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百十三話 完全無欠!?マックスヒーローズ


「またお会いしましたね」



アリスが目を覚ますと目の前には見覚えのある女性が椅子に座っていた。その姿を見て、「イヴ」...とその女性の名前を呼ぶ。

彼女は世界創設士(ゲームマスター)と呼ばれるこの世界にアリス達を呼んだ張本人であり、なにかとこの世界に干渉してくる。




「なぜあなたが?ていうかここは?」



「ここは私の世界、いわばゲームボードの外といえば良いでしょうか」



「そういえばゲームのコマがどうだの言っていたわね」



「それで、また何かしに来たの?前のギルメラに壊された時に救ってくれたのは感謝しているけど」



「いや、苦戦しているようなので、手助けをと思いましてね?」



そう言いながら取り出したのは今まで見たことのないような大剣。左右に大きく広がっていて中心の部分には青い球が嵌め込まれている。



「これは?」



「まあ、あなたの助けになる武器ですよ」



「貰っちゃえば?ただ何だから」



そう言うてテティにアリスは「うーん...?」と言いながらその武器を吟味する。特に変哲も無い様な感じはする。アリスは「そうだね」と言いながらその剣を持つ。握りごこりはなかなかだが重いのが欠点か。能力をみた感じ重さの分に攻撃力が飛び抜けて高い。扱いは大変そうだがなかなか役に立ちそうだ。



「これで私を倒そうとしても無駄ですよ?来たる時が来るまでは。では、ご検討をお祈りしますね」



「それってどういう...」



そう言いながら手をかざすとアリスの体は一瞬にして消えた。それを見て「ふふふ」と言う笑みを浮かべてしれを見ていた。



「さて、もっと面白いことが起こりそうですね。まあそれまではじっくりと見ておきましょうかね...このゲームの命運のために...」








「おっしゃあ!!どんどんと倒していくぞー!!」



そう意気込んでマックスヒーローズは相手を探す。いい相手が居ないかと歩いていると、向こうから何やら誰かが歩いて来るのが見える。その姿の正体はクラウで、た何やらお手玉をしながら少し大きめのボールに乗っている。マブはこれはチャンスだとクラウを呼び止めると勝負を挑んだ。

七天聖相手に勝てるはずもないマブはやる気満々だ。クラウもそれを了承し、勝負する事になった。そんな七天聖に果敢にも挑む姿を見てアルとホーはなぜか感動している。



「七天聖に挑むなんてアンタさすがだよ!それでこそ俺たちのリーダー!!」



「リーダー!」



「そうだろうそうだろう?まあ見てろって。華麗に勝ってやるからよ」



「どうせ勝てないと思うけどね」



「うん」



「聞こえてるぞー」



そのアルとホーの声はしっかりとマブに聞こえていたようでそんな事を2人に言う。



「いくよー」



「来る!」


クラウは杖を取り出すと、その杖を勢いよく上に掲げる。すると空からたくさんの流星が降ってくる。人より一回りほど小さいがその流星は地面に直撃すると地面に少し小さめの穴を開けている。そんな流星が2人のにズカズカと降り注いで避けるだけでも精一杯だ。



「ああ、危なっ!なんだ?あいつのあの杖!」



「ぬわっ!安易に近づけねえじゃねえか!!クソー!」



「ふふふどうだい?これでうわっと、近づけないだろう?その隙に僕はお手玉でも...あぶねっ!してようかな??おっと!」



「お前自分にも当たりそうになってるじゃねーか!」


先程からクラウを見ていると、クラウも自分で放った攻撃を危なげなく避けている。なんて恐ろしい技なんだ。




「くそぉ〜どうすれば...でも、あいつにも当たるんだよな?だったら!」



その声と共にマブは後ろに勢いよく走り出す。そして少し攻撃に当たりながらも何とか距離をとった。しばらくして流星は止み、それと同時にマブは挑発するように尻を叩き始めた。



「もう一発来いよ!!もう怖くねーからよ!」



「じゃあもう一丁!!」



そう言いながら放つとマブは少し離れてその流星を傍観している。すごい作戦かと思いきやただただ傍観しているだけのマブにアルは流石に疑問を投げかける。



「えーっと、リーダー一体何を?」



「あいつが自滅するまで待つんだ。これで勝利は確実!!がーっはっはっはっはっ」



「卑怯」



「卑怯だ」



「うるさいうるさいうるさーーーい!!勝てばいいのだ勝てば!!」



「その発想はなかった!さすがだねえ」



クラウはなぜかその作戦を絶賛する。それを聞いてさらに鼻を高くしたマブは少し嬉しそうに「そうだろうそうだろう!!はっは!」と言いながらドヤ顔をかましてくる。



「だったら、これならどう?」


そう言いながらクラウはまた空に杖を掲げる。すると今度は隕石がマブに向かって行く。しかもその大きさは先ほどの数倍はある。「わわわわわ!!」と慌てながらその迫り来る隕石をどうしようかと考える。




「どうするんですか?リーダー!!」



「んなもん...力技であいつを倒しゃいいんだろうが!!」



勢いよくマブはクラウの方へと向かって行く。それと同時に隕石は追跡するかのようにマブが移動した場所に向かって行く。


「これでお前のところに向かう!どうする??」



「へえー」



余裕そうに向かってくるマブを相手にしながら少しずつ後ろに下がって行く。その時だった。向かっていったマブが転倒したのだ。その拍子に手から剣が離れてそれがクラウの足に刺さる。それによってクラウもバランスを崩してしまう。上から降り注ぐ隕石が2人を襲う。ズドドドドという轟音と共に地面に到達した隕石が破裂する。



「うわああああああ!!!」



「ぎゃあああああ!!」



「リーダー!!」



「リーダー!!」


隕石がさったその場所には大きな穴が開いていた。そこに立っていたのはマブだった。



「いってえ...クソ!」



「すごい...ていうか本当に凄まじ生命力だ」



「あれ、クラウは?」


当たりを見渡すがクラウの姿はない。クラウがいなくなった事を確認すると、マブは勝ち誇ったように高笑いを始める。


「はっはっは!!勝ったぞ!」



「まあまぐれですけどね」



「何か言ったか??」



「いえ」



「やはり最強!!!がーっはっはっはっはっは!!!!がーっはっはっはっは」



その場所にマブの高笑いが響いた。



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