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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ただの追放物語

はじめましての方ははじめまして!久しぶりの方は誰あんた?なろうでは初のはずやで!...多分な

誤字脱字あったら教えてやってくれよ!

感想どっしり送ってほしいぜ!(とか言ってると誰にも読まれずに終わるんだろ!知ってた)

久しぶりに小説書いたから読みづらかったらごめんなさい

最後まで読んでいただけるとうれしいです

 始まりはとある冒険者パーティーのメンバー5人が集まる話し合いの場でチームの纏め役の男が言った言葉である


「もうあの無能いらなくねぇか?処分しようぜ?」


と...


「私はこの国の近衛です。王族の方からの命令は遂行しますよ...」


「まあ、素質のない無能だとこれから先足引っ張るだけで良いことはないだろうしなぁ...」


「...ん...仕方ない」


「そうですね...頃合いかと」


...


......


.........



数日後


 そのとある冒険者パーティー【蒼剣の白太子】の6人は王家所有のダンジョンに潜っていた。勿論そんなご大層なダンジョンを使えるのにはそれなりに理由がある。といってもパーティーのリーダーが王太子なだけだが。


 王太子ともあろう者が何故ダンジョンなんかに潜っているのか、その理由はこの国の歴史にある。

1000年ほど前にこの地に国を興したのが【蒼剣の白毒姫】という冒険者パーティーだったため、この国では王族は強くあるべきという風潮があるのだ。そしてこの王太子もこの国でも上位に位置するぐらいに強い。鎧を着ている者でもその王家に代々伝わる蒼い大剣で一刀両断するほどには強いのだ。


その彼がリーダーをしている【蒼剣の白太子】は活動を初めてからまだ半年とまだ短いものの、国民からは絶大な人気があった。


 蒼い大剣で立ちはだかる敵を屠り、貧民街の者にも優しい聖人と名高いアルトグラン王太子


 王が王太子のためにお供につけた近衛騎士団(ロイヤルガード)の大盾使いガルグ


 そして今までソロで活動してきた名だたるAランク冒険者達が王により招集され、その中でも王太子に感銘を受け仲間になったと言われている3人のAランク冒険者である


 スタンビートに襲われた1つの街に居合わせ、住民の避難が終わるまでたった1人で殿を務めたことでAランクになった槍使いのキルダ


 王立の魔術学院を首席卒業しながらも宮廷魔術師の誘いを蹴って冒険者になり、あるスタンビート発生時1人の冒険者が殿を務めていると聞き真っ先に駆けつけ大規模攻性術式で魔物を吹き飛ばしAランクになった魔女カルナ


 回復職が狙われやすい?なら隠れようぜという頭のおかし...ゴホン...異色の戦闘スタイルで斥候職としても回復職としてもAランク級の実力を持ち、とあるスタンビート発生時逃げ遅れた住民を回復&回収して被害者を最小限にとどめたことで名実ともにAランクとなったヒーラー(?)のフェリアル


の3人、そして誰もその姿を見たことがないと言われている常にフードを被った...逆に言えばそれくらいしか話題性のないミステリアスな荷物持ちステイン


 民衆が英雄達と持ち上げ熱狂するには十分過ぎるほどに強者としての実力と、グラリム王国民のことを愛するという冒険者パーティーにしては珍しい愛国心を持ち合わせた冒険者パーティーであった。


 さて、そんな彼らは何故か普段なら入らないほどダンジョンの奥に潜っていた。


「ね、ねえちょっとアルト様」


「...どうしたステイン?」


「いや、僕荷物の準備する時点でこんなに深くまで潜るなんて聞いてないんだけど...(食料とか)足りなくなるんじゃないかな?」


「おーいお前らー!ちょっとここでテントの用意をしといてくれ!ステインにはあの話が伝わってなかったようだからあっちで教えて来るわー!」


「わかりました殿下」「了解」「...ん」「先に準備してますね」



...


......


.........


何故こうなったのだろうと王太子アルトグランは思うも、仕方ないこいつが悪いのだと後ろについて来るステインを見る

「ここでいいか...」


「あ、あの話ってなにかな?アルト様」

あぁ...察しの悪さにイライラする

「おいステイン貴様国宝の第1級宝玉をどこへやった!」


「なな、なんのことだい?」

訳がわからないとでも言いたそうな顔しやがって

「とぼけるな!」

あー...くそこんな茶番早く終わらせたい

「だいたい急にどうしたのさ!」

「第1級宝玉をお前が盗んだのは間違いない!だから!この俺がここで切り捨ててやるっ!」

「なっ!?なにを...

