3.百万と一回目
俺は百万回生きたが人間になったことは一度も無い。人間に飯をもらっことはあった。人間の膝の上で優しくなでられたこともあった。一緒に寝たこともあった。そして殺されたことは何回もあった。生きている時は興味は無かったが、、何故か人間になってみたかった。決して復讐をしたいとかでは無い。ただ、知りたいのだ。人間を。
「ふーん、人間にねぇ~。」
女神が答えた。
「ダメか?」
「別に良いわよ。チートはいらない?」
「チート?が分からない。飯か?」
「食べ物じゃないわね。まあ名前こそあれだけど、私に名前を付けた初の信者だし、そこそこ良いチートつけてあげるわ。そのかわりしっかり私の事を広めてね。名前はあれだけど。」
「名前を広める?てかそんなに名前嫌なのか?ww」
睨まれた。
「名前はともかく、名前を付けられた神はまだ加護を貰っていない世界の管理をしないといけないのよ。そして管理するためには信者ポイントが必要なの。だから少しでも増やして欲しいの。貴方が名前を付けたせいなのよ。」
俺のせいなら仕方ないのか、、?いや、馬鹿なのだから自業自得か。でも人間になれるのなら。
「いいぞ。」
「腑に落ちないけどありがとう。ではこれから貴方に女神・・ウマトシカ・・の加護を与えて無垢の世界ーーーに転生させます。」
光が俺を包むのがわかった。意識が薄れていく。
こうして、俺の百万と一回目が始まった。