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僕とガイアの異世界戦記  作者: icefish
突然の異世界
13/15

二度目の謁見

シュウは昨夜、ザイード軍の偵察隊と駐屯地軍を一人で壊滅させ、ガルファナに恩返しを果たすが、その力をザルガや王に知られてしまう。王都に呼ばれ、獣王バルグランの前で自らの力を示す“武闘会”への参加を命じられ、国内最強の戦士たちと対決することになる。これは、シュウにとって新たな戦いの始まりであり、王や民にその力と真実を証明する機会でもあった。

気持ちのいい朝だ


ザルガさんちのベット最高


しかし昨夜は疲れたなぁ

そう

偵察部隊と駐屯地軍まとめて吹き飛ばしてきたのだ


良かれと思って…。


これでまぁザイードのクソどもは主犯はおれだと思うだろう

うん、思ってくれるといいな。

まぁ、ガルファナに恩返し、てかザルガさんに恩返しをってとこだし。

まぁ、うん、恩返しになったかわちょっと怪しいけど、この一件でめんどくさい事になる可能性も…。


シュウは急に不安になった。

だから終わったことわきれいさっぱり忘れる事にした。

シュウわそーゆー生活なのだ。


コンコン


そこへ扉を、ノックする音が。


「シュウ様、お目覚めでしょうか、朝食の準備が出来ております。」

「あ、おはようございます執事さん。今まいります。」

いつもながらすげーな執事さん

おれが起きる気配でもわかるのか?

流石獣人、あなどれぬ…。


むぐぐ


食堂まで降りていくと、ザルガさんが朝ごはんの前で待っていた。


「…シュウ殿、よく休めたか?」

「おはようございますザルガさん。おかげさまでよく休めましたよ。」

「…そうか、それはよかった。」


ん?なんかザルガさんの顔が若干固いよーな気が?


「ときにシュウ殿、貴殿昨夜はどこかへ出かけたのか?」


!!


おっと、いきなり核心を。

ん?これわ気づいてるのか?

しかしなぜ?

シュウが思考に落ちていると


「シュウ殿?」

「!あ、すいませんすいません!、ちょっと考えごとをば笑」

「で、どうなのだ?どこに行っていたのだ?」

…もう行ってと断定してきておる。

これわ、どうしよう…。


「…ちょっと夜風にあたり砂漠へ芝刈りに…。」

往生際が悪いのわ人のサガでわあるまいか。

「ほぉ、砂漠には芝なぞはえぬ不毛の大地のはずだが?が

く、、しかしこれば自分から自白させようとしているのか?そよなニュアンスが強い。


「はっはっは、ザルガさん、ちょっとした異世界ジョークってやつですわHAHAHA…。」

「昨夜ザイードの偵察隊、および駐屯地軍が壊滅したらしい。」

「…そーですか。ちなみにどこからその話を」

「オレはこれでもこの国の戦士団を率いる立場だからな、先程、王宮から使いがあってな、知らされたのよ、いろいろとな、あーいろいろな。」


ザ、ザルガさんの圧が高まってる。

まずい、いや、まずいのか?これはガルファナにとってはまずくない話しじゃないのか?昨日ザルガさんにもザイード滅んでも問題なしみたいな話したし、いや、あれか、敗戦軍追撃が潔しとしないみたいなやつか!?

でも、やったのおれ1人でだし、数で考えたら卑怯でもないよな!?


「……そーですか、よかったですね、これでしばらくガルファナも安泰ですねぇはっはっは」

空笑いである。なぜか冷や汗が止まらない。


ザルガさんは溜め息をついて

「はぁ、、シュウ殿、なぜ1人で行った?おれに何故言ってくれなかった?いかにシュウ殿が強いとはいえ、相手が撤退途中だったとはいえ、相手は軍だぞ?個人でどーこーなる問題ではなかろーよ!話を聞いたとき、肝が冷えたぞ!まぁシュウ殿が無事でよかった。話を戻すが、あやつらを片付けたのは貴殿なのであろう?」


「…はい。ちょっとした恩返しをと…。」

なんだろうこのいたたまれない感じわ…。


「はぁ、、シュウ殿にわオレを救ってもらった恩が充分ある、あまり心配させないでくれ。」

ザルガさん2回目の、溜め息。

どーやらザイード軍壊滅してきたことよりおれの心配をしてくれてたらしい。


……好き♡


「なにをにやにやしているのだ、まったく、、その件でな、獣王様から呼び出しだぞ、この後王都へいくぞ。」


…!げ。

マジか!めんどくさい予感しかしないんだが…。


「断る権利わ…。?」


「無論無い!」

ザルガさんは笑顔で言った。


朝食をとり王都へ向かう途中、ザルガさんに聞いてみた。

「ねぇザルガさん、どーして、僕がザイード軍壊滅させたってわかったの?」


「ん?なんだ気づいてなかったのか?監視があったに決まっているだろう?撤退したと見せかけて実は侵攻なんて可能性も当然ある。監視してた同胞がシュウ殿の闘いぶりをみて震えていたと聞いたぞ、シュウ殿は何をしたのだ?あの大魔法でも使ったのか?そのわりに地鳴りもなかったが…。」


