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ゾンビなんてへっちゃらさ

作者: 平松 君之

 死者が街を歩く。それが現実に起こった。

 ロメロとその後追いどものせいで、いま起こっていることに関して、説明をする必要も想像力を働かせる余地もないだろう。

 私はいま家にいる。この現象が認知されるようになってから、6日間が経ったところだ。

 いくらでも逃げる時間はあったし、正直言って後悔している――脳死体くんが、静かな私の家の玄関を狙って叩くなんてことはあり得ないのだが、やはり不安だった――自意識過剰か? いや、誰だってそう思うか。

 でも、それらの不安をこの粉とガラス・パイプが消してくれる。ヤク中は逮捕されてからは卒業したが、悪友との付き合いは辞められずそれをいまだに持っていた。

 弾丸を込めるように粉をパイプの先に込め、父のジッポーのライターを付けてパイプを炙る。唇をつけて思い切りそれを吸う。

 一瞬の閃光、でもピストルじゃない。ボウイの歌詞であったな。「灰を灰」にって。

 笑いが止まらない。死を招くこととなることを知りつつも笑いが治まらない。

 私は窓を開けて「あぁ、幸せだ。お前らもそうだといいな!」と、言った。

 すると彼らはハーブ肉を求めて、<笑いの家>を目指してきたのだった。

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