幸子4
兵士がさちばぁさんのいる店に、なだれ込んで来たが、
鼻水垂らした泣き顔状態でばぁさんの手を握っている男と、兵士達を見て、沢山口に含んでいた水をプシューと吐き出している男の子を見て、またまた、時間が止まってしまった。
『なんじゃ?客が急に増えたのう。』と呑気な、さちばぁさん。
『.....幸子様ですか?』少し間をおいて、兵士Bが声を掛けて来た。
『なんじゃ、客ではないんか。 わしが幸子だが、何かようかのう?』
『至急、城に来て欲しいとのことです。』兵士達は敬礼する。
『そうか。こんなところまで遙々良く来たのぅ、お腹が空いただろう。カレーはどうじゃ?フードくん、小皿』
『うん、さちばぁちゃんあるよ』と、フードが小皿にカレー盛って兵士達に渡していった。
『いえ、勤務中なので』と、兵士Aが断ると、『そう言わず、どうぞどうぞ』とさちばぁさん、無理やり兵士の口に皿を流し込む。
兵士A『何だ、この食べ物は!!』と叫ぶと、
兵士B兵士Cが『毒か!!』とフードくんに向かって槍を構えようとする。
兵士A『....うまい!!』
兵士BC『...なんじゃー!!』
さちばぁさんは『ホッホッー!!』と高笑い。
そうこうして、さちばぁさんは、また、城に戻ることになった。
『早く家に帰らんと』
城に戻る間も、家を探す、さちばぁさん。
兵士達はさちばぁさんがこっちにフラフラ、あっちにフラフラ、呼び止めるのに大変だ。
やっと、城に戻れて一安心。
『幸子さま、迷子に気を付けてねー』と挨拶をして、持ち場に戻って行った。
城に戻ったさちばぁさんは、召喚の間にやって来ると、
綺麗な顔した、長髪でウェーブの金髪の女性(巨乳)が待っていた。
『幸子さん、ひどいですよ。』とプンプン、いや、プルンプルンと頬っぺたと胸を振るわせ美女は怒っている。
『はて、どちら様でしょう?』とすっかり忘れてるさちばぁさん、美女に負けんと可愛く首を傾げてみた。
『もしかして、忘れてるの?夢で、お願いしたでしょ!』
『わしゃ、まだ、ボケておらん!忘れてない。ちょっと寝ぼけてただけじゃ。 で、何の話じゃ?』
女神様は、ガクッと肩を落とすが、すぐ気を戻し、右の人差し指をクルっと回し、さちばぁさんに光の粉を蒔いた。さちばぁさんの記憶が戻っていき、『そうじゃ!やっぱり焼き芋はホクホクでないとな』
『そういうことじゃないー!!』女神の胸がプルプル震える。城のもの達は、釘付けだ。