百七十七話 炎魔王vs. 聖魔隊
イズの大きな剣にメルロが乗り、「どっせーい!!!」といいながらイズは剣を振り上げた。その勢いでメルロが炎の渦より高く飛び上がり。レミーに向けてロックオンをする。そして空を蹴り、勢いよくレミーに向かっていった。
「真空閃撃」
そう言いながら凄まじい勢いでレミーを斬り付ける。レミーは炎で素早く動くメルロを捉えようとするがその素早さには追いつけずどんどんと攻撃を受ける一方だった。
「小癪なあ!!!」
「っ!!」
そう言いながらレミーは全身から炎を吹き出した。四方八方から噴き出る炎に流石のメルロの攻撃を中断する。
「私たちがいることも忘れないでよねっ!!」
そう言いながらネネとミミが攻撃を仕掛けるも上手く攻撃を入れられない。
「無駄だ!そんな攻撃ではビクともしない!!今度はこちらの番だ!はあーっ!!」
そう言いながら炎を空に撃ちあげる。その瞬間、テティは「みんな!!逃げて!!!」と大声で叫ぶ。何が何だかわからないがとにかく誰もがレミーから離れようとするがもう遅かった。
炎滅の流星」
そう言うと上から大量の炎を纏った何かが隕石のように勢いよくフィールド全体に落ちてくる。その攻撃はかなり激しくドンドンと激しい音を立てながら地面に次々とぶつかっていった。これはアリス戦で使ったものだ。しかもそれよりもさらに威力が増している。
「うわあああああ!」
「なんだこれは!!」
広範囲の攻撃でかなり甚大な被害が出た。みんなこの攻撃でかなりのダメージを受けている
「っ...!」
「どうした?もう終わりか?」
「っ...!」
「なんだ、なら次で終わらせてやる」
「ちょーっと待ったぁー!!!」
その時そんな声が聞こえ、向こう側に誰かが立っていた。それは3人組のようだった。その3人はひとりひとり決めポーズを決めながら自己紹介を始める。
「マブ!」
「アル!」
「ホーだよお」
「「3人合わせてマックスヒーローズ!!」」
「俺たちが来たからにはもう安心だ!!」
「なんだ...?よくわからないが来い!」
そう言うレミーにマックスヒーローズは「ふっふっふ」と言いながらなんだか余裕そうだ。
「お前達!サポートをしろ!」
「はあ、なんでアンタに!」
そう言うネネだったが、マブは何だか真面目そうな顔で「まあ、俺に任せろって!!」と言いながらドヤ顔をしている。
「お姉ちゃん。なんか作戦があるみたいだから協力しようよ」
ミミにそう言うと、ネネは「しょうがないわね...」と言いながらため息をつく。
「んで、どうするんだ??」
「クク...まかせろ!作戦名はその名も、グレート・マックスヒーローズ!」」
その名前をドヤ顔で言うマブにネネやミミ、今まであまり表情すら出さなかったメルロにすら変な顔をしていた。
「はあ?何だ?そりゃ」
「っとにかく!いいからサポートを頼むぞお前達!」
「はいはい」
とりあえずその作戦に乗ることになったのだった。
「まあとりあえず...行くぞ!!」
そう言って全員で一斉攻撃をする。だが周りに炎を撒き散らして行くレミーになかなか近づくことができなかった。
「このっ!」
「作戦の要になるあいつは...っておい!」
あれだけマブに期待して戦っていると言うのにその肝心のマブといえば何もせずただ腕を組んで突っ立っているだけだ。一体何を考えているのか...そうは思ったがとりあえずこれ以上作戦なしで戦っても勝ち目は薄いだろうし乗ってしなった以上行くしかない。
「お前何やってんだ!作戦とやらはどうした!?
「するさ。その時になったらな!」
「ああ鬱陶しい!!何をゴチャゴチャ話している!何人もいて邪魔だ!蹴散らしてやる!!」
そう言ってレミーはまた剣を空に突き上げた。それは 炎滅の流星の構えだ。
「おいどうすんだよ!!」
「とりあえずマブに任せるしか...」
マブは相変わらず何もせず突っ立ったままだ。
「あいつ...!本当に作戦なんてあるの??」
「終わりだあ!!」
上から何個も隕石が降り注ぐ。それはアリスと戦っていた時とは比べものにならないほどの量だ。
上から避けられないほどの隕石が降り注いだ時、突然マブは叫び出した。
「よっしゃああああああああああああ!!!グレートマックスヒーローズ始動!!!」