対象のそばまで一気に距離を詰める──俊足の疾駆。《ライトニング》。


 力の限り踏み込んだ、瞬間、

 己が身から眩い光が放たれる。


 ここからはいつも一瞬だ。

 目を閉じる間もなく、気づけば兜付きに肉迫していた。すでに振り下ろされはじめた小斧が、視界の左端で鈍色に輝いている。剣を割り込ませるのは間に合わない。なら──。


 ニニは剣を突き出し、小斧の腹に思いきりぶつけた。がんっと鈍い金属音とともに弾き飛んでいく小斧。無防備になった兜付きが驚愕とともにこちらに目を向けてきたのとほぼ同時。その首を刎ねた。


 ニニは勢いのまま、通り過ぎた。

 足裏を床にこすりつけて強引に勢いを止めるや、慌てて体勢を整えた。残った敵からの攻撃を警戒しての動きだったが……どうやら杞憂だったようだ。取り巻きのゴブリンたちは慌てて大広間から逃げていった。


「なるほど、頭を倒すと逃げるんだね」


 ニニは剣を収めながら振り返る。

 と、座り込んだまま唖然とするシュリと目が合った。見知らぬ挑戦者がいきなり割り込んできたのだ。無理もない反応だ。


「あー……ごめんね。勝手に攻撃しちゃって」

「い、いえ。あのままだとわたくしの頭はかち割れていました。こちらからお礼を述べても謝られるようなことはなにもありません」


 どうやら怒られることはないようだ。

 シュリは初めこそ戸惑っていたものの、柔らかな笑みを向けてくれた。


「じゃあ、飛び出して正解だったね」

「はい、あなたはわたくしの命の恩人です。ありがとうございます」


 手を貸してシュリを起こすと、「おーい」とエミナの声が聞こえてきた。見れば彼女は階段の近くで手を振っている。


「あたしもお礼したいんだけど……いまは先に進もう! ここにいたらまた湧いたあいつらに襲われるかもしれないから!」



     ◆◆◆◆◆


「あたしはエミナ・ミドラリー。見ての通り弓使いね。で、こっちは……」

「シュリ・トゥファ。魔術師です」


 階段を上がった先、辿りついた柱廊。

 その入口付近で自己紹介をしつつ握手を交わしていた。


「わたしはニニ。ニニ・ラントール」

「さっきはシュリを助けてくれてありがとう、ニニ」

「わたくしからもお礼を。ありがとうございます、ニニさん」


 エミナは喋りも振る舞いもさばさばとしている。

 気持ちのいい笑顔もあいまって快活な印象だ。


 シュリはおっとりして柔らかな笑みが似合う子だ。

 ……戦闘時の狂暴な振る舞いとは大違いだ。


 背丈はエミナが同じぐらいだろうか。

 シュリのほうはほんの少し高いぐらいだ。


 歳は2人とも少し上に見える。

 といっても1、2歳ぐらいだろう。


「でも、よく間に合ったよね。入口からかなり距離あったでしょ」

「あれって……やっぱり血統技術ですか?」

「うん。父から受け継いだんだ」


 柄尻に掌を置きながら、そう応じた。


 詳細を訊かれるかもと思ったが、踏み込まれることはなかった。血統技術は強大な力がゆえ、対策を練られないよう秘密にされることも多い。そうした事情もあってか、興味はあるが〝他人〟としての線を越えないよう配慮してくれたのだろう。


「ね、ニニちゃんも来たばっかりの新人なの?」

「うん、昨日ついたところ。〝も〟ってことは2人も?」

「実はわたくし、2日前に来たばかりで……」

「ちなみにあたしは3日前」


 つまり3日連続で島に来た挑戦者というわけか。

 なかなか面白い偶然だ。


「でまあ、2人とも苦戦して入口から進めなくてさ」

「今日からチームを組んで進んでいたというわけです」

「2人とも後衛だし無理ないかもね。まあ、シュリのほうは前衛ぽい動きしてたけど」


 そう言うと、シュリが途端に俯いてしまった。

 耳まで赤く染めながら、もじもじしはじめる。


「ごめんなさい。わたくし、杖で接近戦をすると、どうしても興奮してしまって……言葉遣いがほんの少しだけ乱暴になってしまうんです。驚かれたでしょう?」

「う、うん……ちょっとだけ」


 果たして乱暴になったのは〝ほんの少し〟だったのか。

 疑問なところだが、突っ込むと面倒そうなので放置することにした。


 と、なにやらエミナとシュリが顔を見合わせた。


「ねえ、シュリちゃん。いいよね?」

「はい、わたくしも同じことを考えていました」


 なにやら頷きあったのち、揃って真剣な顔を向けてくる。


「よかったらでいいんだけど……」

「うん?」

「あたしらと組んでくれない?」

「いいよ」

「さっきの戦闘で思ったんだけど、やっぱりちゃんとした前衛が欲しいなって。そこにニニちゃんみたいな実力者がいてくれれば心強いことこのうえないなーって思ったり……」

「わたくしも同じように思っていました。それに先ほどのニニさん、まるで物語に登場する王子様のようで格好良かったですし、またあの姿を見たいなーなんて思ったり……」


 つらつらと思いを語り終えて満足したのか。

 エミナとシュリが揃って「ん?」と首を傾げた。


「「──って」」

「いいの!?」「いいのですか!?」

「うん」


 改めて頷いたが、まだ信じてもらえていないらしい。

 エミナが1度咳払いをしたのち、代表して訊いてくる。


「あたしが言うのもなんだけど、そんな軽い感じで決めていいの?」

「ん~、そうでもないよ。さっきの戦闘見てても2人が戦い慣れてるのはわかったしね。それになにより、こうして話してみてなんか気が合う感じがしたし」


 歳が近いのもいいし同性というのも嬉しい。

 気兼ねなく接せられるのはなにより大きな利点だ。


「逆に訊くけど、わたしでいいの?」

「そんなの、いいから誘ったに決まってるじゃん!」

「もちろんです! ニニさんっ!」

「うわっ」


 嬉しさを堪えきれずといった様子で2人から抱きつかれた。いきなりだったこともあって後ろに倒れてしまう。


「おやおや、ニニちゃんったら意外といいものをお持ちですな~」

「ちょ、ちょっとエミナ!? どこ触ってるのっ」

「気を付けてください、ニニさん。エミナさんは女の子が大好きおじさんですから」


 胸やら腰、尻を遠慮なく触られていた。

 相手が同性だからと気にするつもりはなかったが……あまりに手つきがいやらしくてそうも言っていられなくなってきた。


「そ、そういうことは早く言ってよっ。ちょっと考え直したいんだけどっ」

「わたくしも今朝、散々弄ばれました。なのでニニさんにもおすそわけですっ」

「こんなのいらないんだけどっ!」

「ふふふ、もう逃がさないよ……!」


 エミナとシュリ。

 2人の出会いが今後の挑戦にどう影響してくるのか。

 まったく予想はつかないけれど、1つだけたしかなことがある。


 それは──。


 1人よりずっと賑やかな日々になるということだ。


「いい加減にしないと、そのおさげ斬るからね!」

「ひっ! や、やめるからそれだけは許して~!」



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もちろん書き下ろしありで随所に補足説明も追加。自信を持ってお届けできる本となりました。
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