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とある転移国家日本国の決断  作者:
国家紹介
152/191

(しょく)


 倭国から得られた情報を基に日本国が2番目に接触した国家。古代中国のような文明(国名は友人の案を採用)。

 森の精霊と人間が長年戦いを繰り広げていた。人間が長大な壁を建設した事で国土が東西に分けられ、東が人間、西が精霊の支配地となっていたが、精霊が滅ぼされてから全土が人間の支配地域となる。

 ヒトと亜人が人口構成の大半を占めている一方、獣人は希少で白狼族が他種族を支配している。

 白狼族は蜀に初めからいたわけではない。森の民エルフが精霊と共に抵抗していた時代、パンガイア大陸に住んでいた白狼族は、戦士ギルド内で名をあげるべく「人間を脅かす精霊」がいる大陸へ部隊を派遣したことによる。そこで彼等は精霊や森の民を滅ぼすなどの大きな戦果を上げたが、瘴気によって閉じ込められてしまう。大陸に元居た住人達は戦闘のプロである白狼族に国を任せるようになっていった。

 現在の人口は8千万。見た目の文明レベルからは想像できないが、豊富に採れる魔石と魔法を使用した農業技術の確立によって大量の食料を確保している。しかし、人間の活動圏は国土の半分であり、そのほとんどが農地に適さない土地のため、しばしば飢饉が発生していた。

 自然環境による飢饉の発生は大体予測できるため、人口増加を踏まえて有効な対策が行われている。その一番大きな対策が西部への大規模侵攻であり、国中に動員をかけて解放軍を編成し、敵を消耗させつつ口減らしを定期的に行っていた。前回は80万の兵を投入し、北の精霊を滅ぼす戦果と共に人口抑制も行えた。

 日本国が転移してこなくても、5年後には100万人を動員した決戦が行われる予定だった。この作戦で劉将軍は地上軍を指揮して西の森へ攻めこむ「陽動作戦」を考案していた。作戦の要は密かに建造していた大規模船団による西海岸からの上陸作戦であり、作戦が実行された場合、森の精霊の敗北が確定する。

 日本国の出現と精霊の駆除が行われた事で、消費されるはずだった人員を国土開発、日本国への貿易、南海大島への派遣に活用した。



政治


 中央の白城を中心に5つの城塞都市で独自に行われている。人間基準だと蜀は帝国である。永い間、白狼族が実権を握っているが、最近は他種族が「代行」という形をとって国を運営している。

 人口が多く、国土も広いため汚職の温床となっている。そこへ日本国がやってきて、「これが普通」と勘違いし、汚職が更に広がる事となる。

 大昔、王宮に倭国の妖狐が侵入して政治が混乱したが、皇帝直下の白狼族によって排除されている。この一件が契機となり、政治の防衛強化が行われた。

 基本は官僚国家だが、帝国主義の面もある。



外交


 瘴気内国家とは持ちつ持たれつの関係を維持している。

 倭国からは対精霊用妖術などの技術支援を受け、代わりに鉱物資源を輸出している。

 瘴気が晴れれば皇帝は神竜の元へ挨拶に行く。

 一番盛り上がるのはパンガイア大陸への魔石輸出解禁であり、多くの外交官と商人がサマサへ派遣される。



軍事


 現在大規模再編中。

 精霊討伐用に準備していた100万の兵員枠を維持しつつ、全体的でなく、一部のみ近代化を行っている。これはパンガイア連合軍の強硬偵察に対するカムフラージュで、大規模な槍歩兵と騎馬隊の訓練を行うことで上空偵察を誤認させようとしている。

 日本からは海上以外の兵器が供給されているが、輸入だけでは砲弾の供給が間に合わないため国内に生産ラインが稼働している。

 国土が広く、精霊から奪った西部の土地もあるので、実弾射撃訓練には打って付けの環境が出来上がっている。自衛隊は日本国内で十分な訓練が出来ないため、蜀軍と共に訓練を行っている。



