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勇者パーティーを追い出されるようだ

誤字脱字あったらすみません。次は明日の朝に投稿します。

 一ヶ月間、あの三人はやる気を出していた。


 俺もそれに感化されて弱すぎるだろ彼らを助けてきたつもりだ。


 魔法、剣術などの鍛錬には付き合ったし、オーク狩りも手伝った。


 なのになぜ、なぜだよおい、俺がパーティーを抜けさせられる?まじかよ冗談だろ。俺だって自分がこの世界で一番強いとは思わないが、そこそこ強い方だと自負している。


「ギンジ、パーティーから抜けてもらう」


 この野郎がぁあああああああああああ!死ねぇええええええええ!


「・・・・・・どうしてだと、聞いてもいいか?」


 俺は耐えた。普通は耐えられないだろう。自分より弱い人間にパーティーを抜けろと言われたら。俺は怒りのあまりポケットに入っている神聖教会で貰った十字架を握りしめた。


 なんとか自分を制御してアキトに聞くことができた。


「君は女の子じゃない。オレは・・・・・・女の子がいいんだ」


 そんな・・・・・・そんな理由で俺を抜かすのか?馬鹿げている。なぜだ?なぜ俺はこんなになめられている?


「自分で言うのもあれだが、俺が抜けてしまったら戦力的に大幅に下がるぞ?まだアーニャにもミレイにも、お前にも技術的なものを全然教えれてない」


「オレのレベルは知ってるよな?」


 レベルが上がっているといってもまだまだお前はビギナーだろ?それに気づいてないのか?


「ああ。確か今は二十四だよな?」


「そうだ。オレは君をあと少しで超えるんだ。つまり君はもういらない。オレは皆を守れる」


 ・・・・・・これ夢かなぁ。


 もうなんかアホすぎる。鍛え方がぬる過ぎたのか?


 相手との実力の差もわからないとは。それともあれか、俺が自分の実力を隠すのが上手すぎるのか?


 どちらにしろこいつが勘違いしていることに変わりはない。


「お前一人では皆は守れない。あの二人の内どちらかは必ず死ぬ」


「守れるさ!君よりオレは強くなるから」


 はぁ、こっち方面からの論理じゃ動かないのか。なら違う方から攻めるしかない。


「お前らの行動範囲はまだこんな平和な街の宿周辺だ。お前らは野宿のやり方を知っているのか?結界の張り方を知っているのか?まだ俺は教えていない」


「それはこれから覚えるさ。そんなの誰かに聞けばいい。誰かに頼むのもいい。勇者の名前を使えばいいんだよ」


 こいつ、どれだけ自信があるんだ。


「お前は勇者の価値をわかっていない。勇者は魔王を唯一倒せる存在なんだ。人類の希望なんだ。逆に言えば魔族にとっては脅威なんだよ。お前はまだ魔族にすら勝てないだろう。そのためのレベルが足りないから早くあげるためにも俺のステイは必須だ」


「君を超えたらしばらく上げなくてもいい」


 この野郎、頭沸いてるな。話がズレている。勇者の名前を使った結界魔族が来てその魔族にすら勝てないと言っているのに、こいつは俺を超えたら充分と言う。どうなってるんだよ。


「馬鹿か?お前は俺に勝つために戦ってるんじゃない。魔王を倒すためだろ?今ぐらいのレベルじゃあ魔族にすら勝てない。たとえお前のスキルがあってもだ」


「そんなこと、やってみなければわからない」


 こいつ、戦いに命がかかっているのがわからないのか?命の奪い合いをしている自覚がないのか。


「やってからじゃ遅いんだ。死んでからじゃ遅いんだ。今も魔族と人族は戦っている。戦線だって日々押されている。それがわからないのか?」


「っ!知っている!そんなことは何度も偉い人達から聞いた!でも、それでもせっかくこの世界に来たんだ。少しぐらい好きにさせろ!」


 殺意の波。まだまだひよっこだが、そのレベルでこれぐらいなら()()()()()()があるやつなら充分だな。


 こいつの正義感に訴えかけてみたが、それよりも欲望が勝ったか。駄目だな、こいつには何を言っても無理そうだ。


 大体説得とか柄じゃないしな。もうやめる。


「・・・・・・わかった。そこまで言うなら俺は引く。でも俺の言うことを三つ守って欲しい」


「・・・・・・善処しよう」


「まず一つ、俺が抜けた穴は必ず他の人で埋めろ。野営のできる女だ。結界を覚えるのは最重要だ、これから他の人間が抜けても必ず同じ様な能力を持つ人間で埋めろ。理想はお前以外に僧侶、魔法使い、騎士、探索者の四人いればいい。俺は探索者の代わりも少しできていたから俺の穴は野営のできる探索者で埋めろ」


 感知系統の能力を持つ探索者は必須。一瞬気づけるか気づけないかで勝負が決まってしまうからだ。


 俺程度の探索者としての能力は大したことはない。やっぱり専門的な探索者じゃなきゃパーティーは危険だ。


「わかった」


「二つ、パーティーを抜けることになったから言えることだが、お前には剣の才能は無い。全く無い。だから剣以外を使え」


「は?オレはゆう」


「お前が勇者なのは知っている。だがそれがどうしたんだ?勇者が剣以外を使ってはダメなんてルールはない。そんなのあっても無視だ無視。重要なのは本音の建前。魔王軍と戦う時は他の武器、皆の前でのデモンストレーションぐらいは剣でいいんじゃないか?」


 世の中の皆は勇者に期待しすぎている。こいつは大したことない。


 そのせいで勇者は自分はこの世界最強なんだと勘違いしている。


「駄目だ。オレは勇者なんだ。オレは、オレは勇者。強いんだ・・・・・・」


 何かブツブツと言い始めた。自分で自問自答を繰り返している。頭が少しおかしくなっているのか?


「おい!」


 軽く肩を揺らしてこっちに戻ってこさせる。


「あ、ああ。悪かった。剣のことは考えておく」


 考えておくだけじゃダメなんだよ。剣の才能は絶対ない。稽古をつけた俺だからわかる。他の武器を使えないならこいつはすぐに死ぬ。


 でも俺はもう抜かされた身だ。これ以上言っても聞かないだろう。


「じゃあ俺は行く」


「待ってくれ、三つ言ってない。三つ目はなんだ?」


 ああなんだ、そんなことで俺を止めたのか。てっきり戻ってほしいのかと思った。


「魔王を倒せ」


 早く倒して帰らせろ。


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