プロローグ
初めての作品なのでお手柔らかにお願いしますm(__)m
私は水の中にいた。
温かくて、ふわふわしていてとても落ち着く・・・。
「艷麗」
とても綺麗な声で私の名を呼ぶその人は、とても悲しそうだった。
「ごめんなさいね。艶麗・・・我らが愛し子」
どうして貴女が謝るのですか。
「今度こそ、貴女には幸せになってもらいたかった。貴女が我らにしてくれたことはどれほど感謝してもしきれない恩だったから」
ああ。
思い出しました。
私の前世を。
私は神と人との間に生まれた神人でした。
ですがそれがゆえにわたしは人に馴染めず、かといって神の力など無かった私は孤独に生き、そして病で死んだのです。なんとも悲惨で寂しい末路でした。
それを哀れに思われた天上に住まう彼の方たちは私に今の人生を与えてくださったのです。今度は私の記憶を消し、人間には過ぎたる力で彼の方たちには遠く及ばないその力を封印までして。
「それなのに、貴女はまた若くして死んでしまった」
彼の方たちが与えてくださった命を私はまた捨ててしまった。
後悔はしていません。
その命で三人の大切な家族を守れたのですから。
「貴女は十分苦しんだ。なのに貴女が与えられた寿命はまだ貴女に生きろと命ずる。それに逆らえぬ我らを、どうか許さないで」
そうなの、私はまた転生するのね。
これまでも何百回としてきたけれど。いつになったら終わるのかしら。
「今回の転生がうまくいけば、やっと貴女はシュト神の腕に抱かれるけれど・・・」
うまくいかなければまた早く死に、また新たな転生をするのね。
「我らの想いを貴女に託します。今度はすべての記憶を遺したまま、そして転生という形ではありますが現在の肉体を若返らせて我の世界に届けます。力不足だけれどどうか頑張って・・・」
あなたはいつも嘆いてくださいましたね。
私はいままで触れたことの無かった、触れようなどと恐れ多いと思っていたあなたに触りました。
感覚はないけれど、確かにあなたはそこにいる。
ありがとう。
夜神様。
「生きて・・・」
その言葉を最後に聞いて私の意識は闇に落ちました。
かなり不定気になりますのでご了承下さい。
主人公は神様と人間とのハーフです。