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繋がらない110番と覚悟

 大津波警報で避難を告げるニュース。


 私の家は、海岸線沿いではないが近くには川がある。そして初めての経験に焦りはある。私の家と、避難所になっている学校は近く、歩いて1分くらいの距離にある。


 私達が家を選んだ理由の一つは、学校や役場が近いこと。何かあっても、避難所となる場所が近いことのメリットは大きい。ただ、一番想定していたのは、大雪の際の除雪。役場や学校が近いのだから除雪対応は早く、災害時の事は意識が低い。


 だから、突然の避難を告げるニュースに浮き足立ってしまう。津波の影響は大きくはないが、どう行動するべきか判断に迷う。


 私が家の外に出たのは、最初の地震から22分後、3回目の地震からは10分後。家の外に出たのは私1人で、家屋の被害と学校への避難状況を確認するため。


 家屋に大きな損傷は見られず、瓦などの落下や飛散もない。道路を走る車の光景も変わらず、学校のグラウンドに集まる人は少なくまばらで、近所で避難する人の姿も見えない。


 私だけが避難所である学校へ向かう。家の近くの交差点を渡れば、避難所の学校がある。交差点まで出て見えたものは、折れて歩道に横倒しになった街灯。周囲には誰も居らず、巻き込まれた人は居ない。


 私の執った行動は、110番通報。しかし、コールが鳴り続けるだけで繋がらない。元日でもあり人手が少ないのか、それとも被害が大きいのか……。


 この時に、今までの地震とは違うと認識した。

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