「ぁあ、それはですねぇ…。」

ザルガさんに話したらドン引きしてた。


「つくづく豪鬼な御仁よな」

苦笑いのザルガさん。


そんなことでお昼過ぎに宮殿へ到着

獣王様と謁見再びとあいなったのでありますが。


獣王様

「よく来たな、黒髪の異邦人よ。」


謁見の間に入った瞬間、空気が重くなる。

以前のそれとは違う――敵意ではない。

だが、明らかに“恐れ”が混じっていた。


玉座の上、黄金の鬣を持つ王・獣王バルグランがゆっくりと立ち上がる。

鋭い双眸が、まっすぐにシュウを射抜いた。

背後の宰相・灰狼グロウの尻尾が微かに揺れる。

それが恐怖からか、怒りからか、判別はつかない。


「……お前が、ザイードの残党を潰したと聞いた。」


低く、地鳴りのような声。

だが、その声音に混じるのは――驚愕と、畏怖。


「いやぁ……まぁ、結果的には。」

シュウは後頭部をかきながら、曖昧に笑った。

その無防備さに、宰相グロウの耳がピクリと動く。

以前の謁見で牙を剥いていたその男が、

今は、口を開けずに黙り込んでいた。


バルグランは玉座を降り、シュウの前まで歩み寄る。

その巨体が放つ圧は尋常ではない――だが、今回は違う。

威圧ではなく、“測定”だ。

王として、同じ「力の在り処」を見極めるための視線。


「……あの夜、王都にも報せが届いた。

 丘陵の偵察隊、駐屯地軍、跡形もなく消えたと。

 砂の上には、巨大な柱の痕だけが残っていたという。」


バルグランの視線が細められる。

「お前は神をも滅ぼすつもりか?」


「……いえ、ザルガさんにはガルファナで大変お世話になっていますし、ここ数日滞在しているだけですが、私はこの国が好きになりました。ですからちょっとした恩返しです。」

軽い口調で答えるシュウ。

だが、背後でザルガが小さくため息をついたのを、王は見逃さない。


宰相グロウが堪らず口を開く。

「陛下! こやつは異端です! ザイードを焼き、今また軍を消し飛ばした!

 これが“力”でなく“災厄”であると、なぜ誰も気づかぬのです!」


謁見の間の空気が一瞬にして緊迫する。

そのとき、バルグランが掌を上げた。


「静まれ、グロウ。」


王の声が低く響く。

「――災厄であろうと、救いであろうと、結果はひとつだ。

 “ガルファナの戦火は回避された”。それが現実よ。」


グロウは息を呑む。

バルグランは玉座の前で立ち止まり、重々しく言葉を続けた。


「異邦の者、シュウ。

 この国では、言葉よりも拳が真を語る。

 貴様が災厄でなく希望であると証明する機会を与えよう。」


バルグランがゆっくりと玉座の後ろの幕を払う。

そこには巨大な円形闘技場の壁画が刻まれていた。

戦士たちが拳を交わし、血を流し、王と民の前で真を示す――“武闘会”の象徴。


「――お前の真実を、王都の民の前で示せ。」


「…承知いたしました。」


「闘いを恐れぬか。恐れぬ者こそ、真の戦士だ。」

バルクランは静かに笑った。


シュウが肩をすくめる。

「恐れないとゆうか……慣れてきただけです。もう、いろいろと。」


その言葉に、王の目がわずかに見開かれる。

そこには恐怖も傲慢もない。

ただ、飄々とした“異質さ”があった。

この男は――戦うことに意味を求めない。

それが、かえって王にとって“底知れぬ恐怖”だった。


「……なるほど。やはり、異界の者よ。」

バルグランは玉座に戻りながら呟く。

「お前は、神ではない。だが――神々が恐れる者、か。」


…神ねぇ、ガイアさんがこの世界に神はいないとか言ってた気がする、そんなもん知らんとか言ってたような。むしろガイアさん達が神様なのでわないかとおれは疑っている。


場が静まる。

グロウも何も言えず、ただ視線を逸らす。

ザルガは苦笑いを浮かべ、頭をかくシュウの横で小さく頷いた。


「武闘会は、3ヶ月後、王都中央闘技場で行う。

 参加者は、国内最強の獣戦士たちと腕に覚えのある異国の猛者共よ。

 勝ち残れば、“王の客人”として正式に迎える。」


「……負けたら?」

「知らぬ。誰も負けて生きて帰った者はいない。」


……うわぁデスマッチじゃん!回復要因とかわいないと?やっぱり異世界って物騒。


バルグランの口元が、かすかに笑みを形づくった。

「楽しみにしておるぞ、“黒髪の異邦人”。」


謁見の間を後にするシュウとザルガ。

背後で、王の低い声が漏れる。


「……もしあやつが“本物”ならば。

 この時代は、大きく変わる。」


玉座の上で獣王は目を閉じた。

外では風が唸り、遠く闘技場の鐘が鳴る。

それは――新たな戦いの幕開けを告げる。


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