百一話 未来を変える一撃
「相手は弱ってる決めるぞ!!」
「「おう!!」」
その言葉とともに一斉にギルメラへと攻めいる。一斉攻撃にギルメラは大きく雄叫びを上げた。「マブ!アリス!」という掛け声と共にアリスとマブが大きく飛び上がり攻撃を仕掛ける。
「くらえええ!!」
「はあああっ!!」
どちらの攻撃もヒットして暴れながらまたあの消滅光線を今度は体から放ってくる。それに何人もが当たりどんどんと消えて行く。-
「ルナを守れ!!こいつを死守しないと勝ち目はないぞ!!」
「くそーっ!!」
このほぼ即死とも言える攻撃にはルナの回復すら通用せずどんどんと仲間が消え去って行く。だがこれはギルメラさえ倒せば全員戻ってくる。あと一押しのところまで来ているので、戻ってくるとはいえここで数が減るのは痛手だ。
「くそ、どんどん数が減っちまう!!」
「ノーブルはメイキスと一緒でアール」
「なんでだよっ!!」
「だってノーブルはメイキスといっ..」
そう何かを言い終わる前に光線に当たり消滅してしまった。結局ノーブルが何を言いたかったのはメイキスには分からないままだった。
「クッソ!あれをどうにかしなきゃ進めねえじゃねえか!」
そんな話をしているとピタっと攻撃は止み、全く動かなくなる。その様子に少し不振がっていたがひたすら少しするとチャンスだと思い総攻撃を始めた。
「ちょっと大丈夫なの??」
「何だかわからんけどチャンスだろ!」
そう言いヴェラードが攻撃をするとまるで鉄を叩いたような音が聞こえる。先程まではそんなものはなかったのだが、突然ギルメラの体が硬化している。
「あれ?なんか動かなくなっちゃったよ?もしもーし!!」
ルナがツンツンしてみるが全くと言っていいほど反応がなかった。何回か叩いてみるは反応すらない。
ルナはその姿を見て興味津々で何回も叩いてみる。何回やってもコンコンという鉄か何かを叩いた時のような音しかしなかった。
「わー!なんか面白いー!」
「やばいぜこれは」
「何?やばいって
無邪気に喜ぶルナのを尻目にメイキスのその言葉にアリスはそう返す。するとメイキスは最終形態というのを話し始めた。それは一切の攻撃を受け付けない無敵とも言える状態。なのだが、それはただの前座でしばらくするとこの世界を包み込むほどの威力であの消滅光線と同等のものを広げて行くのだった。
つまり発動すればこの世界の全てが消滅するほどの威力でそんなものがばら撒かれるなら何とかしたい所なのだが、そうは言ってもあの硬さでは何もできない。
「それって!!」
「ああ、それが発動すりゃあ漏れなくみんなさようならだ」
「でもあんなのどうやって突破するっての」
「やるしかない」
そう言いアリスはまた別の剣を使う。 電神!!と大声で叫ぶと雷の呪文がギルメラに向かって飛んでいく。その雷はギルメラに直撃するとシュウウウウという音と共に傷はつかなかった。
この剣はかつて魔王に敗れ次元の狭間に吸い込まれた勇者が使用していたとか何とかという武器だ。本当かどうかはわからないがこれなら行けると思ったのだが、そううまくはいかない。
「この剣でもダメなの...いや!まだまだ!!雷伝鬼!!」
剣から放たれた雷はやはりというべきかビクともしない。このままではこの世界は終わってしまう...アリスは諦めずに攻撃を繰り返すがやはり攻撃は通用していない。
みんなでひたすら攻撃をする中で1人だけ参加してない者がいた。
「おいルナ!!仕事しろ!!」
「だって動かないんだもん。面白くないよー。ヴェラ君何とかしてよ」
「この世界の存亡みたいな感じだっていうのに相変わらず呑気だなお前は」
「えへへー」
「褒めてはないが...」
ヴェラードはルナに構えうのをやめ攻撃を再び始める。やはり攻撃してもびくともしないギルメラに誰もが首を傾げていた。
どんだけ攻撃をしても効いてすらいないそのギルメラに傷一つつかない。
「どうするんだ..?これ」
「なんか最終決戦ってのに相手が防御しかしないのってどうなの?」
「こっちは存亡がかかってんだ。そんな事言ってる場合じゃねえ」
「このドラゴン・バスターで攻撃してもダメだし...ってええ?」
アリスが驚いたのは他の武器が突如として光始め、それがドラゴン・バスターに集まって行くのだ。蛍にのように丸い光が次々と剣から抜けて行き列をなしてドラゴン・バスターに集まって行く。
「これは...?」
「この剣に全ての力が集まって行く??」
「そんな事があるのか!すげえや!!」
「全ての武器の攻撃力が0に...!」
興奮するメイキスと一同はただその光を見て入いるだけだった。しばらくするとその光は消えてドラゴン・バスターに力が湧いてくる。ドラゴン・バスターが凄まじい光を帯びなながら輝いているのを見てこれならいけるんじゃないかと確信した。ドラゴン・バスターは吸収した攻撃力全てを得て凄まじい数値の攻撃力になっていた。
「ゲッゲッゲ、今頃アリスも驚いているだろうな。きっと隠された力が発動している頃だろう。あれは誰にもできなかったがもしかしたらと思ったがアレを扱えるようになれるだろう。あいつならな...。
魔物の世界で椅子に座っていたゲルムは今頃アリスたちに起きっているであろう事に笑みを浮かべていた。
「すごい...」
アリスは剣を見て驚いていた。その剣は力を吸収しかなりの力を有していた。
「いけるかな?」
「いけるかじゃねえ、行くんだよ」
「行け!!」
「アリス!!やっちゃって!!」
「アルとホーを救い出せ!!!まあしょうがないからこのマックスヒーローズの代わりに...」
「行けー!」
「おい喋ってる最中だろうが!」
そんなマブの言葉を無視してそこにいる全員がアリスに声をかける。いける!!倒せる!!!その声と共にアリスは大きな声で叫びながらギルメラの方へと向かって行く。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
「いけええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!」
全ての期待を背負った一撃はギルメラに行く。その攻撃は見事ギルメラを一刀両断し、ギルメラは消滅していった。消えて行くギルメラを見て少し沈黙が起き次の勝利が確定したその瞬間、その場に大歓声が湧いた。
雷撃の真刀
星不明
とある世界で魔王に追放された勇者が使っていたという魔王。その力は強大で、全てを滅ぼす。