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爆速の光と共にクシナ皇帝の肩とパネル式の床を光の束が貫通する。床に穴が空いて、破裂した。ズシンと俺たちは、下方へと落下する。
落下中。
クシナ皇帝が肩を抑えて、俺の胸脇に向かって斬功狼を振るう。
俺はすぐさま神聖剣でそれを撃ち払った。
地面はまだ先だ!
このまま落ちながら、決着をつけてみせる!
俺は神聖剣を、深く構えてからの幾つもの斬撃を繰り出す。
クシナ皇帝も斬功狼を、深く構えてから迎え撃ってきた。
互いの剣が、空中で激しい火花を散らす。
今度は、大振りの剣で、クシナ皇帝を薙ぎ払うが。けれど、クシナ皇帝もそれを躱し、猛スピードの瞬間的な突きを放った。俺は即座に、右のポケットから髑髏のナイフを取出し、それを防ごうとした。だが、斬功狼の威力に粉々になってしまった。
慌てて寸でのところで突きを躱すも、右側に態勢が崩れ、懐に隙が生じた。
「隙あり!!」
クシナ皇帝の上段から、折り返しての下段の斬撃が俺を襲った。
俺は必死に身体を更に右に捻り……。
「くらえ!!」
鋼雲剣を空中で放つ。
光の束が、爆速に一直線に進む。
クシナ皇帝は避けるが、僅かの差で右足と右腕、そして、胸の右側に光の束が直撃した。
ドンっと鈍い音と共に、クシナ皇帝の漆黒の鎧が四方へと弾けた。
そのままクシナ皇帝の身体は、下へと落ちていった。
ズシンと音がした。
俺は地面に着地すると、落ちたクシナ皇帝の方へ走ると、漆黒の鎧は見る影もない。だが、クシナ皇帝は無事だった。
こちらに平手を振り……。
「良い戦いであったぞ……見事だ……」
「はあ、はあ、さすがにきつかったぜ!」
……
そういえば、オニクボは??
あいつも一緒に落下したのかな??
俺は辺りを見回すと、遥か上の方から声がした。
「あばよ! 鬼窪くん! 俺は一足先にラピス城へ戻ってるぜ!」
オニクボの大声が上から降ってくる。
ふうっ……あいつも強いなあ……。
俺はオニクボが敵でなくてほんと良かったと思った。