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学校を一番知っているのは子供達
学校に入って、思わず靴を脱いでしまった。本来なら、靴は脱ぐべきではないのだろう。窓ガラスが割れて、飛散しているかもしれない。
言い訳をするなら、非常灯なのか常夜灯なのか、それとも街灯の影響なのか、学校の中は薄暗いが動ける程の明かりはあった。夜になると真っ暗になる学校なんて、無いのかもしれない。
それだけではなく、子供が通っていた学校で何度も入ったことがある。スリッパに履き替えることが当たり前にもなっていた。
私達が学校の中に入ると、次々と避難してきた人達が中へと入ってくる。私達を追い抜き、階段を駆け上がって行く。そのほとんどの人が、靴を脱いでいたと思う。
何度も来たことのある学校だが、私が通っていた学校ではない。だから、学校の中を一番知っているのは子供達。次男は、一昨年まで通っていた小学校。
だから、階段のある場所やトイレのある場所も知っている。もしかすると、学校への避難で一番活躍出来たのは子供達なのかもしれない。
私はただ最上階の3階を目指していただけなのだから。そして辿り着いた先は、棚や割れ物が多くある理科室だった。