主な組織


 特に考えていない。

 挙げるとすればトウテツ。初期設定では蜀が戦っていたのは精霊ではなく、トウテツと言う名の魔物だった。トウテツは人間だけでなく、森と精霊にも深刻な被害を出していて、東の森の精霊が人間に助けを求めてくる物語が当初の予定だった。

 ただ、精霊が滅びるのは変わりなく、東の森の精霊の助けに応じて日本国と蜀は大規模な反撃作戦を行い、トウテツを精霊の森へ追い立てる暴挙に出てしまう。蜀は最初から邪魔な精霊を生かしておく気は無かったので、トウテツが精霊を滅ぼした後に空爆で精霊の森ごと燃やしてお終い! 精霊が治めていた土地は蜀と日本で山分けしました。

 といった内容の話しになる予定だったものの、序盤で作品の本性を出すわけにはいかないので、オブラートな展開に作り直すことに・・・


暗部「トウテツ」

 皇帝直属の謎に満ちた組織、構成員は死刑囚や異常者、半妖である。

 皇帝の密命を受け、歴史の裏で蠢く強力な実力組織で、北の精霊を滅ぼした時には、北と西の森を分断するように大火災を起こした。

 南海大島攻略戦では、影で南海鼠人の給路遮断に活躍する。そのやり口に気付いた一部の自衛隊部隊が無理な作戦を実行して、自衛隊最大の被害を出している。

 昔、コクコはトウテツを傘下に収めようとして失敗した。

 人間、獣人、妖怪と様々な人種で構成されており、独特な仲間意識がある。派遣先には基本、自身が得意とする武器を携行し、物資は現地調達する。

 現在、自衛隊の装備は小型武器から戦闘機までトウテツの手に渡っている。



登場人物


劉将軍

 熊科の亜人。日本国が接触した時、城塞「西城」のナンバー2として、駐留軍を率いていた。

 たたき上げの軍人であり、木人相手に功績を上げ続けて将軍となる。

 機を見る能力に優れた用兵家である一方、騎兵隊の指揮を執って第一線で戦う事もある。

 戦場で木人と精霊相手に大きな戦果をあげたのは、東の森の精霊の加護を受けていたからである。

 蜀の人民からは「生まれながらの軍人」として英雄視されているが、中身は森と民を愛する良き領主。

 林業を営む家系に生まれた劉にとって森の精霊は身近な存在であり、消えゆく森と精霊を守るために戦っているだけだった。

 精霊討伐後は軍を去り、故郷の森に戻って東の森の精霊とパラスの3人で森の復興計画を立てていたが、国の介入で計画はあらぬ方向へ進んでしまう。

 現在は軍に復帰して、新設された機甲師団を任されている。


パラス・サイド

 パンガイア大陸から精霊の研究に来たエルフ。スーノルド帝国大学の教授であり、妻のセシリアと共に瘴気内国家へ入国する。森と精霊の専門家として研究を行いつつ蜀へ助言を行っている。

 基本的に争いごとは好まない性格で、人間と精霊の関係を修復しようとしていたが、蜀の一般住民が持つ偏見と迷信深さ、精霊の憎悪によって諦めてしまう。

 蜀に来た当初は精霊に会うことすらできなかったが、ある日、東の森の精霊が彼の目の前に現れ、劉の所まで案内される事で、3人の関係が出来上がる。

 大陸間戦争が始まっても隠れて研究を続けるつもりでいたが、瘴気内3ヶ国の協力要請を断ることはできなかった。

 パラスは供与された兵器の使用法を学び、東の森の精霊に使い方を教える一方、森の要塞化を精霊のダメージが極力少なくなるように進めている。また、ヴィクターランドから森の民の子孫が義勇兵という形でパラスの元に集結している。

 義勇兵は装甲歩兵部隊だが、装備が少なかったため日本人の知り合いに頼んで装備を調達し始める。この装備は森の民にちなんだもので、国家に追い詰められたパラスの野望が伺える。

