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チートな徘徊の続編になります。

『スピスピ、スピスピ』

深夜になり、寝息をたてて、熱々焼き芋を食べる夢をみているのは、村上幸子さん。 通称さちばぁさん。

入歯を外しているので、口がやや開いていて、顎に立て皺ができている。何だか、とても、幸せそうな表情をしている。

隣のベットでは、夫の義則さんの静かな寝息が聞こえる。




『幸子さん…… 幸子さん……』

ホカホカ焼き芋をフーフーして、かぶり付いた時、どこかで名前を呼ばれた気がして、後ろを振り向いて確認する。夢だから、歯はあるようで、ちゃんと焼き芋に歯形が付いている。


『誰じゃ?』

そこには、綺麗な顔した、長髪でウェーブの金髪の女性(巨乳)が光り輝いていた。

『私は、こことは違う世界の女神です。

幸子さんは、ユーグリルという世界で、永い年月続いていた人間と魔族の戦いを、武力を使わずに止めたそうですね。』

『はりゃ?何のことじゃ?ユーグリル?』

さちばぁさんは、毎日朝ごはんを2回食べたり、5分前した会話を繰り返す程物忘れが酷く、この前の異世界で徘徊したことはすっかりと忘れている。

女神は目をウルウルさせて、巨乳をプルンプルンさせて、

『幸子さんにお願いがあります。どうか、私の世界ターヘンターを助けて欲しいのです。』

『助けて欲しいとな?儂なんかに、そんなこと出来るわけなかろう。』

『そこを、どうにか!』ハハー( ノ;_ _)ノと大げさにお辞儀をし、また、胸がプルンといった。

さちばぁさんは焼き芋にかぶり付いて『モグモグ、何で儂なんじゃ?もっと若いやつがおるじゃろー、モグモグ』

『何でって、地球の神のアーストが自慢してたんだもん!すごい婆さんだって。助けてくれたら願い事叶えてあげるから、どうか、お願い!』と女神は声を張り上げた。

『そんなに困っとるのか!じゃあ、助けたら、嫁が困っとるご近所トラブルを解決してくれんかのう?』

『?ご近所トラブル?、何だってどんとこいですよ』と女神が胸をボインとグーで叩いた。

『さっそく、幸子さんを勇者召喚してもらうね!私の庇護付けとくからね。じゃあね!』ポンッと女神が消えていった。

『なんじゃったん、忙しないのう』と、焼き芋の最後の一口を頬張った。




朝になり、夢のことを忘れている、さちばぁさん。

今日も朝から時間をあけて、本日2食目の朝食を食べてると、座ってる椅子の周辺に魔方陣が出現する。

嫁さんは何も気づかずに洗い物真っ最中。

さちばぁさんも気づかず、ご飯をモグモグ。

じいさんの義則は縁側でうとうと居眠り中。

そのまま、音もなく、さちばぁさんは消えていってしまった。






そして、『ドドーン!!』っと、ターヘンターという世界の召喚の間に、椅子に腰掛けたお茶碗と箸を持った、ちょっとボケているおばあちゃんが召喚されたのだった。






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