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十八話 空を裂く魔剣技


「見せてあげよう。僕のビューティフルな剣技は空を裂き全てを切り裂く」



キンキはそういいながら剣を構える。剣には黒い玉のようなものが8つ嵌められているそに剣を振り上げてこちらに向けてくる。

キンキの方に向けてアリスは剣を振るとそれはキンキの剣に当たる。するとキンキの剣に嵌っている赤い球の1つが灯った。2、3回剣を交えるとキンキの剣にはまっている赤い玉が灯って行く。



「じゃあ、今度はこちらからいくよ!」



キンキの攻撃が来る...!キンキの攻撃をなんとか防ごうとしたが、それができなかった。剣の攻撃でアリスは少し遠くまで吹き飛ばされてしまった。その勢いは空をも咲くような剣。

だがその攻撃は先ほどのものより明らかに威力が上がっているのだ。よく見るとキンキの剣の玉は4灯っている。



「なに!?これ!!」



「そう。それがこの美しき僕の剣、『吸刃剣』。君の攻撃を受けるたびにこのはめ込まれた黒い球が赤くなっていき、強くなる剣なのさ。今君から受けた攻撃は4回。だから赤い球8つのうち4つが赤くなってるってわけさ」



「いいの?そんなベラべラ喋っちゃって。そういう奴は大抵負けるのが定石って奴なのよ」



「はは、このビューティフルな僕に勝てるわけないだろう?君も顔も実力もなかなかのものだが僕には到底及ばない。この最高な僕にね!!」




そう言いキンキは美しいフォームで剣を振るう。その力は強く受けるにで精一杯だ。剣を交えているとキンキの剣の赤い玉は8個全てに灯っている。8個になって、先ほどの4つのに比べてさらに剣の強さが増しているのだ。



「ムカつく〜アリス!!早くやっつけちゃってよ!!」



キンキのその言動に野次が飛ぶ。野次を飛ばしてるのはもちろんテティだ。剣を交えるたびに赤い玉は点灯していきついに10個全てが灯った。その強さは強烈で一撃を受け止めることもできないぐらいだった。



「と、言われても攻略法を見つけないと...」



「隙ありじゃー!!」



「まてーい!!!」



そのなんだか聞き覚えのあるようにな声。屋根の上に乗っていた3人組は飛び降りでアリスとキンキの間に立つ。その見覚えのある姿にアリスもテティも驚いたような表情になる。なぜならそこにいたのは...。



「君は一体なんなんだい?」



見覚えのある後ろ姿の3人組は、そのキンキの言葉にニヤリと笑うと聞き覚えのあるセリフを口にした。



「俺たちは!!マックスーーーーヒーローズ!!!」



マックスヒーローズだった。なぜここにいるのかはわからないがピンチに駆けつけてきたような感じだ。まあ誰も呼んでないのだが。マックスヒーローズはそんなこともおかまいなしにキンキに剣を向ける。その顔はどこか勇ましかった。



「またあんたたち?懲りないわねえ」



「ヒーローってもんは遅れてくるんだよ」



「よっ!リーダーかっこいい!」



「男前!!」



お供のマブとホーが囃し立てると「そうだろう!そうだろう!」と嬉しそうにウンウンと頷きばがらキンキを見る。それは勝てしない相手だろうに「お前を倒す」と言わんばかりの顔に。


「お前の命運はここで終わりだ!!覚悟しろー!!」



「いけーリーダー!」



キンキに果敢に立ち向かうが結果は誰もが想像した通りだった。全ての攻撃を前や後ろの移動で容易にかわされ一太刀受けてしまう。だが諦めずに攻撃を続ける。キンキは剣を使わずただただ避けて行く。

簡単に攻撃を避けていたキンキだったが、バランスを崩してしまい後ろに倒れそうになる。そこをマブがすかさず攻撃を仕掛ける。誰もが剣で防がれると思ったが、キンキは剣を咄嗟に下におろしてしまいマブの剣はキンキのの方をかすっていった。



「おしい!」



「あれ?今剣で防げばよかったのに、防がなかった...?」



「まだまだ行くぜ!!!」



マブは攻撃を続ける。だがキンキは一向に剣を使わずひたすら避けてゆく。それを見たアリスは「もしかして...」と呟いた。


「くそ、あたらねえ!」



「えーっとマブ、だっけ?ちょっとその剣借りるわよ」



「おい!お前何を!」



アリスは攻撃を中断しはぁはぁと息を切らしキンキを見ているたマブに近づき、ひょいと剣を取り上げる。マブは「おい!」と言いながらアリスに手を伸ばすが歩き出したアリスには届かなかったら。剣を借りて二刀流となった。そしてキンキの元に走りだす。

アリスはマブから借りた剣で猛攻を始める。キンキは防ごうとせず距離を取っていく。それを見てアリスは確信した。先ほどから明らかにキンキはマブの武器を剣に触れないようにしているということえお。



「やっぱり、このマブの武器で触れられると良くないようね」



「い、一体な、何のことだか、だか?」



明らかに動揺している。図星のようだ。



「あなたはマブの攻撃をさっきから全て避けている。剣で防げばそのパワーとやらが上がるのになぜ防がないのか?それはその武器で攻撃されるとマズいことがあるからじゃないの?



