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10.Interlude・1
本日2話目の投稿です。
神殿に、一人の女性が降り立った。
そこにいた面々は、急に現れた女性に驚き固まったが、すぐに思い至る。
彼女こそが、待ち望んでいた女性なのだと。
当然その場に同席していた彼も、彼女の出現を目の当たりにする。
その瞬間、彼は運命を感じた。
彼女こそが、自分の傍に立つべき女性なのだと。
何も分からず戸惑う彼女に、華奢ながら華やかなヘッドドレスが捧げられた。
その場で最も位の高かった人物が、跪いて頭を垂れる。
彼女こそが、長年伝えられてきたこのティアラを戴くべき女性なのだと。
そしてここに、数百年ぶりの聖女が誕生した。