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白夜――2
夜のしじまに歌声が溶けていった。
雪はさらに勢いを増していった。
二人はその屋敷に泊めてもらうことになった。
タピオはなかなか眠りにつけなかった。
何かが始まろうとしている――
そんな予感が胸の奥にあった。
暖炉の火の音が、静かに彼の心に響いていた。
やがて、朝が静かに訪れた。
二人は屋敷の主にお礼を告げると、雪道を歩み始めた。
外は静かに雪が舞い落ちていた。
雪道にはスイセンの花が咲いていた。
まるで、小さくお辞儀をしているかのようだった。
タピオは遠くを眺めると、大きな虹が広がっていた。
その中に古い石造りの大きな屋敷があった。
屋敷へ続く長い小道が伸びていた。
両脇には野の花が小さく顔を出していた。
まるで、招かれるように、
タピオとクランは屋敷を訪れた。
歌を届けるために。
銀色の髪の少女が、古い樹の下で空を眺めていた。
タピオとクランに気づくと少女は驚いた表情をした。
虹の光の中へ、少女は静かに姿を消した。
タピオはしばらく、その場所を見つめていた。




