表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
とある転移国家日本国の決断  作者:
新たな勢力の出現と瘴気内の動乱
6/191

日本国、異界人と遭遇する!

自衛隊が怪物駆除に参加して3カ月

 陸地に侵入した怪物はほぼ駆逐されたものの、次々と上陸してくる怪物に人々は悩まされていた。だが、混乱が収束しつつある現在、産学官が連携し怪物の本格的な調査が開始される。陸では生きた怪物を捕獲し、解剖や生態調査が行われ、海では水産庁と海上保安庁による怪物の侵入ルート、発生地点を割り出す試みが行われている。海上で怪物を捕獲し、発信機をつけては海に帰すを繰り返し、少しずつだが怪物の生態がわかり始めていた。


東京都、霞ヶ関

 環境省内で、ある男が別の省庁の人間から報告を受けていた。


「群司令が更迭されました。」

「予定どおりですね。あのような人材を確保しない手はありません。」

「あの、上杉さん。本当にこの世界には魔法があると考えているのですか? 」

「怪物駆除に彼等が大々的に動いています。これが何よりの証拠ですよ。」


 環境省の1職員でしかない上杉のもとへ報告に来た防衛省職員は、彼が何を知っているのか、何をしようとしているのか、まだ何も分からなかった。



東京都、小笠原諸島、父島

 その東、約300キロの海上に奇妙な飛行物体が西に向かって進んでいた。それは日本人が見れば空飛ぶ巨大な畳であり、空飛ぶ畳の上には屈強な一人の男と10メートルを超える蛇に羽の生えたような生物が乗っていた。


「最近瘴気が薄い。近いうちに大陸への航路ができるのやもしれぬな。航路ができれば外交担当のワシらの出番だ。チビよ、大陸は初めてであろう、大陸の飯は美味いぞ。」


「シャー」


 男は蛇のような生物に話しかけ、蛇のような生物は嬉しそうに応える。

 のんびりとした会話をしていると、急にチビが進行方向をじっくり見つめて警戒音を発しはじめる。相棒の異変に男は警戒レベルを一気に上げて同じ方角を凝視する。


「何かが来る・・・」


 男は強靭な視力を以てその正体を二つ見つける。最初は埃のように小さかった二つの点はあっという間に大きくなり、空飛ぶ畳付近を高速で通過してゆく。その圧倒的な速度と風圧に圧倒されながらも、男は未確認飛行物体を見続けた。


「属性竜! いやっ、鳥機か! 」


 通り過ぎる一瞬のできごとであったが、男は飛行物体の形状を頭に叩き込む。「あれは鳥型戦闘機」瘴気内国家で運用している国はないはずの航空機が目の前を飛行している事で、男は今回の任務が国運を左右するものであることを認識する。

次回から名ありのキャラが登場しますよ。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