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バカ・ダイアリー・エッセイ  作者: ことのはじめ


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みかんの部屋には甲冑がある

 みかんの部屋には甲冑がある。店名は仮だが服屋に甲冑のある店がある。どこかの専門店かと思えば婦人服の専門店である。



 婦人服店に甲冑が置かれている。フルプレートアーマーである。最近のご婦人は屈強な騎士でもあったらしい。



 婦人服とは甲冑なのかもしれない。いわゆる戦闘服である。紋章とか掲げたりするのだろうか。



 甲冑姿のままランチに行くのだろうか。食事どきには兜を外し美味しいランチに舌鼓をうつ。現代の生活も流血こそないものの戦闘であることの示唆だろうか。



 赤ん坊が泣いても悪ガキに蹴られても平気なのは甲冑のおかげである。ゲンコツはとりわけ痛い。鉄拳制裁である。



 ママ友と出会ったらバイザーだけ上げて「ごきげんよう」と挨拶するのだろう。強そうである。ご婦人なんてみんな強いに決まっている。



 甲冑が守るのは体だけではない。きっとその精神性も守るのだと思う。心身ともに守りは盤石である。



 馬を駆る代わりに自転車や自動車を駆り、剣の代わりに買い物袋やバッグを下げているのだろう。争いこそしないものの現代はさまざまなものと戦う時代だ。身を守る方に重点を置くのもごく自然なことである。



 甲冑のまま家事をしていく。階段を登る時ガションガションうるさそうである。掃除機と洗濯機の音といい勝負である。



 仕事の場合はかなり強く出られるだろう。なんたってこちらは甲冑姿だ。戦闘態勢をとるならずば抜けている。



 外回りの仕事ならきっと大活躍である。甲冑姿ならば途中でゴロツキに絡まれてもゴブリンとでくわしても戦うことができる。



 とっさの戦闘行為に対してとても強い反面、事務仕事には不向きそうだ。書類を数えるのに甲冑姿ではかなり不利になる。コーナーで差をつけられない。



 小手の上から指サックとかつけるのだろうか。数えるのはうまくいきそうである。せっかくなので盾も装備してほしい。



 なんだかファンタジー小説の騎士団みたいである。どことなくコミカルな感じがして親しみやすい、やはり服屋には甲冑を置くべきなのだろう。



 甲冑を着た生活というのも悪くないかもしれない。防御力は高いだろう。ただきっと重いに違いない。



 買ったとして持ち帰るのも大変そうである。この場で装備しても歩くのが大変だろう。案外不便なものである。



 やはり通販が最強なのではないだろうか。配送にとても苦労しそうである。配送業の人が大変になってしまう。



 甲冑とは考えるとなかなか大変な一品である。婦人服だってそのくらいハイカロリーなものだ。きっとみかんの部屋もそういった思惑で甲冑を置いているわけだ。



 たぶん。きっと。そうかもしれないしそうじゃないかもしれないが。

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