表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したらトカゲだった~進化を重ねて最強のドラゴンになれ~  作者: ギッシー
第2章 北の山脈編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

46/71

46.ユナのレベリング①

 さて、ユナを連れて外に出たはいいものの、修行って何したらいいんだ?

 私はユナを連れて歩きながら修行について考えていた。

 思い返せば今までのドラゴン生で戦いを教えた事なんてなかったしなぁ、自分がどうやって強くなったか思い出してみよう。


 私の場合は襲ってきた敵を倒してLVを上げ、進化を重ねて強くなった。だったら進化できない人間は単純にLVを上げればいいんじゃないか?

 理想を言えば称号スキルを取得して、ステータス上昇補正をゲットしてからLV上げをしたいところだけど、私の称号スキルはバトルを通して取得してきた。って事はやっぱり、魔物と戦闘してLVを上げつつ称号スキルを取得していくのが一番だな。


「ねえアテナ師匠、修行ってなにするの?」

『私の修行は魔物と戦ってLVを上げる、それだけよ。簡単でしょう?』

「おおっ! わっかりやすー! ユナそういうの好き!」


 うんうん、ユナも私の方針に賛同してくれたみたい。

 方針を決めたところで〖気配探知〗が微かな反応を示した。

 近くに魔物の気配があるわね。反応の小ささから見るに弱い魔物だし、初陣には丁度いいんじゃない? 行ってみるか。


 〖気配探知〗の反応があった場所に移動すると、真っ白いウサギを一匹発見した。ウサギは雪を掘り、下に埋まる草を食べていた。

 可愛いウサギだ! サイズも小さいし、以前戦ったワイルドバニーより全然弱そうね。


「おっ、スノーラビットだ。お肉が美味しいから人気の魔物なんだけど、あんまり獲れないからたまにしか食べれないご馳走なんだよ。あれと戦うの?」

『ちょっと待って、〖鑑定〗してみるわ。敵の情報を知る事は勝敗を左右する。戦闘前の〖鑑定〗は大事なのよ』

「わかった! お願いアテナ師匠!」


 いい返事だ、ユナもやる気みたい。いずれは〖鑑定〗のスキルを取得させるのもいいかもね。今日のところは私がやってあげよう。久々の〖鑑定〗!


―――――――――――――――――――――


種族:スノーラビット

ランク:E-

LV :5/15

HP :14/14

MP :10/10

攻撃力:10

防御力:8

魔力 :10

素早さ:17


通常スキル

〖毛皮LV1〗〖気配探知L1〗〖隠密LV1〗

〖暗視LV1〗〖ラビットパンチLV1〗〖ラビットジャンプLV1〗


魔法スキル

〖土魔法LV1〗

〖ダート〗


耐性スキル

〖物理耐性LV1〗〖毒耐性LV1〗


称号スキル

なし


スキルポイント:30


―――――――――――――――――――――


 これは見事な低ステータス! これならユナでも勝てそうだわ!


『あれなら今のユナでも勝てるわよ。頑張って!』

「本当に? いくぞーおりゃー!」

「プーッ!」


 勢いよく飛び出したユナに気付いたスノーラビットは、一目散に逃げ出してしまった。


「こらー! 逃げるなー!」


 あーそっか! ウサギは警戒心の強い動物だ。魔物とはいえ、その特性を受け継いでいるのかも。目を血走らせて襲いかかってきたワイルドバニーが特殊だったんだ。

 このままじゃ逃げられるか? これは私の出番だね!


『悪いけど逃がさないよウサギさん!』

「ププ―ッ!」


 私はスノーラビットの進行方向に素早く移動し、逃げ道を塞いだ。


『私が逃げられないようにサポートするわ。勝ちなさいユナ!』

「オッケーだよ師匠! うりゃああッ!」

「プーッ!」


 ユナは自前の果物ナイフを振り回すが、スノーラビットはピョンピョン地面を飛び跳ねて攻撃を躱していく。あれが〖ラビットジャンプ〗のスキルだろう。

 まずいな、攻撃力は装備があるユナの方が高いけど、いかんせん素早さはスノーラビットが倍は上だ。攻撃が当たらないわ。


「くっそー! 攻撃が当たらないよー!」

「ププ―ッ!」

「ぁ痛ーーッ!」


 スノーラビットは攻撃終わりの隙をつき、ユナをパンチで殴り飛ばした。

 やばっ! 大丈夫ユナ!


―――――――――――――――――――――


〖ユナ〗

種族:人間

LV :1/70

HP :10/14

MP :7/7


―――――――――――――――――――――


 ふう、まだ余裕があるわ。こういう時にあまり手を貸してはためにならない、もうちょっと様子を見よう。


「くっそー……やったなー!」

「プププップー!」


 〖ラビットパンチ〗でダメージを受けているにもかかわらず、ユナは果敢に攻撃を再開する。だが、スノーラビットは全ての攻撃を躱し、余裕の声でユナを挑発し始めた。

 一見すると可愛い女の子が可愛いウサギと戯れているように見える微笑ましいシーンだが、やっているのは命のやり取り(タマの取り合い)だ。全然可愛くない。


 あのウサギ意外と強いわね。特に〖ラビットジャンプ〗のスキルが厄介だ。見たところ、地面の反動を利用して、ステータス以上のスピードが出てると思う。それが攻撃にも防御にも使えるのが問題だわ。

 もしかして、あんまり獲れないって言ってたのは強いからじゃないのか? HPは低いから罠で仕留めてるのかもね。これは今のユナには厳しい相手かも……。


「なんで当たんないのー! ヒャアッ!」

「プヒッ!」


 果物ナイフを振り回すユナが雪に足を取られて転んだ。そして、倒れ込んだ事で全体重の乗った果物ナイフがスノーラビットの頭に深々と突き刺さった。

 ええっ! そんなのありー! ナイフが脳天にクリティカルヒットしとるーーーッ!

 ユナ……あんた、なんちゅうラッキーガールだよ!


「おおっ! なんかアテナ師匠の〖念話〗みたいに頭の中に声が聞こえるよ! 変な感じー」


 声が聞こえるってのは天の声の姉さんがLVアップのアナウンスをしてるのか? あれって私だけじゃなくて全員に聞こえるんだな。全世界の人々に声を届けるなんてまさに天の声、私の名付けは正解だったようね。

 取りあえず、初陣を無事勝利できてよかったよ。正直私は何にもしてない、ユナが自力で掴んだ勝利だ。どれくらいLVアップしたか確認してみよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