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百十一話 生き残りをかけた戦い


「へへ、お前とは何回か戦ったっけか?」



「そうね」



そう言いながら少し笑みを浮かべながらヴェラードはアリスに剣を向ける。何だかヴェラードはこの状況を楽しんでいるようだ。



「なあ、これってわざと負ければいいんじゃないか??」




「それもいいけど、私は負けられない」


アリス的にはあんなアリスの記憶を操作して遊んでいたあの姉妹と戦いただろう。ヴェラードは「そうか」と言って斧をアリスにむけたその時、向こうの方から大きな爆発がし、8人ほどがアリスたちの方向に吹っ飛んできた。そして誰かがその人が吹っ飛んだ方向へと向かってやって来る。その無邪気な声と獣の耳をヒクヒクさせてその少女はアリスたちの方へと歩いて来る。



「どうやら、敵の大将を討ち取る前にとんでもねえボスが現れたようだな」



「ボスって...!」



「はー楽しかったぁ!またボクと遊んでねえ!!」



「よおルナ、いきなり8人抜きか??」



「あ!ヴェラっち!やっほー!!あとアリスも!」



「私もいるわ!」



忘れられてたテティがそういうとルナは無邪気にもテティの方に手を振る。ルナはいつも通り「戦う」というよりかは自分と「遊んでくれる」相手を探しているだけのようだ。ルナの頭には10という数字が書かれていてヴェラードより強い事が窺える。序列1位だからと当然なのだが。ヴェラードはルナを発見するとルナに興味が湧いたからかルナの方に斧を向ける。ルナは次の遊び相手がヴェラードだと分かり少し興奮気味になる。



「お前の相手は俺だ。遊んでやるから来い。お前にはいつも負けてるからな。今度こそ勝ってやる」




「わーい!!」



「アリス、行くよ!もっと弱そうなやつを倒してぱぱっとアイツらにお返しよ!!」




「うん!!」



「ちょーっと待ったぁあ!!」



そう言い3人組がアリスたちの前に立ちはだかる。その姿を見てアリスたちは少し呆れたような顔になりながらも「何??」と言う。その3人...マックスヒーローズのリーダーであるマブがアリスに勇敢にも立ち向かう...のだがものの一瞬であっさりとやられてしまった。するとマブの姿は消えてしまった。



「リーダー!!!」



「やられるとおそらく別のところに移動するのね。私がマブを3回倒そうと思ったのに」



「くそ!覚えてろー!」っpp



「ろー」



残ったアルとホーはそんなありきたりのステ台詞を吐いて逃げていった。アリスは次の相手を探そうと歩き出した時その必要は無かったようで誰かが入れ替わり立ち代わり現れる。



「アリス...だったか??」



「七天聖のメイキス...とノーブル...だったかしら??」



「その節はどうもでアール」



「どうもも何も、あんときは魔物を逃しちまったからなお前らのせいで」



「そりゃどうも。それで、何か御用で??」



それを聞くと、メイキスは少し笑いながら「そりゃあ...」と呟いて雷を帯びた剣をアリスに向かって振るう。その攻撃を間一髪で避けたアリスは反撃をする。



「ちょっと!何するのよ!!」




「お前とは一戦交えて見たかったからな。ここに来た途端変な結界みたいなのに包まれてびっくりだ。だが、ちょうどいい。お前とは戦って見たかったし」



「なら相手になるわよ」



「メイキス!!」



「邪魔すんなノーブル」



「トイレすましたでアールか?」




その言葉にメイキスもギャグ漫画のようなコケ方をしてついツッコミを入れてしまう。



「お前はっ...まあいいや。いくぞアリス」



「ええ」



「はあーっ!!!」



メイキスは雷でアリスを攻撃する。だがアリスはそれを避けながらメイキスの元へ進んでいく。



「はあっ!!」



アリスの剣をメイキスは自分の剣で受け止める。するとアリスの剣を伝ってアリスに電撃が襲いかかってくる。アリスは少し離れるも体には先程まで伝った電気がバチバチと流れている。

まだまだ襲いかかってくるメイキスにその攻撃をアリスは避ける。だが何度もひたすらに攻撃を仕掛けてくるメイキスに、アリスはただただ避ける一方だ。


「どうしたどうした??避けてばっかりじゃ勝てないぞ!!



「そんな事...わかってるわよ!!」



なんとかメイキスの剣に当たらないように反撃をするが邪魔な剣に阻まれてなかなか攻撃がメイキスにまで到達しない。メイキスの剣に雷が少しだけ消えてメイキスは攻撃を止めて距離を取ろうとする。メイキスは再び雷を帯びた剣で襲いかかってくる。

アリスはまた攻撃を避け続けている。



「激雷導」



そう言いメイキスが剣を振り回すと周りに雷が漂い始める。あたりに散らばった雷を避けようとするも広がっていく雷に辺り少し痺れてしまう。

その隙にメイキスが攻撃を仕掛ける。





「どうした?」



「余裕かませるのはそこまでよ」



「そうか」



「大丈夫なの?アリス!何か策はあるの???」



「うーん...とりあえず戦いながら見つけるしかないよね」



「はっは!お前はなかなか強いからな。もしかしたら勝てるかもな。まあそれは殆どありえない確率だがなぁ!!」



「っ!!」



剣で攻撃してくるメイキスを避けつつ攻撃を仕掛ける。アリスはその隙を狙いながらもなんとか攻撃を仕掛けようとする。だがなかなかその隙を見せないメイキスはどんどんと攻撃を仕掛けていく。




「はっは!このまま押し切って...」



「今っ!!」



メイキスのまとっている雷が一瞬にしてきえるその合間を狙ってスキルをメイキスに叩き込む。メイキスは剣で防ごうとするがそれだけでは防ぎきれずにその攻撃を受けて大きく吹き飛んだ。



「メイキス!!」



「ああ...大丈夫だ...」



「っ...この!」



メイキスは転がりながら攻撃をよけてまた雷を纏わせるとアリスへと襲いかかる。アリスはその攻撃を避けようと距離を取るとメイキスはまた剣を振り回し始めた。



「激雷導!!!」



「アリス!!」



「またそれ?でも距離を取れば!!」



アリスの読み通りそこまで広がるわけでもなく、ある程度距離を取れば問題なく当たらなかった。その電気は遠くの方から見ると蜘蛛の巣のように六角形にまばらに雷が各々の頂点へと伸びている。その間に何やらアリスは力を高めているようだ。少ししてその雷のネットは消えてアリスは「いくよ!!!」と言いながらメイキスの方へ駆けて行く。


「進化した私の力!!電光魔閃!!」



「なっ!!早っ!!」




大きな光が起こったと思うと一瞬にしてメイキスを斬っていた。メイキスは武器を落としその場に倒れて即座に消えてしまった。アリスの手に映し出されたポイントのところには1から2へと変わる。



「やった!!」



「まさか、メイキスがやられるなんて...」




「さて、戦う??」



ノーブルにそう言うとノーブルは首を横に振る。だがアリスは敵にはあと1人倒せば戦えるのだからノーブルをとしてしまえば良いのではないかとも考える。



「俺が相手してやろう」



「ラグナ!!」



そこに現れたのは序列3位のラグナ。ラグナ相手ではアリスは勝ち目があるか分からなかったがここで逃げるのもどうかと思うのでその勝負を乗る事にした。



「いいわ」



「ふっ...」



ラグナは承諾を受けて嬉しそうに剣を抜いた。

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