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百七十九話 全てを焼き尽くす怒りの炎


「あなただけは...」

「ああ?」

「絶対に許さない!!!」



そう言ってアリスは剣からとても激しい炎を吹き出しながらレミーを睨んだ。



「ああ?許さないだあ??やってみろよ」

「ええ...あなたは絶対に..!」


そう言って火力を上げて一撃加える。すると斬った場所から勢いよく血が噴き出てきた。


「っ...!?ほう、面白い!!」


レミーの拳とアリスの剣、2つの炎がぶつかり合う。そして今度はアリスの炎が勝り、レミーは押し返されそうになる。


「おお!素晴らしい!!これが怒りという感情ですか!!」


向こうでそう言いながらヘントールが大喜びでそう言いレミーとアリスの戦いを嬉しそうに見ている。レミーの攻撃を全て炎で弾き返しながらどんどんとアリスが近づいてくるのに少しずつ焦りを見せる。


「なっ...ここまでとは...!」

「あなただけは...あなただけはぁー!!!」


そう言ってアリスは何度もレミーに攻撃をし続ける。レミーも応戦するが、その力に押されて防戦一方だ。


「ぐぬぬ...こんな奴にぃ!!負けるはずがあ!!」


レミーは激しく白い炎をアリスにぶつけるだが簡単に相殺され、すぐさま一撃を加える。本当に今までの苦戦がなんだったかのようにどんどんとレミーを追い詰めていった。



「っ!貴様ら如きがああああああ!!この俺にいいいいい!!」

「そう言って何度も攻撃をするが全てアリスの剣に防がれる。アリスが鋭い眼光で睨みを効かせると一瞬レミーが怯む。だがもう一度攻撃をしようとするが、またアリスに最も容易く止められてしまう。

「あなただけは...絶対にっ!!はーっ!!」


その時アリスの炎がレミーを包み込み一気に凝縮される。白い炎すら掻き消すアリスの炎はレミーを焼き尽くしながら苦しめていく。


「ウグアアアアアアアア!!っこのクソがああああああああああ!!!」


そう言って炎を全力で振り払い先ほどまでアリスがいた場所を見るが、その場所にはもういなかった。


「はあああああああっ!!」


空中から勢いよく剣で一刀両断する。レミーは苦しむような声を出しながらよろめいた。

そんなレミーにアリスは剣に凄まじい量の炎を纏わせるとレミーに一撃を加えた。レミーは「あ...あ...」と言いなあらその場にドシンと倒れた。


「やった!」


喜んでいるのも束の間、アリスは黙ったままレミーの元へと向かう。そして剣でもう一度刺そうとする。


「おい待て!気持ちはわかるがそいつは生かして捕えるんだ!」


イズが静止させるとアリスは「テティ...」と呟きながらその場に倒れた。ネネ達がアリスに駆け寄ろうとすると、「クソがああああああ!!」と言いながらレミーが倒れているmアリスに襲い掛かろうとする。



「あいつまだあんな!」

「まだだ!まだ負けてない!!俺はお前みたいなのに負けるわけ!!」

「アリスが危ない!」

「ごんなあああばずがあああごんな奴ごとぎにあああがああああ!!!」


そう言って襲い掛かろうとしてきたレミーに突然何かが飛んできて、体に風穴が空いた。その瞬間、レミーは大量に血を吹き出し、完全に動かなくなった。


「はあ、負け犬ならば大人しくしていればいいものを」


そう言って遠くから見ていたヘントールは構えていた杖をしまった。今のはヘントールが放った一撃でそれは一瞬にしてレミーを絶命させるほどの威力があった。


「手間をかけさせますね。レミーさんには色々と吐かれる前に死んで貰いました。でもあなたに感謝しているのですよ?あなたのおかげでまた人間の面白いところが見れたのですから...」








その夜、アリスは夜道を歩いていた。テティを失い、これからどうしていいかわからずにただた悲しみに暮れるだけだ。ただ「テティ...」と呟くだけで放心の状態になっている。


「これはこれはどうも」


その時目の前にヘントールが姿を現す。突然の魔物にアリスが剣を抜くと戦う意志の無いことを示す。



「待ってください!私はあなたと戦う気はないんです!」

「あなたは...一体」

「私ヘントールと申します。大会見てましたよ!」随分とご活躍のようで」

「それで、魔物が何の...?」

「とってもいい話があるんですが、きっとあなたに興味を持っていただけると思うのですがね...」







「大変です!!!」


戦いの次の日、朝早くドタドタという音が聞こえて勢いよくメルロがそう言いながら泊まっている宿屋の一室にあるイズ部屋に入ってくる。イズは眠そうな目をこすりながら「なんだ?騒々しい」と言う


「大変です!アリスさんが...いません!

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