 蜀の悪堕ちキャラその1


東の森の精霊

 緑豊かだった頃の大陸で東、西、南、北、中央に存在していた精霊最後の生き残り。

 人間も自然の一部、人間活動も自然の摂理と考え、人間の排除ではなく人間の心と生活を変える事で共存を模索した唯一の精霊。

 東の森が人間を攻撃しなかったおかげで蜀の東部は人間の拠点となり、隣接する精霊が次々に倒された。逆に、東の森は劉一族のように森を知り尽くした人間が管理することによって生きながらえる。

 戦争で全土が疲弊したが、終われば森の力で土地を復活させなければならないハズ、と考える東の森の精霊は人間側に協力するようになっていく。

 取るに足らない小さな集団でしかなかった人間は、いつの間にか「蜀」という巨大国家へ成長していて、手に負えない状態となっていた。東の森の精霊は見守る側の立場を崩していないが、人間への恐怖は日増しに強くなっていった。

 精霊の力では人間を止める事は出来なくなったため、人間の協力者を増やしていくように方向転換したのが劉とパラスへの積極的な接触である。

 3人の関係は良好であり、物事がうまく進むかと思われたが・・・

 現在は科学兵器の使用方法をパラスから教わりながら戦闘指揮所に設置されたスーパーコンピューターの維持管理に四苦八苦している。

 蜀の悪堕ちキャラその2


白刃(ぱいれん)

 城塞都市「東城」を治める白狼族の若い王。貪欲に力を求めることで戦闘機の導入に行き着き、東城郊外の荒れ地に広大な飛行場建設を指示する。

 文武両道の白狼族の王だけあって政治、外交、軍事の能力値は高い。しかし、若いゆえの問題も抱えている。

 白刃は長男だが、2人の姉と3人の妹という環境で、優秀な長女、戦闘狂の次女に弄ばれて育ち、物心ついた時には長女たちに妹として可愛がられた事が黒歴史となっている。

 次女は東城の軍を指揮しており、特に歩兵に力を入れている。彼女は白刃を王に相応しい男にするべく、スパルタ教育を施して恐怖の対象となる。

 これが原因で白刃は陸軍ではなく空軍に力を入れ、姉からは「空に逃げた腰抜け」と非難されている。

 現在は東城の王となっているが、白刃の能力は疑問視されており、功績を残せなければ長女に王の座を譲らなければならない。

 搭乗機体はF-2C王族仕様。機関拳銃を気に入って携行している。

 蜀のシュバ君である。


公主

 姉弟の長女。白刃が功績を残せなければ彼女が東城の支配者となる。

 他の姉妹と異なり皇帝の血筋である。

 唯一の弟である白刃を溺愛しているが、公の場では博識高く冷酷な人物としてふるまっている。


白絹(ぱいじゅぁん)

 姉弟の次女。白刃と母が同じである。

 長女と共に白刃を妹として扱っていたのは変わりないが、知識を与える長女と異なり、武芸を教えていた。

 軍の近代化に力を入れており、歩兵と騎兵を廃止して機動歩兵を創設し、率いている。


蜀皇帝

 蜀の支配者であり、最強の白狼族・・・の半妖。理系のインテリ風を装った猛獣。

 実力はナギスケール下クラスの大妖怪を倒せるほどで、トウテツの反乱を返り討ちにしたこともある。皇族の一部以外には知られていないが、皇族は魔族の血が流れており、血が濃く出た者が代々の皇帝となる。

 日本国外務省の平間を気に入って、名も無き組織とのパイプ役として使っている。

 劉とパラス、精霊の関係を黙認して泳がせるなど権謀術数にも長けており、防諜能力はコクコが裏工作を諦める程。

 パンガイア連合軍との戦を前にして、大いなる野望を抱いている。

 蜀を選んだ際の主人公キャラ。

加筆していきます

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