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史上最高の兄弟喧嘩


「ちょっと、芽彩___ッ!?」


芽彩は唐突に席を立つと燈芽の前を横切り、ドアを勢いよく開けた。すると、重心をドアに任せていたのであろう綾生は前のめりになり、危うく転びかける。


「あ……っぶ…ッ!!」


「あっ、あっ…!ごめんなさい!!わざとじゃ__!」


咄嗟に芽彩は綾生に駆け寄り、おどおどと手を差し出す。しかし綾生はその手を取ると、複雑な笑みを浮かべながら口を開いた。


「大丈夫だよ。…こっちこそ怖がらせてごめん。今日は燈芽…いや、芽彩ちゃんもかな。二人に大事な話があって来たの」


綾生は真剣な顔付きになると芽彩と燈芽の顔を交互に見た。しかし、一方の燈芽は完全に綾生から顔を背け、部屋の隅を眺めている。


「…ごめんなさい。燈芽くんの断りもなしに私が勝手にドア開けちゃったから…。燈芽くんはお話聞いてくれないと思う…。でも、変わりになるかどうかは分からないけど、私が聞きます」


「…ありがとう。まずね、今まで二人にして来たことを謝りたいの…。ホントに、ごめんなさい…っ!!アタイたち、何も知らなくて…」


「「…え??」」


「最近知ったの。パパから言われて。アタイたちの名前使って、芽彩ちゃんと燈芽が嫌がらせされてるって…。そもそもアタイたちは学校行かなくていいってパパから言われてたから、勉強とかもうちの専属の家庭教師の人からしか教わってなくて…。周りのみんながどのくらい勉強とかスポーツができるのかどころか、学校の様子も全然知らなくて……」


「…ってことは、センパイはお父さんから言われるままに動いてたってこと?」


「そういうこと…。言うこと聞いてれば欲しいもの全部買ってもらえるし、勉強も運動も大嫌いだったからそれでいいって思ってたけど、歳重ねるに連れてだんだん学校のことが気になるようになってきて…。いつからか、アタイと佑の二人で受ける放課後の試験に疑問を抱くようになってた。ここのお昼は、どんな景色なのか。窓の外のあの部活動に混ざったら、どんな気持ちになるのか。このテストの点数がみんなと同じような点数だったら、どんな風に思うのか。急に狭い檻に閉じ込められたような、そんな気持ちになったんだ」


「……でも、アンタたちからそれを望んだんだろ。あの人にへつらって母さんを孤独にさせたのもアンタたちだ」


「…そうだね。アタイたちは家族をバラバラにしてしまった。でも、だからこそこんな気持ちは誰にも話せなかった……」


綾生は小さく呟くと唇を強く噛み締めた。その背中を今までずっと黙っていた佑がさする。


「…ごめん。燈芽、芽彩ちゃん。俺もおんなじ気持ちだ。だから俺たち決めたんだ」


「何を?」


「今晩、父さんと母さんにこの思いを話そうと思う。ちゃんと包み隠さず、一から十まで全部話す。俺たちの気持ち」


「…ふーん」


「多分、こんなこと話したら父さんは怒るどころじゃないだろうし、最悪、家を追い出されるかもしれない。でも、これ以上自分たちの気持ちを殺してまであの人に服従するのは嫌だ。もう自分たちのことは自分たちで決める」


佑は真っ直ぐに燈芽の方を見ると力強く頷いた。しかし、そんな佑の姿とは反対に燈芽は冷め切った目で佑を睨んだ。


「…好きにしなよ。そんなのオレの知ったことじゃない。少なくともオレは例えオマエらがあの人にいいようにコマにされてたことが本当だとしても、同情する気なんてさらさらないし今更頭下げられたって許すつもりなんてないよ」


「…許してもらおうだなんて思ってないよ。ただ、俺たちの『ごめん』って気持ちをちゃんと伝えたかっただけなんだ…」


佑は項垂れながら、やっとのことで言葉を吐き出す。そんな彼の悲痛な顔は、今まで燈芽が見たことがないほどのものだった。


「…何かあったの?『兄ちゃん』、『姉ちゃん』」


「「…!!」」


突然の燈芽の言葉に二人は一斉に顔を上げる。その二人の視線の先の燈芽の顔はどこか冷たいながらも、二人を心配しているような、なんともいえない表情だった。


「オレ早く試験対策戻りたいんだから。話すならとっとと話して出てってよ」


「あ、ああ…ごめん。それが…その…。これも最近知ったことなんだけど、俺がここに来て燈芽にケンカ売って負けたことあったでしょ?それも知らないうちにあの人にバレてたっぽくてさ…。それがなんでか癪に触ったみたいで、そのことが知れて以降俺たちへの当たりもキツくなって…。当然前みたいに贅沢なんて出来なくなったし、ちょっとのことでキレられるようになった。メシも自分たちで用意しろって言われるようになったりさ…。だからもうそれ以降俺たちはほとんど家に帰ってない。…知ってると思うけどね。だから泊まる先は友達とか先輩後輩とか、先生とか…。誰にも頼れない時は綾生が身体を売ったことだってある。たまに俺も。…そうしてこの三年間、なんとか生きてきた」


