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浦川 日歌里ノウラジュウニシ【side:U】

さがしもとめてた新大陸

作者: 歌川 詩季

「ノアの方舟(はこぶね)」のイメージ。

 どんな想いで

 きみがさがしもとめてたのかは知っているが

 あえて言わせてもらう


 希望の燭台(しょくだい)

 きみがのぞんだ色の炎をしているとはかぎらない


 希望のチャペルは

 きみがのぞんだ鐘の()をしているとはかぎらない


 希望の花壇(かだん)

 きみがのぞんだバラの()をしているとはかぎらない


 希望のぶどう酒は

 きみがのぞんだ甘さと苦さをしているとはかぎらない


 希望の毛布は

 きみがのぞんだ肌触りをしているとはかぎらない


 だから

 希望の新大陸も

 きみがのぞんだ楽園だとはかぎらないんだ


 はなった(はと)がそこを気に入らなかったから

 オリーブの葉を(くわ)えて帰ってくることもせず

 かといって ()みついて帰ってこないこともせず

 せっかく見つけた新大陸を知らんぷりして

 そのまま帰ってくることだってあるんだろうね



 そしたらどっちがお好みだい?


 さがしもとめてた新大陸をみつけられない失望と

 だけど

 まだこれらも新大陸をさがしてゆける希望との

 両方を

 胸に抱き続けることと


 さがしもとめてた新大陸をみつけたのに

 そこはのぞんだ楽園じゃなかった絶望に

 腕ごと抱きつかれることと


 いったい どっちがお気に召す?

 最初は、(からす)でしたっけ?

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【同一課題作品】
時をかける
作者:日浦海里先生
― 新着の感想 ―
[一言]  どちらも嫌ですけど。  こういったようなことは多かれ少なかれ日常に転がり得ることで。  どちらがいいかも『何について』の選択肢なのかによるのでしょうけど。  やっぱり。  …どちらもヤ…
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