「くっ...」



「おい返せよ」



マブは子供のようにぴょんぴょん飛び跳ねながらアリスの持っている剣を取ろうとする。だがアリスは、マブの届かないようにマブの剣を持っている手を上に突き上げて届かないようにしているためなかなかとることができない。



「あーもういますごいいいところなんだから口挟まないでよ!!」



「す、スンマセン...」



激昂したアリスにマブはしょんぼりして後ずさりした。アリスはキンキの方に顔を戻し剣をキンキに向ける。キンキは歯をくいしばり少し悔しそうに剣をもっている拳を握りしめる。



「そ、それが分かったとしてもうすでに4つ溜まっている!この美しい僕を倒せやしない!!!」



アリスは自分の方の剣を使うとキンキはそれを剣で受け止めようとする。するとアリスは当たる寸前でもう1つの剣に切り替えた。マブの剣が当たり赤く光っていた球は全て消えてしまった。



「しまった!溜まっていたものが!」



剣を2つ使いキンキに攻撃を仕掛けていく。キンキの剣にはまった球は赤くなったり黒くなったりを繰り返していた。2つある事でキンキの剣は強くなることはなく、アリスに風向きが変わっていた。



「カラクリさえわかってしまえばそれまでね」



「ふふっ、僕は負けない。なぜなら美しすぎルグェッ!」



喋っている途中でアリスが2つの剣が直撃し変な声が出る。「話してる途中で攻撃するのはないだろう!」と怒った口調で言うがアリスは攻撃の手を緩めない。



「まだだ!まだ僕にはスキルが!」



「あ、そういうのいいから」



キンキがスキルを打つ前にアリスが雷で反撃しキンキはその場に倒れてしまった。



「やった!アリス!」



「ふ、ふふん。俺の剣のおかげだな。俺も鼻が長いぞ」



「ていうかそれをいうなら『鼻が高い』じゃないのか?それじゃあただの嘘つきじゃ...」



「おーい聞こえてるぞー」



2人のヒソヒソ話は全て耳に入り、マブはそう口にする。



「そういえば、敵を探しに行ったハンバーグは大丈夫なのかな?」



「きっとどこかで敵と戦ってるでしょ。早く他のやつも探しに行きましょうよ」



「そうだね」













「敵がいない!」



一方その頃、アンバーグはそう叫んだ。アリス達に意気揚々と行ったのはいいものの誰も会えないのだ。



「あっ、あいつは!」


誰かを発見した。そこには一人の男、グーグが眠っていた。



「硫黄の匂いだと...言おう!」



ダジャレを言い弓を放つ。だがグーグに到達する前に弓は減速し、床に落ちた。カランカランと音を立てて矢が地面に落ちたのを見てアンバーグは再び攻撃を仕掛けようとする。



「くそっ!なら!」



そういいながら今度は3本弓を構えた。



「サボテン...サボってんじゃねえ!この鶏肉は取りにくい!配送ですか?はい、そうです!」」



3つのダジャレを言いながら放つと3つの矢は先程の1つのものより威力を増し飛んでいく。


だがそれも減速していってしまった。一何がどうなっているのか。



「もぅ、僕のおやすみ時間を邪魔しないでよぉ」



「起きやがったか!」



眠りフィールド増幅ゥー」



そういうとブォンという音が鳴り何かがこちらに迫ってくるような感覚になる



「な、なんだ?急に眠気が...」



僕の力は眠りの力〜このエリアに入ったものは無機物だろうと眠りに落ちるー」



「く...くそ...!」



アンバーグはそのまま眠りに落ちてしまった。



「よくやったグーグ。こいつは使えるな...」



眠りにさせる範囲を縮めたグーグはそんな事も聞かずに眠りについてしなった。その声の主、ドカンは眠っているアンバーグを見て、ただニヤリと笑うだけだった。

武器紹介



吸刃剣


レア度☆☆☆☆



攻撃を受けるとその分剣にはまっている玉が赤く光り、光った分だけ攻撃力が上がるという不思議な武器。だが同じやつに攻撃されないとリセットされるというデメリットがありなら普通の剣でいい気もする。

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