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百六十四話 非道なる悪魔




「ミミ...すぐ直してあげるからね」



そう言ってネネはレミーに操られているミミを見た。周りには他の操っていたやつと同じように白い炎がもんやりと見える。



「どうにかネネの攻撃を掻い潜りながらあのレミーってやつのところに行かないと...」



ミミが打ってくる矢を避けながら一直線にレミーの方へと向かう。だがレミーも操っているミミを目の前に配置してまるで縦のように使った。ミミが目の前に現れたことでネネも攻撃が中断される。

その隙をついてミミが矢を放ち、その矢はネネも足へと命中した。



「ぐっ...!」



「さあどうした?これで終わりか?」



「そんなこと...!」



そう言ってネネは再び駆け出す。同じようにミミを盾に使うが、ネネは走っている途中で剣をしまい、飛び込むような形でネネの方へと向かっていった。

それによって押し倒されたミミは矢を手に持って体に突き刺してくる。痛みに耐えながらネネは必死に呼びかけた。


「目を覚ましなさい!」



「無駄だ。そう簡単には解けるはずがない」



「っ!しょうがない!バカな妹を起こすためには!」



そ言ってネネはミミの頬をを引っ叩く。するとネネは正気を戻したようで「ここは...?」と言った



「ミミ!よかった」



ミミにはもうすでに白い炎は消えていて、完全に治っていたようだ。ネネは安堵するのも束の間、レミーの方を向いて剣を構える。



「さあ、次はあなた...と言いたいところだけど今はゴールするのが先決。行こうミミ!」



「うん!お姉ちゃん!」



そう言って2人で入ってきた場所へと向かう。レミーはその様子を見ながら奇妙な笑いを浮かべていた。



「っあっ..!?」



その時、ネネの後ろに何かが刺さった。それは3本ほどの矢。何があったかのか分からず後ろを向くと、その矢はミミが放ったものだった。そのミミの周りにはまたあの白い炎がもんやりと浮かぶ。



「な...なん...」



「この炎はオンオフの切り替えができるんだ。だからお前のビンタでオフにしてあたかも治ったかのように見せかけてもう一度オンにして操ったってわけだ。まさかこんな簡単に引っかかるとはなあ!あっはっはっはっは!」



そういいながらレミーは大爆笑している。ネネは体を無理矢理動かしてレミーに斬りかかるが、やはりミミを使ってガードをする。



「っ!」



「無駄だと言ったはずだ」



「この..!」



「さて、姉妹対決第二ラウンドと行こうか!!」



そういうとミミは矢を何本も放ち。ネネがそれを避ける。このままでは埒が明かない...そう考えたネネは最後の力を振り絞ってどうにかしてレミーに一撃を加えてやろうと考えていた。



「なんだ?まだやるのか?」



「ミミを救って一緒にゴールするの」



「その願い叶うといいなあ」



「それにはアンタをぶっ倒すっ!」



そう言って駆け出したネネはミミが放つ矢を全て撃ち落とす。あの感じだとおそらくこの洗脳を解くにはレミー自身を倒す必要がある。ネネは真正面から攻撃を仕掛けるが、これでは先ほどと同じようにミミでガードされてしまう。



「さっきと同じと思わないことね!」



そう言ったネネは勢いよく飛び上がりネネを飛び越えて直接レミーの方へと向かった。



「バカめ!空中ならばいい的だ!!」



そう言ってミミには矢を放たせる。だがそれも計算のうちだった。



「ネネのスキル!!」



その叫びながらネネはミミの矢を弾きながら剣を勢いよくレミーの方へと落とす。これならば命中させることができ、倒すことができー。



ズシャという音と共にネネの剣が何かに刺さる。だがそれはレミーではなく。ミミだった。



「...はっ?」



「実はこうやって即座に身代わりにすることもできるんだ。面白いだろう?」



ネネの攻撃を受けたミミはドサっと倒れ、あたりに血の池ができるぐらい出血が酷かった。



「っ...このぁぁぁぁぁぁ!!」



「はいはい。面白かったぜ?姉妹の友情ってやつ。アハハ!さて、面白いもんも見れたし、ゴールしてしまうか」



そう言ってミミのキンギョクを持ってレミーは出口へと向かった。ネネはそれを追おうとしたがミミに受けたダメージもありフラフラとなる。

レミーが出てきた後に、ミミを担ぎながらふらふらとネネも出てくる。



「し、試合終了ォォォォォォ!!!」



その司会進行役の声が聞こえるが、今までのような盛り上がりはない。それもそうだ。レミーはあれだけ卑怯なことをして勝ち上がったのだ。違反ではないが見ている者達であっても心地いいものではない。



「医療室へ!!」



その言葉にミミは運ばれて行く。司会進行役はそをを見送るとハッとした。



「さて、最終試合は3日後。そして4人によるトーナメント。そして対戦順は出てきた順番になります!」



「と言うことは...」



「第一試合はアリス選手vsメルロ選手!そして第二試合はネネ選手vsレミー選手!第三試合は一、二試合の勝者で戦ってもらいます!」



「私は...メルロと」


そう言ってアリスはメルロを見る。ネネの方はレミーを睨みつける。



「あなたと戦えて光栄です。あなたを倒して見せます」



「悔しければ俺を倒してみろ。できるものならな



メルロとレミーはそれぞれそう言いそれぞれアリスとネネに剣を向けるのだった。





「遅いなあ...アリス」


そう言いながらテティは入り口で待っていた。試合を終えたアリスを待っているのだが、なかなか出てこない。


「もう、何をして...」



「ねえ」


その時テティは何者かに話しかけられた。

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