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白夜の奏でる音  作者: 月原 悠


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5/14

白夜――5

タピオは雪道を歩いていた。

足音が静かに森へと響いていた。


湖のほとりへたどり着くと、暖をとった。

しばしの休みだ。


湖面が静かに波打った。

風の音がした。


「兄さん、僕らは歌い人のままでいいのかな」

「僕たちには歌があるだろう。それで十分さ」

「そうかな……」

「どうしたんだ」

「だって、恋のひとつすらできないよ」


タピオは何も言えなかった。

少女の面影が湖面に映っていたからだ。


夜の使いが訪れた。


「クラン、どうすればいいかな」

「決まっているだろう、兄さん、街から街へと旅するだけさ」

「そうだね。それが僕らの仕事だからね」


遠くからフクロウの鳴き声が響いた。


「そろそろ、行こう。隣町へ」

「そうだね」


屋敷ではアイリが月の欠片を眺めていた。

そっと呟いた。


どうして、私はどこにも行けないの。

屋敷から教会へ行くだけ。

あの人の元へ行きたい。


神様、お願い。

私を月に変えて。

時々でいいの。

あの人のそばにいたい。


アイリの瞳に滲んだ月が映った。


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