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転生したらトカゲだった~進化を重ねて最強のドラゴンになれ~  作者: ギッシー
第2章 北の山脈編

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66.ソーマ④

『うぉおおおッ! やってやりましたぞ主様! ――むッ、力が抜けていく……! ハァハァ……』


 ムキムキのマッチョ亀と化していたギン爺の筋肉が急速になくなり顔に深い皴が戻る。しかも、老亀に戻ったギン爺は息が切れ苦しそうにしていた。

 〖覚醒〗は時間制限のあるスキルだから効果が切れたみたい。次に使えるのはクールタイムが終わってからね。どのくらい必要なのかしら?


【〖覚醒LV1〗の次回使用までのクールタイムは24時間です】


 天の声の姉さんが私の疑問に答えてくれた。

 すぐに答えてくれるなんて、まるで自動式辞書みたいな姉さんだ。って事は一日一回か、強力なスキルだけに待ち時間も長いし、体力消費も激しいみたい。スキルLVが上がればクールタイムも短くなるのかな? 今回の戦いではもう使えないから今後の成長に期待ね。


『よくやってくれたわギン爺、後は私に任せてちょうだい』

『ハァハァ……了解しましたぞ主様、後は頼みます……』


 私は大活躍してくれたギン爺を労いソーマに視線を移す。片腕を砕かれながらも起き上がってくるところだった。


「ぐぅううう……さすがですねテナさん。貴方の取り巻きに風情にここまでやられるとは思いませんでしたよ」

『ギン爺は私の大切な仲間だ。取り巻きだなんてそんな風に侮っているから痛い目を見るのよ。私たちを侮った事がお前の敗因よ』

「敗因? たった一撃いれた程度でもう勝ったつもりですか? 私はまだ負けてなどいないですよ!」


 挑発が効いたのか、ソーマが私に向かって突進してくる。

 ちっ、なんて短気な男だ。精神的に優位に立ちたくてちょっと言ってみただけじゃんか。さっきの〖ファイアバレット〗でどのくらい削れたんだ?


―――――――――――――――――――――


〖ソーマ〗

種族:人間(合体)

LV :48/90

HP :725/1304

MP :237/1425


―――――――――――――――――――――


 凄い減ってる! 回復と合体の維持でかなりMPを消費したみたい。

 私のステータスはどうだ?


―――――――――――――――――――――


〖アテナ〗

種族:宵闇よいやみ幼竜

ランク:C+

LV :42/50

HP :634/817

MP :372/584

攻撃力:635

防御力:497

魔力 :584

素早さ:598


―――――――――――――――――――――


 おっ、デバフが解けてる。効果時間は短かったみたい。そんで私のMPも結構減ってるな。〖ネクロマンシー〗で欠損部位を治される可能性もあるし、これ以上の長期戦は悪手か? 長期戦と言えば戦いが長引いて日が暮れてきた……ん、て事は……。

 日が暮れて辺りが暗くなってきたのに気付くと同時に、体の内から力が漲る。日が落ちるとともに〖宵闇の申し子〗が発動した。

 チャンスだ! 一気に倒しきるぞ!

 私は牽制の〖ダークショット〗を放ちながら〖飛行〗で距離を詰める。


「なかなか強力な魔法ですが、その程度片腕で防げますよ」


 だが、ソーマは残った腕を振り抜き〖ダークショット〗を弾き飛ばし、不敵な笑みをを浮かべる。

 ちっ、弱っていてもバカ火力は変わらない。やっぱり真っ直ぐ突っ込んで殴り合うなんて愚の骨頂だ。牽制しておいて正解だったわ。

 しかしソーマの奴、これまで多くの強敵を倒してきた私の最強魔法を簡単に弾き飛ばしてくれる。もっと接近して撃てば効かせられるか? 片腕なら攻撃は限定される。危険だが行くしかない! 勝機を掴むには危険を避けては通れないんだから!


「勝負を焦りましたね。〖亡者の手〗」


 距離を詰めようと前に出たところで〖亡者の手〗が私の邪魔をしてくる。

 くそっ、厄介なスキルだ。でも、デバフも解けて〖宵闇の申し子〗でパワーアップした今なら!

 私は掴んでくる手を力尽くで引き千切り拘束から逃れた。

 よっし! もう〖亡者の手〗は怖くないぞ! って、あいつ何してるんだ?

 再びソーマに視線を移すと、奴は砕かれた腕の破片を集めていた。


「私の腕を落として優位に立ったと思いましたか? 部位欠損など私にとっては軽傷と変わりません。〖高速オペ〗」


 ソーマは拾った腕の破片を切断面につける。そして、残った片手で縫合を始め、あっという間に治してしまった。

 千切れた腕を一瞬でくっつけちまった! 〖肉体再生〗が使えず、四肢を再生できない人間の弱点を克服したとんでもないスキルだわ。でも、その分MP消費も激しいんじゃないの?


―――――――――――――――――――――


〖ソーマ〗

種族:人間(合体)

LV :48/90

HP :725/1304

MP :182/1425


―――――――――――――――――――――


 やっぱりMPは残りわずかだ。ここまで減れば全力攻撃で削り切れるはず。ここで決めるぞ!

 遠距離からの〖ダークショット〗では通用しないと判断した私は全力の〖飛行〗で前に出る。


「所詮は魔物ですね。私が残り少ないMPを削ってまで腕を治したのをおかしいと思いませんでしたか? それは、慎重な貴方を誘い出すためですよ」


 復活した両腕を振り回すソーマの拳が距離を詰める私に襲いかかり鼻先を掠めていく。

 あっぶねー! 私の鼻が数センチ長かったらそぎ落とされてたわ。でも、懐に入った。


『ここから私のターンよ! 〖ダークショット〗〖ダークショット〗〖ダークショット〗!』

「ぐぅ……なかなか良い魔法ですが、その程度耐えられますよ!」


 〖ダークショット〗三連発を受けきったソーマの拳が私を襲う。

 くそっ、避けきれない! それなら……!

 眼前に迫る拳目掛けて〖ダークショット〗を撃ち込む。


「なにっ、拳の軌道を魔法で逸らされた……!」

『こいつはおまけだ! 〖ダークショット〗!』

「ぐは……ッ!」


 拳を流されてがら空きになった胴体に〖ダークショット〗を撃ち込んだ。

 やった! 至近距離で当てられたぞ! どうだ? ちょっとは効いただろ?


―――――――――――――――――――――


〖ソーマ〗

種族:人間(合体)

LV :48/90

HP :612/1304

MP :181/1425


―――――――――――――――――――――


 そんなに効いてない!

 くそっ! 私の手札じゃ火力が足りない。何か手はないのか……!


【魔法スキル〖闇魔法LV9〗が〖闇魔法LV10(MAX)〗に上がりました。〖闇魔法LV10(MAX)〗の効果で〖シャドーソード〗を取得しました】


 うぉおおおッ! この土壇場で〖闇魔法〗のLVがカンストして新魔法きちゃあああッ!

 各種称号スキルの効果で上がりやすくなっているとはいえ圧倒的な主人公補正!

 これでソーマを倒しきれる可能性が見えてきたぞ!

ストックがなくなったので二章が終わるまでは書けしだい投稿します。

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