いつかとは
いつか、とはいいものである。遠くにあるものである。実際にいつやるやらないではなく願いの言葉である。
いつかは来ないとよく言われている。だが、いつかがなくなると余白もなくなる気がする。長い時間の帯にぽつんと落ちるものがいつかである。
決めずに留めて置くものとしていつかはあるように感じる。いつか行こうとかいつか手紙を出すとか、そういった決めてはないが留め置いてやりたいこととして分類しておくようなものに見える。いついつまでにやるといった明確な時間ではない分、ロマンチックな約束に見える。
最近は必ずやるとか今年中にとか期限や時間を決めて取り組むことが多いだけに、決めてもおかないが放ってもおかない中間の感覚が放っておかれがちである。やらなければならないことだけが必要なのだろうか。やらないことは等しくなくしてしまってもいいのだろうか。
いつかは夢にもなる。いつか海外旅行するとか、いつか富士山に登ってみるとか、そういったすぐにはできないがその内やれるかもという期待を込める意味にも使われる。そういった意味では、夢を見るための言葉かもしれない。
決めてやることの他に、もしかしたらできるかも、したいかもということは多く持っていた方がいい。決めたこと全てをやり尽くしてしまったら、何もやることがなくなってしまう。いつかやりたいことは、そうした何もなくなったときに指標になることもある。
夢ややりたいことや、叶えたいことのいつかとはキラキラしている。いつかあれをやってみたい、これをしたい、ということは星空に浮かぶ星を掴みに行くようなロマンチックさがある。もしかしたその内本当に掴みに行けるかもしれない。
そういう意味では、いつかはあった方が潤うというものである。叶うかどうかもわからないが、叶ってほしい願いの言葉がいつかである。そのくらいは思ってもいいのではないか。
そういう朧気にしておいた方が輝く言葉というのもあるものである。輪郭がはっきりしないからこそ美しく見えるものもあるのだ。そういったものを大切にしていきたいと思う。