佑は虚な目をしながら静かに言葉を吐いた。それと同じようにして隣で黙って聞いていた綾生も、突然自身の身体を強く抱き抱えるとしゃがみ込んでしまった。そんな二人の様子は、幼い頃の彼らからは一切想像することのできないものだった。


「…やっとお前の気持ちが分かったよ。今までごめんな、燈__」


燈芽は佑の話を一通り聞き終えるとそっと席を立ち、佑の前に立った。刹那。


「バカ___ッ!!」


燈芽は佑の言葉を遮るとその右頬に強烈な右フックを食らわせた。


「…なっ……んで…?」


「オレたちはこんなでも『家族』でしょ!!オレは確かに二人が今まで贅沢して母さんやオレのことハブってきたのは許せないよ。けど、母さんはそれでも二人のことをずっと心配してたんだよ…!!芯は優しい子だからいつかは真っ直ぐ素直な優しい人になってくれるって、期待してたんだよ…!それなのになんだよソレ!!あの人に見放されたから家出まがいのことした?身体を売った??なんで母さんに相談しなかったんだよ!!ッざけんなよ___ッ!!!!」


「…ごめん」


「謝る相手が違うだろ。帰ってちゃんと母さんに土下座しろ。じゃないとオレは今までのことは死んでも絶対許さない」


「……うん、分かった。…ありがとう。燈芽」


燈芽は小さく頷くと静かに席へと戻り、二人の方を一目たりとも見ずに言葉を漏らした。


「じゃ、それだけだから。優秀なお二人(・・・・・・)はどうぞお引き取りください」


「…へへっ、なんだよソレ」


「相変わらず生意気な弟だね。じゃ、また後でね!」


二人は笑みを溢すと楽しげに話しながら倉庫を後にした。

そして、庫内には再び静寂が訪れる。燈芽は再びソファに座り、ノートに試験対策をまとめ始める。


「…やっぱ燈芽くん、優しいね」


「優しくなんてないよ。オレは自分が思ったことしか言わないしやらない。正直に生きてるだけ」


「ふふ、そういうのって普通は難しいと思うんだけどなあ。だからカッコいいのかな?…わかんない!とにかく、また好きになっちゃったな。燈芽くんのこと!」


「…っ…。やめて…。オレ、マジで今回苦手分野ばっかでガチでヤバいんだから…」


「んー、じゃあ今回は私が教えたげる!」


「あ、うん。お願い」


すると、隣に立っていた芽彩は途端にソファの後ろ側へと周り込むと、背後から燈芽に抱きつくようにしてノートを覗き込んだ。


「!?!?!?!?」


「どれどれ〜?」


「ど、どれどれじゃないよっ…!隣空いてるしっ!!てかそもそもなんでわざわざオレにくっつくの___ッ!?」


「えっ?だってさっきまであんなカッコよかった燈芽くんが急にこんな可愛くなっちゃうんだもん…。彼女ならそういう姿も見たいって思うのは当然でしょ?」


「「や、やめてぇぇぇぇぇぇぇッ」」


先ほどまでとは打って変わって顔面を真っ赤に染めた燈芽は芽彩になされるがままに、しばらくの時を過ごしたのだった。


お疲れです!おつーっ!

佑とー

綾生だよ!!⸜(*˙꒳˙*)⸝


最近滞り気味だね

ねー(*´・ω・)(・ω・`*)

この間初耳学でさ、めめが六年間の下積みがあって今があるって話してて、カッコイイなあって思ったんだけど、やっぱプロになるってそういうことなのかな。

どうなんだろね?でも、よくテレビで見る著名人の人達って下積み時代何年とか、何十年って話してるよね(。-`ω´-)ンー

そっか。でも最近PV左肩下がりだよね……。一ヶ月超えたって思ってた所で体調崩したりスランプ入ったり…。こんな調子で本当に大丈夫なのかな。

分かんない。でもとにかく、やるしかないんじゃない?(ノ`•ω•)و

…まぁ、だね。とにかく今まで散々燈芽に辛い思いさせて来ちゃった分、俺たちがサポートしないとね!

だね!ママと私たちとで改めて頑張ろう(๑•̀ㅂ•́)و✧

んじゃ、また次回!!

お楽しみにーーー!!!

(お願い、みんな完結まで離れないで……( ߹ㅁ߹)) (切実)


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