金髪豚野郎
次は明日の朝投稿します。誤字脱字があったらすみません。
教室の魔法陣を消したり机を並べたりして教室を後にした。
それにしてもこの学園でかいな。廊下長いし。絶対迷子になるな。
前から誰か来た。あいつ金髪で太ってるが、お金持ちな雰囲気あるな。貴族ってやつかな?周りに下僕っぽいの五人ぐらいいるし。
「おお!これは無能のミオ・グレイスフィールドではないか!今日も無駄な努力か?俺様の性の従者にしてやってもいいのだぞ?」
なんだこの豚野郎。話している内容と顔面気持ち悪すぎるだろ。
隣を見てみると、ミオの目が恐怖に怯えている。もしかして強いのか?あいつ強いそうに見えないが。ミオって抜けてる感じあっていじめられっ子だけど俺を召喚したんだし、ある程度魔法とやらはそこそこ出来るんだろう。だがこの様子を見る限りミオよりはあの金髪デブは強いんだろう。一応何もしないで傍観してよう。
「い、嫌です。私はグレイスフィールド家ですから、レモネリアン家の下につくのは無理です、ロウヤブタ君」
怖がりながらも、断固拒否を表した。
あーイラついてるぞ。近づいてくるこっち。
「そいつは従者か?貧相な顔と服装で、金だけが沢山あるグレイスフィールド家もついに金欠かぁ?ギャハハ!」
確かにイケメンじゃないな。でも金あると偉いのか?なら俺も偉いんだぞ?顔のこと言ったらお前デブだからな?太ってブサイクだぞ。あとこの服ジャージだぞ、ナイロン製なめるな。
「まあ確かにイケメンではないな」
「何言ってるんですか!イケメンですよ!それに銀次さんは、むっ!モゴゴゴ!」
今こいつ俺のことを英霊って言おうとしたか?
「お前俺のことを英霊って言おうとしたよな?やめろ?前はそのぐらい強かったかもしれないが今は違うんだ。魔術回路も半分しか使えない」
小さい声でミオに言いつけた。
万が一ここで戦いに発展したらどうする。魔術師同士の戦いは殺し合いに等しい。学園で殺人事件はシャレにならん。
「貴様、俺様の未来の嫁だぞ?気安く触るな」
嫁?こいつ嫁なのか?
「お前嫁なのか?」
「んーん!」
首を振ったってことは違うのか。
ミオが腕を叩いて口元の手を離すように訴えてきた。
「絶対言うなよ?」
念を押しておこう。万が一喋ったら今度はこちょこちょで笑い死にさせる。
「ハァハァ。私はあなたの嫁じゃないです。気持ち悪いです」
「ふっ!」
危ない。笑って目をつけられるところだった。ここで笑ったら確実に殺される。
「なっ!私を侮辱しやがって、それにグレイスフィールド家の従者のくせに背を向けるとは!無礼だ!殺すぞ!」
「なんで殺すんだよ馬鹿かよ」
しまった。
「貴様、殺す。無能も逃がさないぞ。無能は顔だけはいいから俺が可愛がってやる」
はぁ、こちらに利益のない戦いほど無意味なものはない。今はすぐに情報を集めてさっさと元の世界に戻りたいのに。
まあでも、ここで魔法ってやつの基準を確かめておくのも悪くない。だがこんな狭い場所で戦ったら確実に学園が壊れると思う。
ここは謝ってすぐに帰るか?確かに笑ったのは失礼だったしな。
「すみませんでした」
「ちょっとギンジさん!私も狙われちゃってます!助けてくださいです!」
お前も適当に謝ればとりあえず許されると思うぞ?
「謝って許すと?貴様は貴族の中でも優秀なこの私をコケにして誤って許されると思うな!ファイアランス!」
どうやらこいつは謝っても許してくれないらしい。許される範囲だと思うんだがな。
ロウヤブタの右手から炎の槍が飛んでくる。
ミオを抱き抱えて後ろに飛ぶ。
「危ないな。お前何考えてるんだ?そんな熱くて鋭い槍刺さったらミオが死ぬぞ?」
俺は鍛えてるから死なないが。
廊下が燃えている。あいつ火事になってここの学園全焼したら建て直せるのか?
一応消しておこう。俺のせいにされても困るからな。影でさり気なく上から潰した。
「お前を殺す気なんだよ!おいお前ら!あいつらを捕まえろ!」
「「「「「はい!」」」」」
従者達が二人に向かって走り出した。
ここは逃げるしかない。
「捕まる気がしないな。ミオ、走れるか?」
「む、無理ですぅ」
こいつ、腰抜けてやがる。そんな怖かったのか。
「影犬」
俺の影の中から影の犬が生まれる。
こいつは俺の命令を忠実に聞く。念話で命令することも可能。
俺は影犬に、ミオを背負って一緒に逃げるように命令する。
それに従って尻尾を手のように使い自分の背中に乗せた。
「その犬に掴まってろ」
そうして俺達と従者達の鬼ごっこが始まった。絶対に逃げきる。
豚野郎の前に出されたらあいつの脂肪に変えられてしまうからな。
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