百三十六話 幸せを生み出す労働者
1か月も放置してしまい大変申し訳ありません!!
ここからまたマイペースに更新していくのでよろしくお願いします!
「ここは...?」
目を覚ますとそこは何やら機械が並んでいる場所だった。そこには人々がその機械に何かをやっている。その場所がどこかわからずにいると、「目が覚めたかアリス!!」とアンバーグが駆け寄ってくる。
「ここはどこ?確かユオに...」
「ここはどうやら地下の労働場のようだな」
「そうか!私達ユアに!あれ?」
よく見ると首に何か黒いものがつけられている。
「おいお前ら!!」
そんな話をしていると、向こうからそのような怒鳴り声が聞こえてきた。
「おい!お前ら新人か?早く働け!!」
「働くって...」
「ここは上のハピネスタウンのために労働する場所だ」
向こうのほうには円柱の周りに木の棒が突出していて、それを男女が回している。これであの街の電気やらを補っているのだろう
「ほら!働け!!」
「そんな事!!」
そうアリスが言うと首の装置から電流が流れる。アリスはうめきながら膝をつく。
「な、なに?」
「逆らうとこうなるんだ。だから逆恨わない事だな!はっはっはっは!」
アリス達の首のは言う事を聞かない奴に対する戒めのためのものなのだろう。カチャカチャといじってみるがもちろん外れる気配すらない。
「それはユア様が作られた特別製だ。そう簡単には外れないぞ」
「おいアリス、ここは一旦あいつらの言う事を聞こうぜ」
「そうだね」
アンバーグとアリスは小声でそんな話をしながらついて行く。案内された場所は炭鉱のような場所で首に同じ装置を嵌められたもの達がせっせと働いている。
「ここではハピネスタウンの動力源になる鉱石を掘っているんだ。ほらこれを」
そう言いがならピッケルを数個ほど乱暴に床に投げる。アリス達はそれを取ると他のもの達がやっているようにピッケルで壁を叩き始めた。
時々トロッコで碧色の鉱石が運ばれているのが見える。おそらくあれを探すのだろう。
「お、新人か?」
そう言って寄ってくる者がいた。そいつは「先輩にわからないことがあれば何でも言って...」とアリス達に言おうとしたが最後まで言えなかった。何故なら...。
「お前、ヴェラード」
「あっ、お前達は!!」
「こんなところで何やってんの!?」
そう、そいつはヴェラードだったのだ。ヴェラードは七天聖という最強の7人のうちの一人...なのだが、どうしてこんなところに...?そうアリスが思っているとヴェラードはいきさつを説明してくれた。
「いや、お前らが面白そうな事をしていたからついて行ったわけよ!そしたらここには美人だらけときた!!色々とやっていたらユオとか言う奴がやってきて...今に至るってわけだ」
「ああ、そう」
「なあなあ!お前らはなんでここにいるんだ?って言うかあのいつも一緒の妖精は一緒じゃないんだな??」
「それは...」
「まーいいや、事情が何にせよ働こうぜ?ここで働いてるとなんだかいい気分なんだ」
「あ、そうなんだ」
割と楽しんでるヴェラードは無視してどうにか脱出方法を考えるアリス。まずは首のこれをなんとかしないといけないな...そんな事を考えながら手を動かす。
「監視は10人ほどか。さほど多くはないが首のやつで制御で切るし最低限の人材なのかしらね」
そんなこんなで数時間ほど経った頃。向こうから銀色のトレーを持った監視員が姿を現す。そこには一切れほどのパンと飲み物しかなかった。
監視員の1人は「おい!お前ら食事だ!!!」と言って全員分のトレーを渡す。
「そんな!!!こんなの少なすぎます!!」
アリスの隣にいた女性はどうやら受け取った食事が少なかったようでそう文句を言うと監視員はぎろっと目を向けて睨む。そして手に持ったスイッチを入れるとその女性の首輪の電流が流れる。
「はっはー!覚えておけよ。ここでは俺たちがルールだ。逆らうとこうなるんだ気をつけろよ!!」
その様子を見ていたアリスは「大丈夫ですか?」と言いながら自分のパンを半分ちぎってその女性のトレーに移す。
「いいんですか?」
「ええ」
「ありがとうございます!」
「ったく、アリスはお人よしなんだから」
「あら、そのお人よしについていってるのも大概じゃない?」
「っ!うるせえ!!」
「そう言いながらアンバーグは照れ顔を隠しながらそっぽを向く」
「さて、どうやってここから抜け出すかよね」
「ああ...」
「それなら俺に俺に案があるんだ!」
そう言って話に入ってきたにはヴェラード。アリスは少し気が進まなかったが、その案を聞くことにした。
「どうするの?武器すら取られてるのよ?」
「実はなあ、その武器の場所知ってるんだ。長い事ここにいたからな」
「ほんと!?」
「ただ、どうやってそこに行くか...だが、ちょうどお前らがきてくれてよかった。いい案があるんだ」
「いい案...?」
そのアリス達のいる労働施設を見ている3人がいた。
「あ!」ヴェラ君もいるよ!
「なんでしょうか?あれ...?」
「なんだかやばそうなところに来てしまいましたね...戻った方が良いのでは?」
「なんか楽しそう!!」
そう言いながら真ん中の人物はケモノの尻尾をフリフリと降っている。それを見て左右のお供っぽい2人は「はあ」とため息をつく。
「またルナ様のこれが始まった」
「ああ、こうなると止められないからな」
ヴェラードと同じく七天聖のルナ、それとお供のレフとライ。この3人はアリスの後をひっそりとついていってここにきた。その理由はただ一つ、ルナの「楽しそう」と言う言葉ただ一つだ。
「ボクもやるー!!」
「はあ...困ったものだ。行くぞ」
「ああ!」