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四十一話 混沌魔砲(カオス・バースト)



混沌魔砲(カオス・バースト)ですって?なんか厨二臭いネーミングね!!」



「おそらく今反応すべきはそこじゃないと思うが」



「これは我が力!アレは全てを魔物に変える事が出来る。それによってこの世界は魔物だけが住む素晴らしい世界になるのだ!!!人間を滅ぼす予定だったがまあいい!結果にさほど変わりはないからな!」



「そんなことさせるわけ...ないでしょ!!」



「止める方法はただ一つ...!我を倒すことだ!!!」



「やってやるわよ!」



アリスにハルガンデスに剣を突き立てる。その刺さったアリスの剣に、ハルガンデスが暴れるように体を動かし体にまとわりついたアリスを振り払う。

アリスはうまく地面に着地して、星3の剣を両手に持ちさらに怯んだハルガンデスに持っていた2本の剣を突き刺した。



「小癪なあ!!」



ハルガンデスも剣が3本刺さったまま左の手でアリスを掴む。だが、ガーディスにもう一つの方の腕を斬られてアリスをつかんでいた手が緩んでしまう。すかさず刺さっていた剣を抜いてアリスは大きくスキル名を叫んだ。



「新!魔刀の雷撃!!」




「俺も忘れんなよ!!ウルトラストラ〜イク!!」



マブがそう叫びながら、アリスの雷と共に向かって行く。その雷がハルガンデスに直撃するとすぐにマブもすぐにハルガンデスに2、3回ほど剣で攻撃をする。ハルガンデスは大きな声を出して倒れた。ハルガンデスは口から血を流しながら立ち上がりアリス達を見る。



「どう?」



「ぐぬぬぬ...!」



「アリスとそこの見知らぬお前!攻撃するなら今のうちだぞ!!」」



「待って!」



マブはアリスの制止も聞かずにハルガンデスに突っ込んで行く。だがハルガンデスは脚を使いマブを簡単に押し倒してしまう。ガーディスが剣で攻撃を仕掛けるもハルガンデスは歯を使ってそれを受け止めた。



「マジかよ..」



「目障りな人間風情が!!!」



マブの危険を察知したアルとホーは弓を取り出すとハルガンデスの目めがけて2本矢を放つ。その矢はハルガンデスの目に直撃するとハルガンデスが目を抑えて苦しみだす。マブを踏んでいた脚も持ち上がりマブはなんとか脱出し、その隙にアリスはもう一度先程と同じスキルをハルガンデスに叩き込んだ。先程と同じように雷のエフェクトとともに、ハルガンデスは倒れる。



「やった...のか?」



「やった!」



アリスが簡単の言葉をあげる。終わった。これで戦いが終わったのだ。やっとハルガンデスの脅威は消え去った...。



「まだだ!」



そのハルガンデスの声と共に、突然ハルガンデスは紫色に光り始めた。そして翼の生えたバケモノに変化していった。

大きな声を周りに響かせた。

紫色でその大き羽を羽ばたかせ、ツノが3本になっている。そして破壊したはずの手もちゃんと再生しているのだった。



「真の姿は我が肉体が生命活動を停止してこそ現れる!!!」



「なるほど!某ドラゴンをクエストするやつでもラスボス倒したら変身するもんね...!」



「グオオオオオオ!新たな力になった我に勝てるか!?」




ハルガンデスが地面を叩くと、大きくヒビが入り地面はあっという間に真っ二つになる。割れた地面から見える穴はとても大きく底が見えないぐらいの深さがある。



「何...この力」



圧巻させるアリスにハルガンデスが遅いかる。ガーディスがアリスの前に立って、剣でハルガンデスの攻撃を受け止める。

先程より強い力で攻撃を仕掛けてくるハルガンデスに押されそうなガーディス。新たな姿と力を発揮したハルガンデスに圧倒されそれを呆然と見ていたアリスは、ハッとしてハルガンデスの方に向かって走り始めた。



