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二十一話 モグモンのお菓子の家


「アリス!!ああ、アリスが...!」



アリスはハンバーガーになった。レタスやトマトが入ったオードソックスなものだ。大きさが普通のハンバーガーほどの大きさでテティはそれを両手ですくい上げる。



「僕のこのスキル『お菓子になぁ〜れ』はお菓子にできるんだよお。そして、それは僕を倒さない限り解けないんだよぉ〜



そう言いながら今度はピンクのクリームでデコレーションされた小さなケーキを半分口に入れた。さっきからどんだけ食べているのか...というのはいまはどうでもよくて、なんとかして...こいつを倒す方法を考えなければ...テティもルビスも考えるが、あの厄介な菓子な攻撃をなんとかしなければならない。



「僕には勝てないよぉ〜だって君らはすでにザーザの能力で武器はすでに弱っちいからね〜」



「どういうこと??」



「君たちの剣はザーザの雨によって弱くなったんだよ〜」



「雨なんて...ってまさかアレ?」



アリスとキンキが戦っているとき、数秒の間雨が降った。その時はすぐに止んだために「なんだったんだろう?」と疑問になったが、その時には気にも留めなかった。まさかアレがザーザとかいう奴の能力だったというのか。



「ザーザの雨は君らの武器を弱化させる能力があるんだよー」



「そんな!!」



それが本当ならアリスたちに武器はすでに弱くなっていると言うことだ。ルビスは剣のステータスを見る。たしかに能力が半分と表示されている。

おそらくこんな剣じゃ誰一人にも勝てないだろう。



「あら、ほんと敵キャラってペラペラとよく自分の能力に飽き足らず仲間の能力も言っちゃうのね。



「ま、言ったりこころでどうしようもないからね〜」



モグモンの言う通り、それが今更わかったとして、それを受けてしまった以上どうすることもできない。

モグモンは話し終えるとまた別のチョコ菓子を頬張っているなんとかモグモンを倒す方法を考えないと..。




「うおおおおおおおい!!お前らあああああああ!!」



なんだか叫び声が聞こえる。向こうから誰かが凄い勢いでこちらに向かってくる。それはアンバーグだった。なんだかとても怒っているいるようなのは遠くからでも見て取れた。

アンバーグはテティ達の前で止まると怒ったように「おい!」と大声で怒鳴った。



「あ、ハンバーグじゃない、何やってるの?」



「『何やってるの?』じゃないだろ!眠ってた俺を置いてけぼりにしやがって!!」



「お、いつぞやの噛ませ君じゃないか」



「げ!お前はたしかルビスとか言う奴!!なんでここに!」



「今それどころじゃないわよ!雨の効果が効いてない人が欲しいのに!」



「アリス!なんて無残な姿に!!ちょっと面白いな」



ハンバーグになったアリスをじっと見ながらアンバーグはそう呟く。その言葉に「そんなこと言ってる場合じゃないでしょ!」とテティの叱責が飛ぶ。アンバーグはへいへい、と言いながらモグモンの方を見る。

状況的にあのチョコ菓子を食べてるやつが敵だと言うことを察し弓を構える。



「言ったでしょ?もう私たちの武器じゃ太刀打ちできないって!!」



「僕は正直、戦うより食べる方が好きなんだけどなあ」



モグモンはテティたちがもめてるのを見ながら、クッキーを取り出していくつか手に取りムシャムシャと食べ始めた。それを聞いたテティは何かいいことを思いついたのかなんだか自信ににちたような顔になる。そして妙モグモンの方を向きこんなことを言い出した。それはとても妙案とも言えるものだった。



「実は私たちも戦いより食べる方が好きなのよねえ。あーあ、戦うより食べる方で勝負したら勝てるのにな」



「おい、テティ何言い出すんだ!」



「そっかーじゃあ僕の出す奴を全部食べてくれたら勝ちでいいよ〜」



「いいの!?」



その妙案は採用された。なんだかよくわからないが今の武器で戦うよりかはいいだろう。モグモンは持っている武器を上に突き上げるとドン!と大きな音を立てて上から目の前には大きなお菓子の家が現れた。茶色いクッキーで構成されていて所々に赤や青のビスケット、屋根にはチョコレートがデコレーションされている。下の方にはちゃんと家が乗るぐらいの大きなお皿が置いてある。ルビス達の3倍ほどあるお菓子の家はどっしりとルビス達に前に立ちはだかる。



「作戦通りね。あとはこれを3人で食べれば..!」



「俺もやるのかこれ!?」



アンバーグはそうぶつぶつと文句を言う。その大きさは人間とは比べものにならないほどあり、本当に家として住めるほどの実物の家ほどあるのだ。これを3人といえど食べるのは難しいだろう。だがこれもアリスにためだ。アンバーグとテティはそのお菓子の家にかぶりついた。味はとてもと言っていいいほど美味しい。ひたすらモグモグ口を動かしながらお菓子の英を食べ進めた。



「ダメだ!全然減らねえぞ!!」



さすがは実物の家ほどあるお菓子の家だ。食べても全然終わりが見えてこな

い。

3人で食べ進むがさすがにお腹がいっぱいになってくる。だがお菓子の家はまだまだ半分以上全然残っている。何より苦しいのが、美味しいのだが、やはりこれだけの量があると飽きてくるというところだ。体が拒否している気がするがただひたすらお菓子を口の中に放り込んでゆく。



「くそ...どうすんだこれ!!」



「戦うより勝機がある分頑張るのよ!!」



と言ってももうみんなお腹には入りきらないほどだった。もうだめなのか...そう思っているとアンバーグがおもむろに立ち上がる。



「俺だってかっこいい所見せるなきじゃくっだからな!!」



そう言うと凄いスピードで家を食べ始めた。アンバーグももう限界のはずだ。だがひたすら食べて食べて食べて...ついにそこにあったお菓子の家は全て3人の腹のなかに収まってしまった。アンバーグは食べ過ぎたからかその場に倒れてしまった。なんにせよ、すべて食べ切ったのだ。なんだかさっきのグーグの戦いと言いアンバーグに助けられてばかりなような気もする

ボンという音を立ててアリスはハンバーガーから元の姿に戻る。

それをみたテティは「アリス!!」と嬉しそうな顔をした。アリスは自分に何が起こっていたのかわかっておらず、頭にクエスチョンマークを浮かべる。



「よかった!!」



「で、そこの魔物はどうするんだ?」



ルビスはアンバーグに剣を向ける。ヘントールはコソコソと逃げようとしてたのを見つかりビクッと体を震わせゆっくりとルビスの方を見る。



「私はあの方が復活するので準備に忙しいのですよ。なのであなた方と遊んでいる暇はないのです」



「あの方?」



「魔の王。ハルガンデス様」




武器紹介



お菓子の杖


レア度☆☆☆☆



人をお菓子にしたりお菓子を呼び起こしたりできる杖。そんなことできるなら誰でも倒せそうだが一部の敵などには効かない。

お菓子の家とか呼び出せるし欲しい

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