入学初日1
「ボス〜学校行ってくるね〜」
私はバックを手にして家を出た。
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「大丈夫だよな」
「あぁ、あいつはもう強い、学校ぐらい行けるさ」
「てかなんでお前は俺の家にいるんだよ」
「朝ごはん作ってやったろ?」
「それも、そうか」
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私は学校に来てまずは周りを偵察していた、同じ年でみんな同じ服を着ている
「キャー、翔光様よ〜」
遠くの方で聞こえてくる、見ると真ん中の男の子が女子に囲まれて色々聞いている
翔光は清水グループという大企業で貴族であり魔力が14歳にして完璧に制御出来るという期待の神童として有名だ
私はクラス分けのボードを見て自分の名前を探す
上から成績順でクラスが別れており30人ずつクラス分けされている
S、A、B、D、Eの5クラスに別れており私は1番上のSのクラスの29番に分けられていた
私には魔力が無いため筆記を頑張ったのだが思ったより上のクラスに分けられてしまった
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「魔力を使えない平民がSクラス?
校長これは本気ですか?」
「えぇ、本気よ、あの子は筆記は満点、実技では魔力が無いのに体術だけで試験監督を倒したのよ?」
私は橋木しろと名前が書いてある書類を見ながら考える
「橋木ねぇ〜」
「橋木という苗字に何か見覚えが?」
「少しね」
まぁあの男と関係があるならこの子も相当な実力を持ってるはずだから大丈夫なはず
私は自分に言い聞かせるように書類を閉じた
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私はクラスに入ると異様な目で見られた、本来SとAは貴族しか入れないクラスのはずなのに平民の私が入ってきたことにより無駄に目立ってしまった
「おい、お前クラス間違えたんじゃないか?」
私の前に3人の男が出てくる
1番前がリーダーで後ろ2人は取り巻き的な感じだ
「お前煌斗様の声が聞こえなかったのか?」
取り巻き1人が私に向かって言う
日本で知らない人はいないぐらい有名な自動車販売店の総取締役員が煌斗という名前ってことは知っているがその息子がどれほどの実力を持っているかは知らなかった
「俺らがSクラスに来れた実力を見せてやるよ」
私は貴族しか持ってない魔力を感知できないだから1度食らうことによってこの煌斗の実力を見ようと思ったのだが、目の前で火の玉が消えた
「お前この子は公平にこの学校にSクラスに指定されたんだぞ?この学校を信用出来ないのなら悪いが別の学校に行くことをおすすめする」
目の前の魔力が消えた代わりに後ろから殺気が飛んでくる
後ろを見ると校門で女子に囲まれていた翔光が立っていた
翔光グループという名前で日本のインフラを
20%以上独占してるグループだ
「君大丈夫だったかい?」
私はそう聞かれる、大丈夫どころか実力をしれなくなったので悲しいがそんなことを言ったら疑われてしまうので顔には出さないように答える
「大丈夫、助けてくれてありがとう」
私はそう言って席に着く
席についてそうそう隣の男子に話しかけられた
「君、大丈夫?入学早々災難だったね、魔力がないのによくSクラスに入れたね」
私は適当に話を聞き流していると先生らしき人が入ってきた
先生らしき人が教卓に立ってすぐに私に向けて魔法を使おうとした煌斗が先生に向かって言う
「先生、このクラスに魔法が使えない魔力無しがいます」
その瞬間取り巻きが笑いながら私の方を見てきた
「はいはい、文句を言わない、その子は筆記がこの学校ができてから初の満点で実技では魔力を持っていないのにも関わらず試験監督を納得させたのよ」
私は少し驚いた、筆記は簡単で直ぐに終わったし実技に関しても適当に魔法を避けていたら終わっていたからだ
「そんなに実力が不安なら決闘をすればいいんじゃない?
実践中の事故ならしょうがないしね?」
先生がそう言うとその流れで寮の説明とこれからの授業の説明をして退出して行った
「今日は16時から新入生歓迎会を体育館でやるためできるだけ来るように
それとそこの魔力無しのしろ放課後職員室に来なさい」
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私は先生の挨拶が終わったあとすぐに職員室に向かった
「おぉ、来たね」
「はい、先生に言われましたので」
「呼び出したのは説教じゃないんだけど、お前は魔力がないのにSクラスに入れられたからそれほどの実力があるって事になる、しかし決闘をしかけてるやつがかなりいると思うが出来れば殺すのはやめてくれないかな?」
「わかりました」
もちろんここでは殺しはしない、ボスから指示が来るか私を本気で殺しに来た場合以外は殺さないようにしてるからだ
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私が寮の自室に向かって帰っていると
「おい、お前俺と決闘しろ」
「嫌だけど?」
私は断るぶっちゃけめんどくさいし寮の全体像を把握しておきたかったからだ
「ハッ、お前の親もそんな逃げ腰の雑魚なのか?」
私はそう言われ半回転して相手をみる
真ん中に煌斗と後ろには4人に増えた取り巻きが私のことを見ている
私は煽られても問題ないが、親でもあるボスのことをバカにしたこいつを倒すことしか考えていなかった
「受けてあげる、その代わり負けたら私の下に付きなさい」
「魔力無しには負けないからその条件受けてやるよ」
私はそう言った後すぐに運動場に向かった
運動場は魔力結界がはられているそうである程度のダメージは肩代わりしてくれるらしい
私は担任の元に向かった
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「先生、決闘の許可をください」
「いいよ」
「案外すぐにくれるんですね」
「そりゃあそうさ、子供は負けることによって学ぶことが1番多いんだよ
ただ殺しはダメだよ?
あの結界は魔法は防ぐけど物理攻撃はあんまり防がないんだよ、手加減よろしくね」
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私は許可を取ったあと決闘場に向かった
決闘場には人は少なかったが生徒の決闘ということで担任と見た感じ一番強い人が来ていた
「ルールはお互い武器は1つのみ
殺しは無し
負けを認めるか気絶したら負けでいいかい?」
担任がそういう
「問題ない、一撃で終わらせてやる」
自信満々に煌斗がいう
「大丈夫です」
私も一言いう
決闘は結界が張られたら担任の合図で開始する
私相手の首辺りを短剣で狙いながら合図を待つ
「開始!!」
その声が聞こえた瞬間に私は動き出した