「無駄だ!!」



ハルガンデスが翼を広げて動かすと大きく風が起こってアリス達を吹き飛ばすと、その翼で飛び上がる。

そして、トゲのついたボールを作り出すと空中からそれをいくつもばら撒き始めた。棘のついたボールは大きな音を立てて破裂すると、その身につけている棘を四方八方に飛ばし始めた。



「なにっ?これ!」



「あわあああ!!アリス助けてくれえ!!」



剣で弾き返すアリスとガーディスに、右往左往と逃げ惑いながらマブはそう言う。ホワイの方に向かって行く棘を見てアリスはスキルの雷を放つ。雷に飲み込まれた棘はホワイの前で消滅したが、どんどん地面へと落ちてくる棘のついたボールは容赦なく棘を四方八方に何回も飛ばして行く。



「ははは!どうする!!」



「鬼閃・風月!」



ガーディスがそう言いながら剣を突き刺すと大きく風が巻き起こり、ボールは全て破裂し、そこから発生した棘は全てその場でカラカラと音を立ててその場に転がった。

それを見たハルガンデスは「ほお...」と声を上げる。



「お前ら面白いな!魔物にするのが勿体ないぐらいだ!」



「その心配は無いわ!!あなたはここで倒されるんだからね!」




「アリス俺はやばそうだから離れてるぞ!!」



「いや、もう時間切れだ。見ろ!」



ハルガンデスが上を指差すと上から大きな光が、この辺の大地全てを飲み込むように降り注いで行く。ハルガンデスの居る辺りは何も見えなくなるほどの光で包まれて行く。しばらくして光がおさまると、そこにはもう人間の姿はいなかった。あるのは赤や青の豚のような魔物がブーブーと泣いている光景だけ。



「くははは!この魔物になるとはな!!」




ブタのような魔物になってしまったアリス達を見ながら笑いながらアリスの近くによる。魔物になったアリスにもうすでに知能と言えるものはなく、ただ鳴き声を発するだけの魔物でしかなかった。

そのアリスが変貌したブタの魔物をじっくりと眺める。赤いボディに豚のようなビジュアルに黒い羽が生えている。



「これは愉快だな...さて、範囲をこの地上全てに変えるにはもう少し待つ必要があるな....」



「...どどど、どーする!?!?」



そう言いながら1人の男、マブは慌てふためいていた。なぜマブだけが魔物になっていないのかと言うと、混沌魔砲(カオス・バースト)が始まる前に逃げ出していたのだ。逃げ足だけはとても早く、運良く魔物化は免れたのだ。運良くといったが、マブ1人が生き残ったところでこの危機的状況を免れないのでさほど運がいいとは言えないが。



「ん?何でお前は魔物になっていないんだ?」



「ひいっ!!」



ハルガンデスの目がマブに向く。マブは恐ろしげな顔で「えーっと」と言葉を何とか頭の中で見つけようとする。だが頭の中は怖いと言う言葉だけが何個もぐるぐると回っているだけでなかなかいい言葉を頭の中から発見ができない。

その中でで一つ思いついたものがあった。それはマブに相応しいとも言えるその言葉。



「はっはー!主人公の俺がやられたら、物語が進行しないからな!当然だろ?」



「ほう...。こいつらを助けるには、私を倒すかアレを破壊するのみ。だがどちらも不可能だろう」



「なら!俺はお前を倒す!ただそれだけだ!!」



と、口では息巻いているが心の中では「逃げたい」「勝てない」などの負の感情がぐるぐると渦巻いている。その大きな巨体を見上げて、そのtおぞましさを身体は、まるで逃げろと警告をしているかのように拒否反応のようなものを起こしている。だが自分を主人公だと酔いしれているマブにとっては戦うしかなかった。




「行くぞ!化け物!!」



「まあ後でも魔物にはできる!来い!!」



ソシャゲ異世界の裏話


ここからはチラシの裏にでも書いてろって思われそうな裏話なので見なくても大丈夫です。



当初、この小説は廃課金の主人公が好きな武器をいくらでも買得て無双する俺つええええ!小説の予定でした。


結局俺つえええ!!は無理オそうなので現在の形に。

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