ズダンッ


がぁッ」

鍛え上げた肉体と誇るべき蒼剣は簡単にステインを切り潰した。


「...じゃあな」

くそっ



皆の元へ戻る

「お帰りなさいませ殿下」


「あぁ...ステインは俺が始末しておいた。王宮へ帰るぞ」


...


......


.........


事前に用意し、自分達で持ち込んだ荷物がある俺達はその後大した問題もなく王宮へと戻った。

国王である父上にダンジョンへ潜る度に報告を義務づけられている。


「そうか...ステインが死んでしもうたか...」父上はかなり悲しそうだ。まあ、父上は何故かあいつのことを気に入っておられたからな...

「はい、魔物に襲われなくなりました」

父上との謁見は堅苦しくて嫌いだ。

早く部屋に戻って娼婦のミーラちゃんに慰めて貰おう。



...


......


.........


『謁見の間』


ハドリムラード国王は報告された内容を思い返していた。

この国王も国民を愛している立派な王として有名だ。


思案中の国王に声をかけれる者はさすがに中々いない


「やあ、兄上...いや、お久しぶりです陛下」


いないはずだったが今日はいるようだ


「うん?おお...スライテンドか普段通りでよいぞ」

スライテンド公爵

現国王の王弟であり、この国の数少ないSランク冒険者でもある。


「ありがと楽で助かるよ...はい、これ」

「すまんなぁ...」

「どうしたのさ?」

分かってる癖に聞いてくる弟に腹立つと同時に悪役に徹しようとする弟の優しさに感謝したくなる

「無能だと処分せねばならんこの世がわしは憎いよ...」

弟は俯いてただ一言

「仕方ねぇよ、俺達で変える訳にもいかねぇだろ兄貴」

懐かしい粗暴な言葉使いだからこそ弟も本心からの言葉なのだろう。

わしはその一言で決心がついた





「近衛達よ!犯罪人アルトグランを捕らえよ!」

...


......


.........


その時俺はミーラちゃんとにゃんにゃんしていた。

扉を蹴破り部屋に勝手に入って来たのは父上直属の近衛騎士団第一小隊...はっ??なんで?反逆か!?


「国王陛下より罪人アルトグランの捕縛命令が出ております。ご同行いただきますよ」

なにを...ナニヲイッテルンダ

あれ?体が動かない...


...


......


.........


「陛下!罪人アルトグランを連れてきました!」


俺を引きずりながら近衛騎士は謁見の間に入っていく。そこにいるのは父上、叔父上、ガルグ、キルダ、カルナ、フェリアルそして近衛騎士達


「何が起こっているのですか父上!」

なんでお前達はそんな目で俺を見てるっ!!

「公開謁見宝玉を作動させよ」


 公開謁見宝玉とは王国内の街の噴水広場から霧を発生させそこに謁見の間の様子を移す魔道具である。英雄の謁見、大事な同盟国との謁見等の際





そして大罪人を裁く国王裁判の際に使われる物である。


つまりアルトグランが大罪人として扱われていることを示していた。



 他の者達が冷静でも勿論アルトグランはそんな話聞いてない。


「なぜですっ!なぜ俺が国王裁判にかけられてるんですか!?」

心当たりはなくもない

だがあの犯罪人を斬っただけで大罪人扱いはおかしい!

「殿下落ち着いてくださいませ」

追いかけてきたミーラちゃんが抱き着いてくる

「あ、あぁ...すまなっ!? ...ッ!?」

ミーラちゃんが離れて

「落ち着かれたようで何よりですわ」

と言うが俺はそれどころではない!

「......ッ...」

声が出ない!?


「これより大罪人アルトグランの裁判を始める」

叔父上!何のことですか!!

大罪人とは!?


「被告、大罪人アルトグランは王家所有ダンジョン内にてパーティーメンバーである荷物持ちステインを殺害したことを他のパーティーメンバーより王へ通報があった!これは王族のあり方を示す王宮法第4項 王族は戦場で敵兵を斬る又は暗殺者への対応以外の人への殺傷行為の禁止へと抵触します!」

なっ?

あいつは国宝を盗んだんだぞ!?

王国への敵対行為だろ!俺は悪くねぇ!

というかなんでパーティーメンバーから通報が入る!言い出したのはあいつらだぞ!


「さらに!冒険者パーティーとして登録している以上、初代国王様が冒険者の安全を確保するために制定された冒険者ダンジョン法の第12条に抵触!ダンジョン内での殺人により罰則が5倍になります」


はっ!?

それも第13条のパーティー内の宝の分配を盗んだ者に対応するための法は国宝窃盗でも適応されるはずだろ!!


「何よりこちらは被害者ステイン殿が荷物持ちであったため横領をしないように常に身につけることを義務づけられていた記録宝玉ですが...ご覧ください!」


カルナが魔術で霧を発生させそこに記録宝玉の記録...つまり俺が奴を断罪する場面が流される


ほら見ろ!

俺は悪くねぇだろ!?

ちゃんとした理由が...「このような事実は存在しません!!」はあ!?

なんでだよ!

「国宝の第1級宝玉は盗まれてなどいません!このような嘘は王宮をおとしめる行為であり、罪を偽造しようとした点なども含めると極刑相当の行為であります!」

嘘!?で、でもガルグが盗まれたって!キルダが父上はステインを気に入っておられるから裁きにくいだろうって!!カルナが俺がなんとかしよって!!フェリアルが国宝の窃盗は極刑だしダンジョン内でって...だから俺は!おい!お前ら!みんなに教えてやってくれよ!俺は...俺は父上を悲しませたくなかっただけなんだって!

なんで...声が出ないんだよ...ミーラちゃんが持ってるその針はなんだよぉ!


っ!?フェリアル!何か言うのか?俺の無実を証言してく「証言します!私フェリアルは昔冒険者として活動中に賊に襲われた経験から記録宝玉を常に身につけています!大罪人アルトグランがステイン殿を殺害し何故か私達に自慢するところが入っているはずです!」.........なんだよこれぇ!!ふざけんなよぉ!自慢って!なんだよ!!俺だって!ステインを斬るなんて辛くて!だから俺は自首しないだろうって思っても!最終通告が茶番になると思ってても!!だからミーラちゃんに慰めて貰おうって!お前ら全員!絶対!呪ってやる!!


...


......


.........


【グラリム王国史教科書 高等部1年から】


 王国史の数ある栄光の陰には惨劇も多い。代表的な王家の惨劇は一般的にも広く知られる『アルトグラン白太子の呪い』である。この事件までは国王の最年長の子が王太子と王宮法により定められていた。これは継承国宝である『白毒蒼大剣(はくどくそうたいけん)』によって選ばれていたからである。というのも白毒蒼大剣には持った者にリーダーとしての素質がなければ白い毒を噴いて持ち主を殺す力があった...王は子が正妻の子、側室の子合わせて5人以上になると最年長者から順に白毒蒼大剣を持たせ王太子を選定するのだ。


【例】王太子が1人目で決まれば残りの4人は素質に関係なく生き残る計5人全員無事

【例】王太子が3人目で決まれば残りの2人は素質に関係なく生き残る計3人無事


そのため自動的に王太子は最年長者になっていた...かのアルトグラン白太子が毒に対する完全耐性というイレギュラーを持っていなければ今も続いていたかもしれないだろう。白毒蒼大剣の適性を持たないのに生き残り白毒蒼大剣を使えたアルトグラン白太子は王宮法では王太子、しかし素質がある訳でもないという矛盾により誅殺された。誅殺チームと呼ばれるアルトグラン白太子を誅殺するためだけに立ち上げられたチームがあったとの記述も残っているが信憑性は低い。アルトグラン白太子の呪いと言われる数々の不幸に見舞われた王家は王宮法の改訂を行った。どうせ改訂することになるならわざわざ殺したくはなかったとハドリムラード国王は手記に残している。なお、呪いの被害者の中にハドリムラード国王の名がなかった原因は未だに判明していない。諸説あるが首謀者が実はハドリムラード国王ではなかったという説が有力視されている。





...

......

.........

そう、これはパーティーからの追放ではない

国によってこの世から追放された王太子の悲しき物語

感想送ってほしいなぁ(チラリズム)

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